メルマガ連載 自転車の『やさしい物理学』 
目     次
(1回目)プロローグ  自転車は何故倒れないのでしょう?
(2回目)コマと車輪  どんなコマが安定して回るでしょう?
(3回目)車輪の直径と『ころがり摩擦』
(4回目)車輪の直径と乗り心地
(5回目)車輪の直径とチェーン歯数の関係(その1)
(6回目)車輪の直径とチェーン歯数の関係(その2)
(7回目)オートライトは何故軽い
(8回目)自転車のフレームと物理学
(9回目)前輪の傾きと直進安定性
(10回目)『やさしい物理学』から見た自転車選び《総論》
(11回目)『やさしい物理学』から見た自転車選び《用途》
(12回目)『やさしい物理学』から見た自転車選び《体力、年齢等、持ち運び》
(13回目)『やさしい物理学』から見た自転車選び《道路状況、その他》
(14回目)『やさしい物理学』から見た自転車選び《適応身長、付加的条件》
(15回目)『やさしい物理学』から見た自転車選び《アルミやステンレスは錆びない?》
 
 

自転車の『やさしい物理学』


プロローグ
 自転車は何故倒れないのでしょう?
ご存知のとおり、回転しているコマが倒れないのと同じ原理ですね。
これで終わりとすれば、『なーんだ』となってしまいます。
でも、コマの特性から自転車の車輪を見てみると、見えなかった事が見えてきます。
 
 


自転車の『やさしい物理学』

コマと車輪

 どんなコマが安定して回るでしょう?
そう、重くて大きいコマですね。
コマがどの程度安定して回るかを表す数値を、物理では慣性モーメントと云います。

 慣性モーメントはその重さ(質量)と直径に比例します。
自転車に置き換えると、直径が大きく重い車輪の自転車が安定している事になります。でも自転車は軽くしたいですね
(もし重量ゼロの車輪ができたとすると、自転車は倒れてしまいます)。

 慣性モーメントはある値以上あれば良いから、26、27インチ等大径車では、軽く作っても問題ありません。
しかし、小径車は不安定になります(なれるまでフラフラする経験をされた方もあるでしょう)。
従って、小径車ほどタイヤを太くして、慣性モーメントを一定値以上にする必要があります。(バイクよりスクーターのタイヤが太いですね)

では、軽くてかつ安定する車輪はどうすれば実現できるのでしょう?

答えは『タイヤを重くし、リムやスポーク、車軸等を軽くする』です。

 『慣性モーメントはその重さ(質量)と直径に比例』と大雑把に云いましたが、回転体周辺部を重くすればするほど、効果が大きくなります。


 《話は変わりますが、物理的考察をする場合、極端な例をイメージすると、本質が見えてくることが、多々あります。》
例えば、今回の場合、全重量(質量)を車軸に集中したと仮定すると、実質直径がゼロとなる結果、慣性モーメントはゼロになり、自転車は倒れます。

《ティータイム》
回転しているコマは倒れない-----何故でしょう?
これも、極端な例をイメージすると理解できます。

 コマが回転すると外側へ引っ張る力『遠心力』が生じます。安定して回転しているコマの軸を上から見ると、軸は四方八方(360度)に遠心力で引っ張られている事になります。極端に高速回転するコマの軸は、四方八方に強くてかつ同じ力で引っ張られ、あたかも糸で固定した状態と同じと考えられます。  従って、コマの軸は倒れない事となります。
 
 

自転車の『やさしい物理学』


車輪の直径と『ころがり摩擦』
 車輪などが転がる時、接地面から受ける摩擦を物理では『転がり摩擦』と云います。
一般的には、ガラスの平面上を滑らかなビー球を転がす様な場合に『転がり摩擦』は小さくなります。

 滑らかなガラスでも、顕微鏡的には凸凹があります。『転がり摩擦』はゼロにはなりません。
接地面の凸凹の大きさに対して、車輪の直径が十分に大きければ『転がり摩擦』は小さくなります。 これも、極端な例を考えると良く理解できます。
半径10cmの車輪で10cm以上の段差を乗越えるのは不可能でしょう。
逆に1mmの段差であれば、殆ど抵抗なく乗越えられます。
自転車に当てはめると、大径車ほど『転がり摩擦』が小さい事を意味します。

