正しいサイズを選ぼう

今回は、自分の足のサイズに合った革靴を選ぶポイントについて解説していきます。

店頭で接客をしていて “正しいサイズで革靴を履いているお客様が少ない” と感じています。
大きめのサイズを履かれているお客様がほとんどです。

大きいサイズを履いていると、歩いた時にかかとに靴がついてこず、靴底の擦り減りが早くなる場合があります。
また、履きジワも深く入ってしまうので、見た目にも美しくありません。

修理の依頼を受けた靴を見ても、『正しいサイズで履かれた靴』と『大きめのサイズで履かれた靴』では、
靴の傷み具合が全く違います。ひどければ、修理費用が余計に掛かかってしまうこともあります。



01.革靴とスニーカーのサイズの違い

 

一般的にスニーカーは、つま先の余り幅(捨て寸)を考慮せずにサイズを設定しているため、
足の実寸でサイズを選ぶと歩行の際に足先が当たってしまいます。
ですので結果的に足の実寸より大きいサイズの靴を選ぶことになります。

いっぽう革靴は、つま先の余り幅(捨て寸)を考慮したうえでサイズを設定しているため、
足の実寸に近いサイズの靴を選んでいても足先が当たらないようになっています。

あくまで目安としてですが、革靴を選ぶ際は普段履いてるスニーカーより、
おおよそ1.0~1.5cm程度小さめのサイズを選ぶことをおおすすめします。

02.製法でのフィッティングの違い

革靴の製法は大まかにアウトソールの接着方法で分類されています。
『グッドイヤーウェルテッド製法』、『マッケイ製法』、『セメンテッド製法』の3種類が代表的な製法です。

どの製法で作られていても、着用し革が馴染んでくると、購入時よりも少し大きくなるのですが、
なかでも『グッドイヤーウェルテッド製法』は、中底と外底の間にコルク等の素材を
たくさん詰めることのできる構造になっていて、歩くことで詰められた素材が
自分の足の形に合わせて沈むことにより、履き心地が良くなるという特徴がある反面、
どのくらい沈むかの予測がつきにくく、馴染んだ頃にはフィッティングが大きくなりすぎる場合がある、という難しさがあります。

03.革靴のサイズ表記

 

※上記の表のように、国によってサイズの表記が異なります。



サイズ表記は足長(レングス)を表しています。
足長 (レングス)とは、かかとから指先までの長さのことです。
サイズ表記と合わせて、足囲(ウィズ、ワイズ)の表記を記載しているブランドもあります。
足囲(ウィズ、ワイズ)とは、指の付け根あたりの左右に最も広い部分をぐるっと一周した時の長さのことを表し、小さいほうからA・B・C・D・E・2E・3E・4E・F・Gと表されます。

ここでご紹介したサイズ表記はあくまでも一般的な表記であり、革靴を成型する木型(ラスト)やブランド、デザインにより大きさが異なるので、試着前にサイズを絞るための目安程度にしておきましょう。

04.サイズ選びのポイント

1.ボールジョイント部の幅
  ボールジョイントとは足の幅が一番広い部分のことです。
着用により最も広がる部分です。必ず立った状態で、点ではなく面で触れるもの選ぶことがたいせつです。

2.甲の高さ
甲の部分の隙間は、少しだけ余裕がある程度が理想です。
あまり隙間があると着用時に入る履きジワが深くなり、足の甲や指の付け根に噛まれるような痛みが出てしまいます。

3.ヒールカップ
ヒールカップとはかかと部分のことです。
歩いた時にかかとにしっかりついてくるのが理想です。
余裕がありすぎると、カパカパして歩きにくくなります。

4.羽根の開き
羽根とは革靴のひもを通す穴のある部分のことです。
この部分が開き過ぎていると見た目にも美しくありません。
反対に、羽根が閉じきっていると革靴が馴染んだ時に調整できなくなるので、
ひもを締めた状態で少し開いているくらいで選ぶようにしましょう。

  • 例1.
      これくらいの羽根の開きが理想的です。見た目もキレイですね。

  • 例2.
      ここまで羽根が開いていると甲の高さがあっていません。

5.トップライン
  トップラインとは革靴の履き口のことです。
内側よりも外側のほうが少しだけ低く設定されています。
歩いた時にくるぶしが当たって痛くないかしっかり確認しましょう。

まとめ

今回は革靴の『サイズの選び方』について解説してきました。

正しいサイズの靴を履くことは靴擦れなどのトラブルを防ぐだけでなく、無駄のない動作で歩行する事にも繋がるため足も疲れにくくなり、快適な生活につながります。
また、靴にも余計な負担がかからない為、型崩れしにくく、美しい状態を保つことができます。

今まで大きめのサイズを履かれていた方が、ぴったりのサイズを履くことは、革が馴染むまでの間は少し窮屈で、つらいかもしれません。