一生の仕事を見つける
僕の好きなもの。僕のやりたいこと。
僕の行きたいところ。
僕自身を見つめなおすと
自然とここに辿り着いていた。
フッと周りを見渡すと同じ就活生、
つまりライバルがたくさんいる。
「優秀なビジネスマンは出張が多いんだ」
世界を飛び回る父の言葉が僕の中で反響した。
いつだって憧れの大人は父だ。
本人には言えないけどね。
父のような大人になるため。
いや、父を超える大人になるため。
僕はこの商社を希望するんだ。
この足の震えは緊張か武者震いか。
もうそろそろ僕の番が回ってくる。
足元から僕を支える靴は清潔感のある
黒のプレーントゥ
こっちは準備万端だぜ、そう言ってる気がした。
僕もさ。
背筋を伸ばし、力強く立ち上がる。
「失礼いたします。」
僕は大きく一歩を踏み入れた。
Price for Choice.
Thank you 39 & 49.