 この事は、自転車を選ぶ場合に重要となります。
一言で言えば、小径車は手軽であるけど、長距離乗るにはつらいし、段差がある所は注意しないと転倒しやすかったりします。

 大径車は、かさばるけど長距離乗るには楽となります。一度速度が出ると、良く転がりなかなか速度が落ちません。
車と似てますね。要はTPOと云うことです。

 
 

自転車の『やさしい物理学』


車輪の直径と乗り心地
 前回、車輪の直径と『ころがり摩擦』について基本的な事を考えました。
地面の凹凸と車輪の直径との関係を考えるとき、『乗り心地』との関係も重要となります。
地面の凹凸に対して車輪の直径が十分に大きい時は、凹凸を乗越えるとき車輪は上下動しません。
一方凹凸に対し車輪の直径が一定以下となると当然車輪は上下動する事となり、走行抵抗も大きく、乗り心地も悪くなります。
従って、サスペンション付き小径車は、小径車の欠点を補う組み合わせと考えられます。


《ティータイム》  頭の体操ーーー極端を考える

福岡ー東京間を飛行機で往復する場合、ジェット気流(福岡から東京方面への風)がある場合とない場合、往復の合計飛行時間はどちらが早いでしょうかーーそれとも同じ?

(行きも帰りも同じ風と仮定しますーージェット気流がある場合、行きは追い風、帰りは向かい風となります)ーーー答えは次回に

 
 


前回の 《ティータイム》 頭の体操ーーー極端を考える
答え >>> 風がない場合が最小。

風がある場合、行きは早く、帰りは遅くなり、合計は変わらないようにも思えますが、
極端な場合を考えるとすぐ分ります。

飛行機の速度と同じ風速と仮定すると、行きは1/2の時間で到着しますが、
帰りは戻る事はできません。数式上は無限大の時間となります。

このように、物理は、極端なケースを仮定すると、簡単に理解できる事が多々あります。

======================================

自転車の『やさしい物理学』  (5回目)

車輪の直径とチェーン歯数の関係(その1)

 登山する時、頂上へ直線的登る場合とジグザグ又は螺旋状に登る場合を考えて見ましょう。どちらが楽でしょう?
これも極端な例を考えると分りやすいですね。

 直角に近い絶壁を真っすぐ登ることは、強い力が必要で、とても大変です。螺旋スロープにすると楽でしょうか?
角度を極端に小さくすると、力はいりませんが、歩く距離がとてつもなく長くなります。

 前回の《ティータイム》と同様、角度=0と仮定すると、頂上に着けなくなります。 中間にちょうど良い角度がありそうです。
でも、物理で云えば、どんな方法であれ、

《ある物体の重さX持ち上げた高さ》=エネルギー(位置エネルギーと云います)

となり、持ち上げる方法には関係ありません。   では、なぜある角度で登ると楽なんでしょうか?

人間の能力(筋力や持続力)に、最も効率の良い値があるからです。
自転車も似たような所があり、《ペダル一回転で何メートル進むか》は重要な要素となります。

次回へ続く

 
 

自転車の『やさしい物理学』


車輪の直径とチェーン歯数の関係(その2)
 自転車のペダルを踏むと、力はペダル側のギヤーからチェーンを介して後輪ギヤーに伝わり、後輪を回転させます。
変速機付き自転車に乗った方は体感されたように、高速ギヤーにすると、良く進むけれど重くなり、低速ギヤーにすると、軽くなる代わりに、ペダルの回転数を上げなくてはなりません。

 その程度を数字で表すとしたら、《ペダル1回転で、自転車は何メートル進むか》が分りやすいでしょう。

【ペダル1回転で進む距離】=【ペダル側のギヤー歯数】/【後輪ギヤー歯数】×【後輪直径】×3.14

となります。
(最近の小学校指導方針では、ゆとり教育と称して、円周率=約3 などと、滅茶苦茶???を教えてますが、あなたは何桁まで覚えてありますか?)

