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奇跡の食品「ふぐの子」

河豚の卵巣のぬか漬け「ふぐの子」

「ふぐの子」( ふぐの卵巣のぬか漬け)は、ふぐの卵巣を塩漬けと糠漬けし、2年以上発酵し熟成させた食品です。

「世界的に珍しい」とか「奇跡の食品」と紹介されることが多いようです。というのも、ふぐの卵巣には猛毒が含まれていますが、その卵巣の毒が塩と糠に漬けることによって無毒化され、「ふぐの子」は食べても安全、そのうえ味わい深い製品になるからです。

完成まで2年以上⁉ 「ふぐの子」が出来るまで

「ふぐの子」はごまふぐという河豚の卵巣から作られます。このごまふぐは、春先から初夏にかけて日本海を北上し、特に暖流と寒流が交じり良質なプランクトンが豊富な能登沖で水揚げされるごまふぐは、産卵期ということもあり極上の卵巣を持っています。

その卵巣は猛毒で、テトロドトキシンというその毒性は、青酸カリの100倍、2~3mgで人の致死量に達するほどです。

取り出した卵巣を塩に漬け込みます。卵巣に対し約30%ほどの塩分量でおよそ半年間塩漬けします。その間に、排出された水分に毒が抜け染み出し、卵巣は固く締まってきます。

塩漬けしたふぐの卵巣を杉の木の桶に糠、糀とともに漬け込んでいきます(本漬け)。桶一杯に漬け込み、縁に編んだ縄(まぎ藁)を一周させ木蓋をします。昔から使い続けてきた木桶や蓋、縄は菌が働きやすく、清潔に保つために必要です。

味の決め手「いしる」

漬けられた木桶は貯蔵庫にて2年以上保管されます。その間毎日、空気に触れないよう「いしる」(うるめいわしの魚醤)を漬物の差し汁として足しながら発酵を待ちます。

この「いしる」は旨味が強く、旨味成分である総遊離アミノ酸やペプチドを多種多量に含んでいるので、「ふぐの子」の濃厚で芳醇な味わいが生み出されていくのです。

何故毒が抜けるのか⁉無毒化のメカニズム

なぜ卵巣の毒が消えるのかは、科学的な解明が未だされておらず、解毒の過程は現在も謎のままです。

テトロドトキシンの量は塩蔵時に原料の5分の1、糠蔵時に30分の1にまで低下するのは判明しています。一つには微生物や乳酸菌による働き・発酵作用によって、毒量が分解され減少するのではと考えられています。また僅かな構造変化による減毒の可能性も考えられますが、科学的な確証は得られておらず、今のところよく分かっていないと言わざるを得ません。

安心安全な「ふぐの子」

ふぐの卵巣の糠漬製造には、石川県ふぐ取扱い条例で規定された、ふぐ加工に関する資格免許を取得していなければなりません。この免許取得業者のみがこの製造を許可されています。

また出荷の際は、(財)石川県予防医学協会による毒性検査も出荷毎に厳密に行います。毒性検査値である10マウスユニット未満をクリアした商品を提供しています。毒性検査済みの製品には、「石川県ふぐ加工協会」のシールが必ず貼られていますので、安心してお召し上がり下さい。

「ふぐの子」ってどんな味?

味わいは伝統的な発酵珍味ということもあり、濃厚で癖の強い風味もあります。そして保存食として発展していったという面もあるので、確かに塩辛い食品です。

食感は粒々がどの魚卵よりもはっきりして口の中で粒が弾けます。

上手く発酵した「ふぐの子」は良質な乳酸菌が多いためか、いわば濃厚なチーズのような香りがあります。

美味しい召し上がり方

糠を軽くに落とし、薄く輪切りにするか箸でほぐし、そのままお召し上がりください。

火を通す場合は、召し上がる分だけアルミホイルで包み焦げ過ぎないよう軽く炙ります。香ばしさが際だちます。ご飯のお供やお酒のおつまみに!

お好みで、酢やレモン汁をかけたり、大根おろしを添えると、塩辛さが和らぎます。

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