今回は、「かゆみ(掻痒)をみとめる疾患」と銘打ってお話しさせて頂きます。 ですが、実は疾患についてお話しさせていただくにあたり、最も危険なことは、 書かれているものがすべてであると理解してしまうことにあると思います。 ここに書かれている内容や、書かれている疾患だけが[痒み]をみとめる[原因]と思ってしまうことこそが、 診断を下すうえで間違った方向へ向かってしまう所謂、思い込み診断になってしまうからです。 皆様も今回、いいえこれからもそう思ってお聞きいただければ幸いに思います。 例えば、[痒みをみとめる疾患]とは書いていますが、言い換えれば[かゆみを伴う疾患] と思って頂いても差し支えはないと思います。 ではなぜ[痒みをみとめる疾患]と銘打ったのかといいますと、 全ての疾患(皮膚に異常をみとめる)に少しなりとも[痒み]が伴う可能性がある。 これは単独にせよ合併にせよ、潜んでいる症状のように思っています。 ですから、今回は単独疾患において、しかも主要兆候(必発症状)の一つとなる代表的な疾患であるという意味をこめてそうさせていただきました。 それでは、宜しくお願いいたします。 |
今回からは「犬」についてお話しさせていただき、 その後「猫」についてお話しさせていただく予定にしています。 疾患は以下の二つに大別できるように思います。 A: 過剰な免疫応答による疾患 B: 物理的な刺激による皮膚炎 A: 過剰な免疫応答による疾患 アレルギー性皮膚炎がそれにあたります。 アレルギー性皮膚炎とは自分自身以外のものが免疫反応を引き起こすことにより生じる皮膚炎とされています。 言い換えれば、[外来抗原に対する過剰免疫反応の結果によって起こる皮膚炎]となります。 B: 物理的な刺激による皮膚炎 何らかの刺激そのものだけによるかゆみ。 皮膚への刺激による一時的・局所的反応によっておこる皮膚炎となります。 言い換えれば[免疫反応が関わらない皮膚炎]となります。 なかなかこの二つをわかりやすくお伝えすることが難しいように思います。 私自身、全てのメカニズムを理解しているのかというと、そうでもないのが原因のようにも思います。 A: 過剰な免疫応答による疾患の中には、 I型過敏症や IgE やIV型過敏症やII型ヘルパーT 細胞やサイトカイン(インターロイキン4)等のややこしい言葉がいっぱいでてきます。 もちろんそれらは様々な分類や作用機序や発症機序などを解明するのに必要不可欠なもので、大変重要に思います。 が、それらを紐解いていこうとする事はここでは行わず、 「そんな言葉があるんだ!ふーん。」で通り過ぎたいと思います。 「で、痒みはどうして出るの?」このへんも通り過ぎたいように思っています。 親御さんがお子さんの症状やしぐさを見られるにおいて、それが少しでも早く、そして大きな事になる前に気が付いていただくことができれば良いと思ってお話しさせていただきます。 |
間違った例えかもしれませんが、身体(からだ)が自分の領土だと思ってください。 そこに敵が一本のヤリでほんの一部を攻撃してきました。 もちろん自分も攻撃をしますが、 その場所にある常備施設での簡単な対応にとどめます(=B:免疫応答のかかわらない皮膚炎)。 しかし、何度も何度も同じ攻撃をされると、 「次は大群で攻めてくるのでは?」 「もっといっぱい他の場所も一斉に攻めてくるんじゃないか?」と過剰に考えてしまい、 ある日、一本のヤリによる一突の攻撃(抗原として認識するようになる)に対し、 「自分自身の特定な場所や全身などに一斉に敵が攻めて来るのではないか、そして 中心に攻めてこられるのではないか?」と思い込んだり、或いは「自分自身の身体に多くの敵が侵入しているのではないか?」と思い、 自分自身の身体の一部にもかかわらず一斉にミサイル攻撃(抗体)をしてしまうことにより、 自分自身に大きなダメージが生じる(=A:外来抗原に対する過剰免疫反応の結果によって起こる皮膚炎)。 一度このことを経験してしまうと、 次から一本のヤリの攻撃に対し速やかに同じ行動を起こしてしまう (=アレルギーの獲得 ”抗原抗体反応”)。 このような過剰な自己防衛反応をアレルギーといっても良いように思います。 この行為がより深刻な状態を招くようになる場合があり、発症後、極めて短い時間のうちに全身性にアレルギー症状が発現し、 呼吸器や循環器などにも発現することで生命において危険な状態に陥ることがあります。 このアレルギー反応がアナフィラキシーと呼ばれており、 その陥った状態をアナフィラキシーショックと呼ばれています。 皮膚炎における[ノミ咬傷性皮膚炎]を例にすると |
上図の様になろうかと思います。 このことを頭の片隅においていただきA・B における分類をお話しさせていただきます。 それぞれについてお話しさせていただく前に、分かりやすく図式化されたものがありますのでご参照ください。 |
私はここで注目していただきたいのは [繰り返しの刺激にアレルギーを獲得する]という点にあります。 食物不耐性であれ、ノミ咬傷性皮膚炎であれ、過敏性皮膚炎であれ、 繰り返しの刺激により、 アレルギー体質(アレルギーを獲得しやすい体質)であれば 食物アレルギー性皮膚炎や、ノミアレルギー性皮膚炎や、アレルギー性接触性皮膚炎へと、それぞれ変わっていくこと(悪化)に目を止めて頂きたく思っています。 全てではないにせよ、アレルギー疾患に対しての自宅でできる予防医療のヒントがあるのではないでしょうか。 これらの考えをもとに次回からは それぞれの疾患について簡単にお話しさせていただきます。 |
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