 変速付きの場合は、幅があるので、歯数や後輪直径の設定はクリティカルではありませんが、変速なしの場合は注意が必要でしょう。  前回で触れたように、人間の能力(筋力や持続力ーーー個人差がありますが)に、最も効率の良い値に設計されるべきです。

エピローグで予定の <『やさしい物理学』から見た自転車選び> で触れたいと思います。
 
 

自転車の『やさしい物理学』

オートライトは何故軽い
 オートライト車はご存知ですか?
ネーミングからすると、「自動点灯」(暗くなって、走り出すと自動点灯する)とのことで、乾電池式のオートライトもあります。
しかし、最近のオートライトとは、前輪のハブに発電機を内臓した形式を指す事が多い。(とりあえずオートライトと呼ぶ事にします)

 体感すると分かりますが、オートライトは点灯した事が分からないほど軽いものです。 普通の発電機方式とは比べようもありません。
何故軽いのでしょう?  『やさしい物理学』で考えてみます。

 自転車の発電機は交流発電機で、従来のリム式発電機では中の回転子は永久磁石で、外側の固定子にコイルを巻いてあります。
発電機は磁界の変化により発電する為、
回転数(本当は【回転数】X【発電機の直径 X 3.14=【周速度】)を一定以上に、上げる必要があります。
リム式発電機は回転数を上げる為(増速)、直径が小さいホイール(2−3cmでしょうか)をゴムのタイヤに接触させています。   それもかなり強い力で接触させている為、タイヤにめり込んだ状態となっています。
これは以前━車輪の直径と『ころがり摩擦』━で述べた『ころがり摩擦』が極端に大きいケースそのものです。
エネルギーの大半を、タイヤを暖める為に使っているようなものです。
自転車のランプを点ける程度のエネルギーは、微々たるものだったのです。

 オートライト車は前輪ハブ内に発電機を内臓する事により、発電機の直径を大きくして周速度を上げ、
(直径を3倍にすれば、増速の割合は1/3でよいことになる)
増速の割合を小さくすることにより、精密なメカニズムにてロスなく実用的な周速度を達成したものです。
内部メカニズムについては、【いろいろな発電機の分解(桜井昭三)】
http://link.rakuten.co.jp/1/001/992/tools/yattemiyou/p09/dynamo.htm
を見て下さい。

ハブ式オートライト車の軽さは感動ものです。(安全を考えれば、少々の対価は払う価値があります)

 引用しました【いろいろな発電機の分解(桜井昭三)】は【サイエンスEネット】
http://link.rakuten.co.jp/1/001/992/
内の【教材開発】【やってみよう実験 】にあります。
【サイエンスEネット】は、いろんな科学知識が分かりやすく公開されていて、私推薦のHPです。

 
 

自転車の『やさしい物理学』

自転車のフレームと物理学
 自転車は軽いほうが良いですよね。
特に大きなウエイトを占めるフレームは強度が許す限り軽くするのが鉄則です。
伝統的なトライアングル構造(三角形構造)は少ない素材、効率の良い構造である事は
巨大タワーや橋に用いられている事から、良く分かります。

《ティータイム》頭の体操ーーー三角形と四角形、多角形
物理と云うより、数学の問題ですがーーー三角形が確定する条件は?
(二辺とその挟む角)、(一辺とその両端の角)、(三辺)でしたよね。覚えてありますか?
そう三辺の長さが決まれば、三角形は確定します。−−−変形できません。
四角形はどうでしょう。 四辺が決まっても平行四辺形等に変形可能ですね。
このように考察すると、三角形だけはシンプルだけど特異な性質(最小の辺で、形が確定する)を持っています。
三角形は、組み合わせればどんな多角形でも作る事ができる、図形の最小単位と云えます。

(極端を考えるーーー> 三角形は多角形の辺数が最小の極端な場合です。 一方、正多角形の辺数を無限大にすると円になります。)

 競技用自転車は、昔ながらの二つの三角形を組み合わせた構造で作られているのは、この様な理由からです。
ただ街乗り用の場合は乗り降りのしやすさやデザイン等から一本フレームや変形フレームが採用されてますが、フレームの断面を大きくする必要から、重量的には重くなるのは避けられません。
軽い素材を使ってある程度軽量化する程度でしょう。
これも、使用目的とのバランスで選択するのが良いと思います。

 私の体験では、スポーツタイプ(最近は少ないですが)とシティタイプでは、強くこいだ時、感触がかなり違うように感じます。
強くこいだ時、トライアングル構造のスポーツタイプはかっちりしてますが、シティタイプはふにゃふにゃする感覚です。
今は、マウンテンタイプ全盛ですが、個人的趣味からすれば、スポーツタイプ的な軽くて、良く転がり、気楽にのれる街乗り車があればと思います。

 
 

自転車の『やさしい物理学』


前輪の傾きと直進安定性
《ティータイム》

自転車選びと関係ないけどーーー
 自転車は両手ばなしでも、真っ直ぐ進みますね
(やってはいけません)

車もそうですね。  なぜでしょう?

