Yoshiyuki Goto
2011五嶋義行さん 22年度産商品ページ

無農薬・無施肥の湧水ミルキークイーン。

阿蘇市狩尾にある五嶋さんの水田。バックには阿蘇外輪山を望む。

チモチの食感で、「冷めても美味しいお米」として有名なミルキークイーン。そのミルキークイーンを無農薬で栽培している農家さんは、日本全国を見渡してもほとんどいません。まぁ、ミルキークイーンを作っている農家さんはまだそれほど多くはありませんし、無農薬栽培米自体がまだまだ少ないですからね。

しかし、無農薬というだけでなく、有機肥料さえも入れない無農薬・無施肥栽培のミルキークイーンを作っている農家となると、全国でも本当に数えるくらいしかいないでしょう。
今回ご紹介いたしますのは、そんな全国でも数えるくらいしか存在しない無農薬・無肥料の自然栽培ミルキークイーンです。

水が美味しすぎて、とても心配です。
これでもかと言うほどゴッポゴッポと吹き出す地下水。グビグビッ。うん、美味い
「都会の人たちが見たらうらやましがるだろうなぁ〜、だってミネラルウォーターなんて買う必要ないんだから。しかもこの水をお米作りに使ってるなんて言ったら、終いには怒られちゃうんじゃないの」・・・なんていらぬ心配をしてしまうほど美味い。

地下水が湧き出るパイプ。

「そりゃ美味しいはずだよ。うちじゃ飲み水として使ってんだから」
五嶋義行さんの水田がある阿蘇市狩尾は阿蘇外輪山の山麓に面し、阿蘇内でも非常に水が豊富な地域の一つ。
元々熊本県は「蛇口をひねればミネラルウォーターが出る」と言われるほど美味しい地下水が豊富な地域ですが、その地下水の元を辿ると、この阿蘇外輪山に行き着きます。ですから、この辺りの地下水はいわば熊本ミネラルウォーターの大元なわけです。

五嶋さんはこの阿蘇の山々が涵養した天然水を利用し、お米を作っています。美味しい米を作るには美味しい水を使うことが絶対条件ですが、もうそれはバッチリ。阿蘇カルデラの黒土と相成って、とても美味しいお米が育ちます。

湧水を米作りに使用しているため、水田の水はとても透き通っている。

農家の務め。それは安全と美味しさの両立。
農薬や化学肥料を使用しての栽培に疑問をもった五嶋さんが、農薬を使わないお米作りを始めて、今年で28年が経とうとしています。今では有機肥料の使用さえも取りやめ、無施肥の自然栽培に切り替えました。
今まではずっとコシヒカリやヒノヒカリを作ってきておりましたが、2年前よりミルキークイーンの栽培を始めたそうです。ズバリ、その理由とは?

「知り合いの農家に分けてもらったんですよ。ミルキークイーンはコシヒカリやヒノヒカリとはまた違った食感でとても美味しいよって」
なるほど。安心して食べることのできるお米を作るのが農家の一番の務めですが、同時に美味しいお米を作るというのも、やっぱり農家の大事な務めなんです。

なお、ミルキークイーンは普通のお米として食べても美味しいですが、コシヒカリやヒノヒカリ、ササニシキやあきたこまちなどの一般的な品種に半分ずつほど混ぜて炊いてもすごく美味しいですよ。いずれの場合でも、水は気持ち少なめで炊くとミルキークイーンのモチモチ具合がアップします。

  • パイプで湧水を水田全体へ行きわたらせている。
  • 阿蘇外輪山すぐそばにある水田。
  • 湧水の湧きでるパイプ