お約束通り、今年は完全無農薬栽培。
以前より初期除草に除草剤一回のみ使用するという減農薬栽培でお米を作っていた井芹政重さん・佳代子さん夫妻。「減農薬・無化学肥料栽培米」として当店でも販売しておりました。
しかし「除草剤一回しか使わないと結構雑草が生えてくるから、結局田んぼに入って手除草しなくちゃならないんだよねぇ」と、減農薬の苦労を嘆いておられました。
「じゃあ除草剤を使わずお米を作りませんか」という、私、阿蘇のなか店長と喜多無農薬米生産会の北野悦之さんの提案を受け、今年から農薬を一切使用せずにお米を栽培することになりました。
今年の苗は北野悦之さんに育てていただき、そしていざ、田植え。除草は田植え後1ヶ月以内が勝負ですので、この間に2度除草機をかけます。除草は写真の機械除草と、水を常時田んぼ一杯にためておく深水、そして仕上げの手除草の三本柱で行なっていきます。肥料は大分産牛堆肥と、南阿蘇BMW。
初めて「田んぼにBMW持っていくから〜」とか聞いた時には、「この辺の農家さんたちはそんなにいい車乗ってるのかよ」と勘違いしちゃったんですが、BMWとはドイツ製高級車ではなく、「バクテリアミネラルウォーター」の略でして、要は土壌微生物を増殖させるための土壌改良材なんです。
化学肥料を使わずに有機肥料のみを使用する有機栽培や、肥料を施さない自然栽培などでお米がしっかり育つのも、土壌微生物の働きのお陰。農薬や化学肥料の使用を続けてきた田んぼは土壌微生物が著しく減少しておりますが、それをこのBMWで補うことで土壌の微生物量を回復させ、肥沃な土壌へと変化させるのです。
井芹さんはこれまで大分から取り寄せた牛堆肥だけを使用してきましたが、今回から同じ村内にある「南阿蘇有機肥料センター」製造のBMW液も田んぼに施しております。もちろん堆肥、BMW液ともに有機質肥料。農薬の不使用に加え、無化学肥料栽培で大事にお米を育てます。