 自転車は良く見ると、前輪のホークがやや傾いています。(図参照)
自動車のホイールアライメントの1要素であるキャスター角がつけられているからです。

 前輪はハンドル軸を中心に回転します。(回転軸の延長線が地面と交差する点を点とします)
一方、タイヤの接地点を点とすると、点は、走行抵抗があるため、自転車後方(図では右)へ引かれます。
ちょうど、旗布が旗の軸を中心にしてなびくのと似ています。
その結果直進方向への復元力が自動的に働きます。

 バックする場合は、全く逆となり、左右どちらかにクルッと回転してしまいます。 一本スタンドの自転車を上りの坂道に留めようとして、経験された方も多いでしょう。

 自動車にもこのキャスター角が付いています。 前進する場合はハンドルは直進するように、復元力が働きます。
一方、
バックする場合は左右どちらかへ切れようとします。(前輪が、いったん切れた方向へ、ますます曲がろうとするからです) 

 
 

自転車の『やさしい物理学』


『やさしい物理学』から見た自転車選び《その1》
 自転車に乗ると云うことは、見方を変えると、人間が10Kg以上の自転車を運んでいるとも云えますが、なぜ楽なのでしょう?
それは、『慣性の法則』(一定の速度で運動する物体はエネルギーなしに、同じ速度で移動する)と『ころがり摩擦』(走行抵抗が非常に小さい)のなせる業です。
平坦地で、空気抵抗などない仮想的状態では、最初に加速すれば後はペダルを漕ぐことなく、目的地にまで着く事になります。 
一方、上り坂では、『位置エネルギー』を得る為に、それこそ、人間が自転車を運んでいる状態となり、とてもエネルギーを必要とします。

 『やさしい物理学』から自転車を選ぶとすれば
1.平坦地だけ考えれば『ころがり摩擦』が小さい自転車(重くても一旦加速すれば、後はエネルギーはいらないから、重さは重要ではない)
2.しかし、実際はブレーキをかける必要があるので、加速時のエネルギーを小さくする為、軽い自転車が望ましい。
3.道路は平坦ではないから、上り坂でのエネルギーを少なくする為にも軽い自転車が良い。
 となり、大原則は『軽くて、良く転がる自転車』となります。

車に置き換えると スポーツカーと似てませんか?    高速道路を走らないのなら、少々重くてもゆったりした空間や乗り心地も重要ですね。   設計とは、デザインを除けば、相反する条件の中から、何を目的にして、どのようにバランスを取るかにつきます。
 自転車選びとは、使用目的(TPO)や、その人の体力などから、その人に合った『設計者の意図する物』を選択する事でしょう。
 次回は、いろんな角度から、自転車を選ぶ場合の注意点の予定です。

 
 

自転車の『やさしい物理学』


『やさしい物理学』から見た自転車選び《その2》
一般的な自転車を対象に考えて見ます。
選択条件としては
1.用途(チョイ乗/遠距離乗り)(重い荷物を積む/子供を乗せる)
2.体力、年齢等(瞬発力あり/なし、バランス感覚)
3.デザイン
4.持ち運び(折りたたみ/コンパクト)
5.道路状況(坂の有/無、舗装/非舗装、都会/郊外)
6.その他(夜間乗る事が多い/スカートでも乗る)
7.適応身長
8.付加的条件(素材の錆び難さ、荷物かごの取付け可否、発電機の取付け可否、乗り心地)

などが考えられます。
条件は相反する事が多いので、優先順位をつけて下さい。

1.用途
遠距離乗り》の場合は、26、27インチなどの大径車のトライアングルフレームで決まり。
 切り替えも必須となります。
 マウンテンタイプの場合は、タイヤのパターンに注意する必要があります。
 ブロックパターンは、舗装道路での走行抵抗が大きく、転がりが良くありません。

