桜にまつわる話

ソメイヨシノはクローン!?
今後桜はより"ピンク色"になっていくかもしれないという噂

大和の心を湧き起こさせる桜。はかなくも美しい桜の季節がやってきました。
桜といえば「ソメイヨシノ」が有名ですよね、でも今後ソメイヨシノはほぼ見られなくなるかもしれないのです。

ソメイヨシノという桜の品種はクローンで増えている!

桜

桜の品種で一番に思いつくのは「ソメイヨシノ」ではないでしょうか?
日本に約300種ある桜の中でも特筆して数が多いのはなぜだかご存じですか?ソメイヨシノはもともと観賞用に交配された品種で、約10年で大きな木に育ちます。その特性に目をつけた明治政府が率先して学校や道路に植えたため、今や全国各地に植えられているのです。

そのソメイヨシノですが、人工的に品種改良された植物なので、自然に子孫を残すことができません。全国に広がるすべてのソメイヨシノはもともと
一本の原木から挿し木など(つまりクローン!)で増えていったものなのです。ちなみに、「クローン」はもともと「挿し木」の意味です。

染井吉野という名前はどこから?

桜の名所に奈良の吉野山があります。
豊臣秀吉が「一目千本」と唱えたほどの桜の絶景スポットです。

江戸時代末期に東京の染井(現在の豊島区だそうですよ)にある植木屋が桜の品種改良に成功し、「日本でもっとも有名な吉野山の桜のように有名な桜になれば」との思いで「吉野桜」の名前でプロデュースしました。
しかし、もともと吉野山に自生している山桜のことと混同されてしまうようになったため、後に「染井吉野」に名前を変更したのです。これが「ソメイヨシノ」の名が誕生した由縁です。

さくらわんこ

全国のソメイヨシノに終焉のときが…!?

ソメイヨシノはクローンで増えたため、同じ環境下ではほぼ同じ成長を見せます。
ニュースの「桜開花予測」や「桜前線」がソメイヨシノの観測をしているのは、同じ気温下ではほぼ同時に咲いたり散ったりするからです。(同じ遺伝子情報をもっていますから性質が似るのですね)

このソメイヨシノ、成長が早い反動なのか他の桜の品種より短命です。
およそ60年を過ぎると木が衰えてきてしまうそうなのです。
明治時代以降に一斉に植えられたソメイヨシノ達が寿命を迎えるのがそろそろではないかと言われています…。

ソメイヨシノに変わる品種、ジンダイアケボノ

寿命を迎えたソメイヨシノは新しいものに植え替えなければなりません。
しかし、近年の環境変化にソメイヨシノが対応できず病気になるケースが増えた為、公益財団法人日本花の会では2009年からソメイヨシノの苗木の販売を取り止めてしまいました。
代わりに「ジンダイアケボノ」というソメイヨシノに良く似た桜を植樹していっているそうです。

「ジンダイアケボノ」はソメイヨシノと形や開花時期が良く似ているのですが、ソメイヨシノより花のピンク味が強い桜です。
あわく白っぽいソメイヨシノにかわり、ピンクの色味が強いジンダイアケボノが全国に咲く「桜」となっていくと予想されます。

移り変わってゆく、桜の印象

このまま現在のソメイヨシノが「ジンダイアケボノ」に植え変わっていくと、白っぽい桜よりピンク色の桜がメジャーになっていくと考えられます。
好みにもよりますが、桜のもつ儚いイメージが薄れて春の陽気なイメージの方が強まっていくような気がしますねぇ。
もともと桜は開花時期が短く、夜の暗さの中で白い花たちがぼうっと浮かび上がって不気味に見えたことなどから「生の無常観」を思い起こさせる花でもありました。桜の印象は時代と共に変わってきたと考えると、未来で桜のイメージが今と違うようになるのも不思議ではありませんね。

桜モチーフのアイテム、いろいろあります

人により、時代により、様々な思いを起こさせる「桜」ですが、いずれにせよ日本人の心に根付く大切な象徴であるのに違いはありません。当店ではいくつかの桜モチーフアクセサリーをご用意しております。「散らない桜」なので、どの季節にもお使い頂けます。(*^^*)

耳元に可愛く♪ 桜ピアス

桜モチーフのブレスレット

男性におすすめの和桜モチーフ

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