Tadaaki Sakai
2016酒井忠晃さん 28年度産商品ページ

酒井忠晃さんが作る、アイガモ農法コシヒカリ。

酒井忠晃さんが作る、アイガモ農法コシヒカリ。

アイガモ農法

7月19日、酒井さんの田んぼを訪れると「グワーグワー」という鳴き声が聞こえてきました。その声を追って田んぼをもう一段、もう一段と上に昇っていくと、一番上の田んぼに10匹ほどのアイガモの姿がありました。

酒井さんは阿蘇郡産山村の山中で「アイガモ農法」でお米を栽培しています。田植え後にアイガモを田んぼに放ち、アイガモに雑草を食べてもらうことで除草剤を使用しない米作りを実現しております。

アイガモはアイガモの卵を孵化させて農家に出荷している専門の業者さんがいるのですが、今年度はその業者さんが熊本地震で被災されたことにより、急遽別の業者からアイガモを取り寄せるなど苦労があったそうですが、こうして元気に泳いでいるところを見ると、なんとか間に合ったようです。

熊本地震では産山村の被害はあまり報道されませんでしたが、全壊や半壊となった建物がいくつもあり、道路もいたるところが土砂崩れで通れなくなったり陥没するなどかなりの被害がありました。

酒井忠晃さんの田んぼ。

酒井さんの田んぼは山中にある。

泳ぐアイガモ

移動して土をかき回す

成長中の稲。

8月15日の稲の様子

毎年だいたいお盆頃になるとアイガモを田んぼから引き上げるのですが、8月15日に田んぼへ行くと、まだアイガモの姿がありました。しかし10匹ほどいたアイガモは5匹ほどに減っています。周囲を網と電柵で囲んでいるものの、やはりどこからか隙間が空いて、そこからキツネ、タヌキ、テンなどの小動物が入ってアイガモを食べてしまうのです。

一旦アイガモを田んぼに入れれば除草をしてくれるから後は何もしなくていい……と思われがちですが、絶えず柵や隙間を点検したりアイガモが減っていないかチェックしたり、アイガモが泳いでいかない箇所を手除草したりと、かなり大変なようです。アイガモ農法はアイガモ頼りではなく、やはり人とアイガモの両方を頑張らないときちんと除草できないようです。

畦の上で休憩しているアイガモたち。

8月15日の田んぼ。

畦を歩くアイガモ。

田んぼの中を泳ぐアイガモ。

分げつする稲。

稲刈り

稲刈りは10月22日に行いました。今年は10月に入っても雨が多く、生産者の皆さんもいつ稲刈りができるかやきもきしておられます。酒井さんも天気予報を見ながら急遽稲刈りを行ったため、残念ながら今年度は写真の撮影に行けませんでした。

アイガモ農法が登場したごく初期の頃にアイガモ農法を導入し、これまで30年以上に渡り農薬や化学肥料を使用せずにお米を栽培してきた酒井さん。水は全て地下水、森に囲まれたのどかな阿蘇の山中で栽培されたお米です。