チョイ乗り》の場合は選択肢が多くなります。デザインも自由度が増します。
 好みで選んでかまいませんが、ギヤー比と車輪サイズのセッティングに注意が必要です。
 シャカシャカ踏まないと進まない小径車があるからです(後述)。

重い荷物や子供をのせる
 スタンドは両立スタンドが必須です。1本スタンドは自転車が回ってしまいます。
 できれば、ハンドルロック等、荷物の積降や子供の乗降時の固定仕掛があると良いですね。

 
 

自転車の『やさしい物理学』


『やさしい物理学』から見た自転車選び《その3》

2.体力、年齢等(瞬発力あり/なし、バランス感覚)
《若くて体力ある方》の場合は、自由に選んで良いでしょう。
 しかし、変速なしの場合は、ギヤー比と車輪サイズのセッティング(増速比)に注意して下さい。
 増速比が小さすぎると、不満がでる可能性があります。

《年配の方》の場合は、軽く踏める自転車(増速比)がやや小さめ(例えば24インチ等)が良いでしょう。
 バランス感覚や、瞬発力が低下しているので、乗り降りしやすくかつ、サドルも低めが良いでしょう。
 サドル高さは、楽に漕ぐことを考えれば、つま先立ちで地面にやっと届くぐらいが良い。
 しかし、年配の場合は、その設定では、足を着くとき、不安定となります。
 足の裏が地面に着く程度が良いと思います。
 その分、漕ぐときに力が入らないので、増速比が小さい、楽に漕げる自転車を選びましょう。
 乗り降りしやすくした低床式の自転車もあります。

3.デザイン
 自分の用途から、はみ出さなければ、好みの問題です。用途だけは、良く考えましょう。

4.持ち運び(折りたたみ/コンパクト)
 自動車に乗せる為か、マンションでエレベーターに乗せる為か、家での収納場所か、等々
 条件が違うと思います。
自動車に乗せる為》の場合は、私の考えでは、多少値が張っても、アルミフレーム等の
 軽量タイプが良いと思います。
 理由は、トランクに積降する場合、かなり持上げて奥へ入れるからです。
 15Kgを超えると、真直ぐ持上げるのと違って意外と大変です。
 携行バッグは必須です。(油や錆びで、トランクや他の荷物を汚します)

マンションでエレベーターに乗せる為》の場合、軽い方が良いのは、当然として、
 自動車に乗せる場合よりは、多少重くても、楽でしょう。
 しかし、畳んだ状態で自立するように、作ってある必要があると考えます。

家での収納場所の為》の場合は、フレームを2つに折り畳む必要はない様に思います。
 私の独断では、ハンドルとペダルが畳めて、幅が薄くなるだけで良いと思ってますが、
 このコンセプトの自転車は、製品が少ないのが現状です。意外と使いやすいと思うのですが〜〜〜〜
 博多よかもん屋では、ファッションコンパクトサイクル内に用意しております。
 薄く畳んだ状態で、押していけるので、移動が意外と楽では?
 朝など、忙しい時もほぼワンタッチで組み立てられるのと、駐輪場のスペースが少なくても
 駐輪できるのも魅力です。


 
 

自転車の『やさしい物理学』


『やさしい物理学』から見た自転車選び《その4》

5.道路状況(坂の有/無、舗装/非舗装、都会/郊外)
 先に述べた使用目的と重複しますので、軽く触れます。

坂の有/無》 切替ギヤー付き、電動アシスト車

舗装/非舗装》タイヤのパターン。舗装はスリック的(凹凸少ない)/非舗装はブロックパターン的
 なタイヤが良いでしょう。 
 舗装道路で、あまり凸凹の大きいブロックパターンタイヤは、転がりが悪くて、ミスマッチと思います。

都会/郊外》 一概に言えないが、都会はチョイ乗り/郊外はやや長距離乗り。
 等が選択条件でしょう。

6.その他(夜間乗る事が多い/スカートでも乗る)

夜間乗る事が多い》マウンテンタイプはブロックダイナモが付けられない事が多いので、注意が必要。
 デザイン等、言わなければ、実用性からオートライト車が一押しでしょう。
 点灯時の軽さ、自動点灯の安全性から、一度乗ったら手放せません。
 今回メルマガ愛読者へのシークレットセールをご案内します。

