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病気の根源は大腸にあった!!

第1章 ここまでわかった腸内細菌の驚異の真実

1.人間の体の中で、最も病気の種類の多い臓器は?

人間の体の中で、もっとも病気の種類の多い臓器はどこでしょうか? 実は意外に思うかもしれませんが大腸なのです。大腸内には、ふん便1グラムあたり1兆個、500種類以上の腸内細菌が住んでいて、その構成は、きわめて個人差が大きいのです。その個人ごとの腸内細菌の違いが、病気の多さに関係しているのです。

大腸は「病気の発信源」といわれています。というのも、大腸に住んでいる腸内細菌がつくり出した有害な物質は、腸管を通って吸収され、発がんや大腸疾患の引き金になったり、それらを促進しているのです。そうした悪循環がはじまると、あとは病気予防がむずかしくなるのは当然です。

2002年には、300万人のガン患者のうち30万5000人の患者が亡くなっています。とくに大腸がんによる死亡者数が食事の欧米化とともに急激に増加しているのです。

詳しくは後で説明しますが、がんは腸内細菌がつくり出すさまざまな有害物質によって促進されることが、最近の研究で明らかになってきました。がんの予防は、腸内細菌を抜きにしては考えられないようになってきているのです。さらに、腸内細菌は、さまざまな生活習慣病の原因とも関係しています。

もともと「健康の発信源」であるはずの大腸が、「病気の発生源」になってしまいました。それが今の腸の現状です。はっきりいえば、腸内細菌の変化が、病気のもとをつくっているのです。

2.老化する腸年齢

年齢を重ねると、人の体は老化します。腸もまた、加齢とともに老化するのです。腸の働きは老化するとにぶくなり、腹圧・腹筋も弱くなります。加齢に伴う生理的な老化が腸管運動にも大きな影響を与え、腸内細菌の状態を変えてしまいます。そうすると、大腸内で有害物質である腐敗物質が大量に出てくるようになります。 腸が老化してくると、若い時にくらべて、ウンチの臭いがきつく、出る量も少なくなるのです。いわゆる「老人性細便」といわれる便の状態になり、排便後、いつも残存感があって、すっきりしない状態が続きます。

一般に、腸内細菌の9割近くはクロストリジウムなどの悪玉菌です。残りがビフィズス菌や乳酸菌などの健康によい働きをする善玉菌です。この腸内細菌の構成が加齢に伴って変化してくるのです。すなわち、善玉菌が急激に減少し、悪玉の腐敗菌が増えてくるのです。こうした腸管運動の老化、腸内細菌の変化を、私たちは「腸年齢の老化」といっています。

老化すれば誰でも、さまざまな生理機能が低下してきます。とくに食事量の減少、運動の低下などにより若い頃に比べて腸機能はさほど活発ではありません。そして便秘がひき起こされて、腸内環境はますます悪くなるばかりです。

腸年齢については、腸年齢チェックリスト)をご参照いただき、ご自身でもためしてみて下さい。

今までウンチをくださった健康な日本人女性56人を調べたところ、若ければ若いほど、腸年齢と実年齢に開きがあることがわかりました。20代では、実年齢の倍以上という人はざら。中には、実年齢25歳で腸年齢が74歳の人がいたのです。

 
その調査結果は次のとおりです。
実年齢20代/腸年齢の平均は、45.7歳。腸年齢は実年齢より20〜25歳上。
実年齢30代/腸年齢の平均は、51.3歳。腸年齢は実年齢より15〜20歳上。
実年齢40代/腸年齢の平均は、54.2歳。腸年齢は実年齢より1O〜15歳上。

若い人の腸年齢が老化しているとは思っていましたが実年齢を25歳も上回っていたとは! やはり驚くしかありませんでした。

3.年齢によって変わる腸内環境

腸内細菌が変化する要因は、人によってさまざまですが、年齢や食生活などによって傾向がみられます。

まず、年齢による傾向をみてみましょう。ヒトの大腸には、胎内にいる生まれる前から細菌がいるわけではありません。無菌状態で生まれ、その後、腸内に細菌が住みつき、年齢とともに種類や優勢になる細菌の割合が変化していくのです

生まれ落ちた直後は悪玉菌が多く、その後、母乳やミルクを飲みはじめると、ビフィズス菌が優勢となり、離乳を境にして腸内細菌の数も種類も増え、老年期になると、善玉菌が減って悪玉菌が増えるといったパターンがみられます。

幼年期から成人期までは安定した環境です。健康な状態であれば、成人の便1グラムあたり、バクテロイデスや嫌気性球菌、ビフィズス菌、クロストリジウムなどの嫌気性菌が、100億個から1,000億個の単位で検出されます。次いで、ラクトバチルス、大腸菌、腸球菌が、同じく1,000個から1億個存在し善玉菌と悪玉菌の2大勢力が共存しているのです。

老年期になって腸のぜん動運動が緩慢になってくると、腸内細菌に変化が起こってきます。老人の便が臭くなる理由は、ここにあります。

善玉菌であるビフィズス菌が急激に減少し、悪玉菌の代表格であるウエルシュ菌や大腸菌、腸球菌が大幅に増大してくるのです

老年期の人の約8割の方に、多くの悪玉菌が見つかっています。とくに痴呆症の老人からは、クロストリジウムの中でもウエルシュ菌が多く検出されています。これはヒトの老化に伴うさまざまな生理機能低下の結果、食べたものが腸内に長くとどまり、腸内の腐敗が進行したためだと考えられています。腸内で腐敗菌が増加すると、有害物質が多くつくられ、それらが腸管から吸収されて全身におよび、老化が促進されたり発がんに結びつくのです。腸内細菌の変化、とくに悪玉菌の増大は、健康に大きな影響を与えることになります。

4.腸内細菌の実態:1兆個、500種類の細菌

21世紀になり、腸内細菌研究も進展してきました。とくに、大腸内に生息する細菌の数です。乾燥ふん便中には、1グラムあたり、10の12乗個、つまり1兆個に近い腸内細菌が住んでおり、その種類たるや500種類以上。これは現時点での数ですから、その倍は存在すると予測する研究者もいるくらいです。

こんな数字を並べられてもピンとこないかもしれませんが「腸内細菌全体の重さは、1.5キログラム」と聞いたら、その重さに驚かれるでしょう。肉や脂肪ではなく、目には見えない小さな小さな細菌が、1.5キログラムもお腹の中にいるのです 1.5キログラムという細菌の重さを思えば、どれだけの数になるのか気が遠くなるほどです。毎日排泄するふん便の10%が生きた腸内細菌です。大腸内のふん便重量は700グラム〜1キロ近くですので、ふん便の70〜100グラムが腸内細菌です。残りの重さを示す腸内細菌は大腸粘膜にびっしりと付着あるいは粘膜深く侵入しているのです。大腸は腸内細菌が作る土管のようです。その気が遠くなるほどの数が、1兆個というわけです。 1.5キログラム、1兆個の細菌が住んでいる私たちの大腸……。そう考えると、ちょっと出はじめたお腹をまじまじと見つめてしまうでしょう。

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