ニューヨーク出張のついでにグッゲンハイム美術館へ。ニューヨークは今回で3度目ですが、この美術館を訪れるのは初めてです。

展示作品はもちろんですが、最大のお目当てはフランク・ロイド・ライトが建築を手掛けたグッゲンハイム美術館そのもの。ライトが設計を委託されてから完成まで、なんと15年以上の月日を掛けたと言われる建築で、螺旋状のデザインはあまりにも有名です。

ジョン・レノンが暮らしたダコタハウスなどを横目に見ながら、チェルシーからタクシーで10分程度。セントラル・パークの目の前に、グッゲンハイム美術館はありました。

ずっと楽しみにしていたので、外から眺めるだけでも感慨深いものがあります。あのグッゲンハイム美術館が目の前にあるんですから。思ったより小ぢんまりとした建物ですが、圧倒的な存在感。それでいて、周囲の建築との調和も取れています。独創的な建築にありがちな周辺の外観を乱す『浮いた』感じがまったくありません。



一頻り外を眺めた後、中へ入るとなんと改装中。もうがっかり...と思ったのですが、改装中なのは一部なようで、美術館には入ることができました。メインフロアの展示は撤去されていましたが、内装と一部の作品は見学可能。普段は作品があると写真はダメなようですが、改装中で作品が無いためメインフロアの写真撮影もOKでした(もちろん撮影許可をいただきました)。

以前訪れた『落水荘』では、側面に空間を抜けさせた開放的なスペースでしたが、今回は上下へと空間を繋いだ不思議な広がりをもった建築でした。まるでどこまでも続くような螺旋状の廊下、そして空まで届きそうなガラス張りの天井の吹き抜け。


すぐに出るのがもったいないので、グッゲンハイムのカフェでゆったりしていたのですが、窓の装飾、照明を絶妙に配置した天井、特徴的な柱など飽きることなく眺めていることができました。

ただ、天下のライトの建築に恐れ多いのですが、落水荘と比べて装飾ディテールへのこだわりが無いような気がしました。もしかするとライトの死後完成したということと関係があるかもしれませんね。ライトが生きていれば、完璧主義者で知られた彼がもっと時間を掛けてより完璧なものに仕上げたのかもしれません。

美術館で見ることができた展示品は少なかったのですが、個人的には好みなものが多く楽しむことができました。ニューヨークに行くことがあれば、是非また訪れてみたい場所です。

グッゲンハイム美術館のミュージアムストアには、アントデザインストアの商品も沢山ありました。当店取扱のフランク・ロイド・ライトは全ての公式ライセンス商品です。ご安心して、近大建築の巨匠フランク・ロイド・ライトのデザインをお楽しみください。