スカートでも乗る》シティタイプの乗降しやすいフレームを選ぶ。
 長いスカートの場合は、スカートガードも必須となります。


 
 

自転車の『やさしい物理学』


『やさしい物理学』から見た自転車選び《その5》

7.適応身長
 一般的な適応身長があり、一覧表として整理されてますが、目安として考えたほうが良いでしょう。
 本来は、身長より股下寸法(足の長さ)のほうが、大事でしょう。
 以前述べたように、体力や年令により修正する必要があります。
 バランス感覚が鈍ってくる年令の方は、やや低めの自転車が安全でしょう。

8.付加的条件(素材、荷物かごの取付け可否、発電機の取付け可否、乗り心地)
 《素材》場所により一長一短があります。 一般的には、高級車ほどステンレスおよびアルミが使用されてます。
  リムは軽量で加工が容易な事から、最近アルミが多用されてますが、強度から云うとステンレスに部があります。
  個人的にはステンレスが好きです。 又、アルミは錆びないと思われてますが、白く粉を吹くことも多く、
  錆びないとは言い切れません。 特にアルミナットは強度も弱く、さらに水滴が付着すると、
  鉄との接触部分が一種の電池を構成し(次回特集を組みます)、腐食しやすい傾向があるので、
  アルミは錆びにくいと鵜呑みにしないことです。

 《荷物かごの取付け可否》車種によっては取付けが困難な場合があります。
  必要なら、購入時に取付けて貰うのが間違いないと思います。

 《発電機の取付け可否》これも車種によっては、発電機が取付け困難な場合があります。

 《乗り心地》前後輪のサスペンション、サドル構造、タイヤサイズなどが乗り心地に関係します。
  近頃は、はサスペンション付きが多くなってきました。 車体が重くなるのは、いたし方ありません。
  最近、ゲル入りのサドルカバーが販売されていて、時間とともに、ライダーのお尻の形になじむ設計となってます。
  ゲルとは化学用語でゼリー状の状態の一種を言います(やさしい化学も連載しなくっちゃ!・・・・しません)


 

 

 

自転車の『やさしい物理学』


『やさしい物理学』から見た自転車選び

 アルミやステンレスは錆びない?ーーーそうとも言い切れません。
今日は、素材と錆びについて特集してみます。
「アルミやステンレスは錆びない」「錆びにくい」と思われてますが、そうとも言えない事もあります。
確かに、一種類の金属だけで作られていればそのとおりです。
実際は複数種類の金属が使われています。
そうすると、金属のイオン化傾向(塩水などに二種の金属を入れると下記の左側が+極となる)

   イオン化傾向(大)                         イオン化傾向(小)   
   アルミニューム>軟鋼>鋳鋼>ニッケル>13%Crステンレス>銅>ブロンズ

により、水分があると、一種の電池となり、腐食が促進されます。
これを「異種金属接触腐食」といいます。二種の金属が接触するとき、上記のイオン化傾向が近い金属どうしが、腐食を起こしにくいことになります。
アルミニウム合金も、異種金属との接触で電池を構成し、アルミニウムが陽性となり溶解することにより腐蝕が促進される場合があります。(金属のイオン化傾向の大きい左側の金属が腐食されます)

 またステンレスはイオン化傾向がかなり小さい方にあるから(より右側)、鉄やアルミなどイオン化傾向が大きい金属(左側)と接していると、その金属の腐食を促進させるのです。 つまりステンレス鋼は相手の異種金属の腐食を促進させる加害者となる場合があるわけです。  ステンレスを使う場合はこれらの点に注意しないと、末代物との期待が裏切られることになります。

 ステンレス単体でも問題が無いわけではありません。なぜなら、ステンレスの耐食性は非常に薄い酸化膜で維持されていますから、何らかの原因で破れたりすると、局部腐食を起こします。
また、ステンレス鋼表面に汚れが付着していると、しみのようなさびを生じます。これは一種のすき間腐食によるものです。 ステンレス鋼を長寿命に保つには、表面をきれいに保つ必要があります。

 自転車を錆びさせない為には、表面をきれいに保ち、なるだけ濡らさない(局部電池作用を起こさせない)のが良いとの、常識に行き着きます。 自転車カバーを用いるのが手っ取り早いでしょう。