「様子を見ていました。」
病院にお連れになる場合、たいていはこのお言葉の後に、
「が」が付く事が多い様に思われます。

�　А嵳融劼鮓�ていたんですが、だんだん悪くなってきたんで来ました。」
�◆А嵳融劼鮓�ていたんですが、同じ様子で良くならないので来ました。」
��：「様子を見ていたら良くなってきたんですが、また悪くなってきたんで来ました。」

様子を見ていた場合には、大きくこの3つで来院される事が多い様に思われます。
ただ、私は�い�「隠れ[様子]」があると思っています。
(�い砲弔い討聾紊任�話しさせて頂く事といたします。)

�´↓８�て頂ければお分かりだと思いますが、
�，蓮�比較的早くに来院。
�△蓮⊂�し時間が経って来院。
��は、かなり日時経って来院。
症状によって違いはあると思いますが、同じ疾患においてはこの様になるのではないかと思います。
特に適度の食欲があったり、ある程度の運動性があればなおさらの様に思われます。
適当であるかどうかは疑問ですが、来院された時点で、
�ゝ淦�
��亜急性
�Ｋ�性
と言って過言ではない場合(症例)もある様に思います。
以前にお話しさせて頂いた様に、本来は、いつもと違う何か、どんな事でもいつもと違った様子を少しでも見かければ主治医に相談し、その指示を仰ぐのが良いのかもしれません。

では、様子を見るという事はいけない事なのでしょうか？
必ずしもそうでは無い様にも思います。
そこで様子を見るにしても、どの様に見ていけば良いのかを短くお話しさせて頂く事に致します。


私は様子を見るにしても以下にあげる、[A][B][C]3つの場面があるように思います。





[Ａ]においては、親御さんが何処まで記憶されているかによると思いますが‥
それは何の記憶かと言いますと、
どの様な症状でどんな状態になったのか、そしてどの時点で病院に連れて行かれたのか、そしてどれくらいの日数で良くなったのか、良くなる段階はどうだったのか等、細かい比較が出来ることが重要になってきます。
その子その子に違いがある為、あるいはその時その時でも違いがある為、我々獣医師は、細かく細かくお聞きさせて頂き、 「覚えてないしそんなに細かく見てません。そんなの関係無いでしょ！」と叱られそうになるぐらい(嫌がられる)まで、少しでも今後の為にとカルテに記録させて頂きます。
私は、親御さんご自身がその様な記録（カルテ）をお作りになる事を勧めさせて頂いています。親御さんはお家の獣医さんですから。
その記録があれば、比較しながら様子を見たり、主治医さんに電話相談による的確なご判断を仰げるようになると思われます。
この場合は前記しました、�　↓◆↓�を心配する事は少ない様に思います。
自宅のカルテは本当に役に立つ宝物になると思います。





[Ｂ]これが一番厄介で良くない場面に遭遇する場合が多い様に思います。
実は同じと思われていた事が全く違った疾患である場合。
同じ疾患であってもその時の体調などにより全く違う進行をしてしまった場合。
同じ疾患ではあるが、徐々に悪化して来ていた場合。（実はこれが後でお話させて頂く�い謀�たる場合があると思います。）
この様に様々な場面が想定できるのが[Ｂ]にあたると思います。

この場合様子を見るのであれば
1日以内に病院に行く予定を描きながら状態の観察をされれば良いのではないでしょうか。
朝起きて調子が悪そうであれば、夕方まで確実に良い状態になってきているのか？
ただ、良くなってきてはいるが
同じ症状が一つでも残っていれば夕方には病院に行く。夜調子が悪ければ朝の状態を見て病院に行く。
というようにお考えになられた方が良い様に思います。
もちろん症状により、すぐに受診しなければならない場合がある事はお分かりだと思います。

私は様子を見るという場合のキーワードとしては、
[症状、状態が良くなってきたとしても、その中の一つでも同じ症状、状態がある場合はその日の内に]ではないかと思っています。
子供さんが朝、熱があり夕方元気そうになったが、熱が下がらない。まだ言葉の喋れない赤ちゃんだったら・・・・・。

もうお分かりだと思いますが、
ここからが「�け�れ様子」の重要性だと思います。
気付かない間に進行していく病や、生まれながらにして持っている病、少しでも早くに気付いてあげれば対処が出来た病、など
その時点(初期)では様子を見れる様な軽い、そして何も無かったかのようにすぐに元気に走り回るような気に止めない様な事。
実はそれらの積み重ねが大変な状態を引き起こす前の症状である場合も少なくない様に思います。
この頃メディアなどで言われている、
「数年前にあった症状が・・・・」や、
「すぐに良くなるが同じ様な症状が繰り返すようになり・・・・」
等がそうかもしれません。

様子を見ていてすぐに何もなかったように元気に元に戻った場合であっても
必ず主治医さんにその症状と状態を報告して
カルテに記載してもらう事が非常に大切になってくる事があるということです。
進行性の疾患や、体質性疾患、などが隠れている場合もあり、
私自身これらを参考に導き出した疾患も少なくないからです。
その為にもお家のカルテは重宝すると思います。
そうです宝物の中でも重たい（重要な）物ですから重宝すると言うんだと思います。





[Ｃ]この場合はまず主治医さんにお聞きになられる事をお勧めします。
主治医の指示を仰いで様子を見られれば良い様に思います。

以前にお話しさせて頂いた事がある様に、何でもかんでも治療が必要で、何でもかんでも薬が必要だとは思っていません。
その事を分かって頂き、様子を見るとはどういうことか、それはその子その子において一人一人全く違う様子の見方が存在するという事を事前に主治医さんと良くお話しされておく事が大切ではないかと思っています。
検査に費用がかかる事で躊躇したり、細かい検査がなかなか出来にくかったり‥という事もあるかと思います。
その様な検査の代わりに、事細かな様子(症状や状態)を把握しておく事が一つの手段になるのではないでしょうか。
様子を見るという事は、如何に大変で、如何に重要である。ということを分かって頂きたく思います。

見る様子。
診る様子。
見て良い様子。
見ていては良くない様子。
その子その子によって違う様子。
この子は世界に一人だけ、様子も何でも一つだけ。

主治医さんとお家の獣医さんで「その子その子の家庭の医学書を作るんだ！」そんな気持ちで様子を見てあげて下さい。