【一汁一菜】お味噌汁中心の食事 鶏スープ
奈良国立博物館前に「下下味亭」というごはん屋さんがあったのを覚えていらっしゃる方もあると思います。そのお店の一汁一菜は絶品で、何とか記録に残すために本にしたいと思っているうちにごはん屋さんは止めてしまわれました。
さまざま思い起こしながら少し私の想いも入れつつ、お味噌汁を中心とした食事の基本、一汁一菜を始めてみたく思います。
お寒い日、何といっても温かいものがごちそうです。しかもたっぷり、身も心も温かくなるように。
この度はとてもよい鶏のガラが入手でき、首づるも身のついたままのものでしっかりスープをとりました。セロリ―、玉ねぎ、にんじん、ローリエを入れ、二時間かけてていねいにアクをすくい、寸胴のお鍋に近付き、よい香りにつつまれながら久し振りにスープをとるのはうれしい作業でした。
ブツ切の鶏もも肉をオリーブ油で少しこげ目がつく位にしっかり炒め、塩・胡椒(白と黒)してスープを張り、鶏肉があらかた煮えるまで火を通します。それからニンジン、玉ねぎを入れ一番上にキャベツの串切りにしたものを並べて落とし蓋をし、スープがかぶる位入れて一時間半位煮てください(最初は強火、アクが浮いて来ましたら火を弱めてアクをとりながらゆっくり煮ます)。
キャベツは今が一番美味しい季節です。キャベツの甘みも加わって、それはそれはよい味になります。コラーゲンもたっぷり。今回は古川章蔵さんの耳付の大ぶりスープ碗を使っています。クリスマス色(みどりと赤)かな?と思って。
固い目のパンも合いますが、今度はご飯にしています。
サラダはいつも同じようなサラダですが、今度のはドレッシングに少々工夫があります。といってもGABANのグリーンマスタードが入っているだけなのですが、これだけでとっても美味しいのです。白ワインかシャンパンビネガーに塩・白胡椒をお好みに入れ、同量の少し上質のオリーブ油を入れグリーンマスタードを入れて乳化するまでよく撹拌します。
レタスは洗った後水気をよくとっておく事、手で食べやすい大きさに破るようにした方が口当たりがよいようです。シャンピニオンはなるべく新しいものを求めてスライスし、あまり時間の経たないうちにドレッシングをかけて召し上がってください。
器は正木春蔵さんの楕円の鉢。とにかく何にでも合ってお使いやすい優れものです。
温かいものには木のスプーン、お箸はそれこそ万能です。
色絵耳付スープ碗・大・赤緑点
見込みに蝶々のかわいいスープ碗です。木のスプーンでどうぞ。
古川章蔵
7,000円
青白瓷線文平鉢
海老ヶ瀬保さんは天然の釉薬や土を使っているため、含まれる成分の違いで、その仕上がりが微妙に違っています。
海老ヶ瀬保
3,740円
錫箸置・8.6cm・フォークレスト
シンプルな錫の箸置きは、ずしっとした手応えのある重みも素敵です。
こちらはフォークレストです。ゆり工房
3,960円
朱Y型スプーン No.1
カレーや焼きめしを食べるのにちょうど良い大さじになります。
奥田志郎
8,800円
黒尺4×8.5寸角切脇取盆
ハレの日にも、いつもの一汁一菜にもお使いいただけるお膳です。
奥田志郎
55,000円