Akiko Goto
2012後藤明子さん 24年度産商品ページ

なんとか収穫できました。後藤さんの合鴨農法米。

頭を垂れる稲穂。

今年で無農薬歴26年目となる、後藤さんのアイガモを使った無農薬米の栽培。この夏も例年通り、苗がある程度育ったところで田んぼにアイガモちゃんたちを放ったのですが・・・。

2012年7月11日。九州北部豪雨。
2012年7月11日に阿蘇市全域を襲った猛烈な雨。近隣の川からあふれた水が後藤さんの田んぼにも押し寄せ、田んぼを取り囲む柵がなぎ倒され、アイガモたちは全て逃げ出してしまいました。

1町5反(約1万5000平方メートル)ほど作っていた田んぼも半分ほどが水に流されたり土砂に覆われ、収穫することはできませんでした。

土砂により埋まった田んぼ。

アイガモたちがいなくなったので、人力で除草。
アイガモがいなくなってしまったからといって、除草剤を使うわけにもいきません。
というわけで、今年は残りの田んぼの除草を手押し除草機で行った後藤さん。炎天下の元、数日間に渡って朝から晩まで除草機を押してなんとか草を取り除いたそうです。
今年は私たち、阿蘇のなかスタッフも無農薬でお米を作り、除草機で除草しましたので、その苦労は分かります・・・・まぁ、私たちの田んぼの面積は3反ですし、エンジン付きの除草機を使ったので、後藤さんのほうが10倍くらい大変なんですけどね。
さらに、購入したアイガモたちの費用や、田んぼを囲んだ柵の費用は完全に無駄になってしまい、今年の米作りは散々な結果となってしまいました。

収量は随分減ったけれども、無事に収穫。
しかし、すぐ近所では土砂崩れにより亡くなった方もいますし、家屋が全壊した方もいらっしゃいます。田んぼが全滅した農家も少なくありません。
そんな中、かなりの被害を受け収量は減ったものの、なんとか無事に収穫できたということは、不幸中の幸いでございます。

  • 後藤朋子さんの田んぼ。阿蘇五岳を望む。
  • 勢い良く流れ出る岩清水。
  • 稲刈り前の稲穂。阿蘇外輪山をバックに。
捕獲されたアイガモさんたち。

アイガモ捕獲完了のお知らせ。
追記です。水害後、田んぼから逃げ出して自由を謳歌していたアイガモちゃんたちですが、なんとか捕獲することができたそうです。

放っておくと野生の鴨と交配して自然の生態系を乱したり、収穫前の稲の穂を食べたりするので、市役所の人たちに捕まえてくれとお願いしていたそうなんですが、結局近所の農家の人たちが協力してくれたお陰で無事に捕獲することができました。

現在は後藤さんちの鶏小屋の中で、ニワトリたちと楽しく暮らしているようです。