Tetsuya Kitano
2014北野鉄矢さん 26年度産商品ページ

まずは下準備としてコンバインの旋回する田んぼのコーナー部分を鎌で手刈り。刈った稲は最後にコンバインにかけて脱穀します。これらの作業だけでも結構大変。

まずは下準備としてコンバインの旋回する田んぼのコーナー部分を鎌で手刈り。刈った稲は最後にコンバインにかけて脱穀します。これらの作業だけでも結構大変。

長野さんがコンバインに乗っている間、奥さんは田んぼに入って刈り残った稲を一本一本集める作業。「ここまで除草を頑張ったんだから一本すら捨てるのはもったいなかです」と奥さん。

長野さんがコンバインに乗っている間、奥さんは田んぼに入って刈り残った稲を一本一本集める作業。「ここまで除草を頑張ったんだから一本すら捨てるのはもったいなかです」と奥さん。

9月16日、稲刈りです

秋晴れの朝、9月16日。田んぼを見下ろす小高い道路から写真を撮っていると、軽トラックの荷台に籾運搬の機材を積んだ長野さん夫妻がやってきました。

昨年よりも5日ほど遅れての刈り取りとなりましたが、これは今年の阿蘇地方の夏は青空が広がった日など片手で数えるほどしかないほどに天気が悪い日が多く、稲穂の登熟に遅れが生じたためです。

それでは収穫量も減っちゃうんでは・・・?長野さんにそう尋ねると「昨日、一足早く上の田んぼを刈ったんだけど、刈った感じでは去年とそう変わりはなさそうですよ」とのこと。ああよかった、ちょっと前の新聞に「熊本地方の米、天候不順で収量2、3割減か」なんて書いてあったもんですから。

まずは奥さんと二人で田の端っこの稲を手刈りしてコンバインで刈る準備を整えます。そしてコンバインに燃料を入れたり油を差したりしていると、稲穂についている露も乾いてきましたので、さぁいよいよ稲刈りです。

次々に刈り取られていく黄金の稲穂。うんうん、確かに収量も悪くはなさそうだ。と、ふと田んぼの畦を見ると、高く積み上げられ朽ち果てたヒエの姿がありました。隣りにいた長野さんの奥さんに「ははぁ〜、すごいヒエですね!こりゃ相当手除草を頑張られたんじゃないですか?」と話を振ると・・・・「もうーっっ、頑張ったなんてもんじゃなか!ずーーっと草取りしよったですよ!」

今年もとにかく除草を頑張った!

聞けば、5〜6月に除草機を数回掛けた後はずっと手除草を行なっていたそうで、「いくら抜いても次から次へとヒエが生えてきますもんね。今年は田んぼに何回草取り入ったか分からんですよ」とのこと。つい昨日も稲刈り前の最後の作業として、稲の間からちょこちょこ出ているヒエの穂を取って回ったそうです。

農薬は一切使用せず、肥料も土壌微生物の活性水(バクテリア・ミネラル・ウォーター)のみを施肥して行う、長野さん夫妻の米作り。夏の炎天下の中の手除草は非常に厳しい作業ですが、これからも体を崩さず元気に続けていってもらいたいものです。

長野さんの田植え
南阿蘇村は中間山地のため、だいたいの田んぼはどこかしら曲がっている。しかし長年作っているだけあって、植え付けの綺麗さはみなさん見事!

南阿蘇村は中間山地のため、だいたいの田んぼはどこかしら曲がっている。しかし長年作っているだけあって、植え付けの綺麗さはみなさん見事!

5月10日、いよいよ田植えです

長野さんの今年度の田植え5月10日に行われました。朝8時。長野の田んぼに向かうと・・・お、ちょうど田植えが始まるところだ。奥さんと二人で田植え機に苗を積み込んでおります。

一番最初に田植えを始まるこの田んぼ、四角ではなく特殊な形をしているんですが、長野さんは手慣れたもの。迷うことなくまずは直線部、次にグルリと外周のコーナー部分を隙間なく植え付けていきます。店長だったら諦めますね、あそこは。長野さんを見てると普通にまっすぐ植えてますけど、素人にはまっすぐ植えるのすら難しいんですよ。ちょっとハンドル動かすとラインがぐにゃりと曲がります。

奥さんは苗を田植え機へ運び、息子さんも軽トラで苗運びを手伝い、一家総出で田植え作業を行なっていきます。

田植えしたこの苗、順調に育てば収穫はおよそ4ヶ月後の9月となりますが、もちろんその間には除草作業毎日の水管理が待っているのです。

長野さんの温湯消毒
湧き水に籾を浸す長野さん。この湧き水は長野さんの田んぼの農業用水としても使用されるのだ。

湧き水に籾を浸す長野さん。この湧き水は長野さんの田んぼの農業用水としても使用されるのだ。

お湯で殺菌し、湧き水に浸して催芽する

南阿蘇の喜多ライスセンターにある「湯芽工房」という機械は、米の種籾の温湯消毒がきっちりできる優れもの。温湯消毒とは60℃のお湯に10分間種籾を浸すことにより薬剤を使わず殺菌する消毒方法です。自宅のお風呂などでこの温湯消毒を行うと失敗したり効果が薄れる可能性がありますので、店長は毎年この湯芽工房をお借りしております。

本日は長野訓之さん北野鉄矢さんコシヒカリを温湯消毒。店長もコシヒカリとササニシキを温湯消毒します。実際には店長はお二人が温湯消毒している様子を写真撮っているだけ。しかもカメラ忘れたのでiPhoneで撮ってたりして。
60℃のお湯に10分間浸した籾は当然アツアツのホカホカになっておりますが、このまま放っておくと発芽率が低下しますので、すぐに冷水に浸けて冷まします。

この後、籾は数日間水に浸して発芽を促し、その後種まき作業を行います。普通はバケツなどに水と籾を入れて催芽させるのですが、長野さんは家のすぐ裏手に湧き水スポットがありますので、ここに浸しておくそうです。うーん、ナチュラルでエコ。