志野焼:志野麦之文向付A・瀧川恵美子|春の茶膳・和食器の愉しみ

初夏の一服

 5寸というのは大変重宝な寸法です。この様にお菓子をのせると余白が出来、お菓子の価値を高める様に思えます。

フォークは新作で、長い(寸法)のものを使いましたらバランスよくなりました。

 百合文湯呑は汲出と湯呑の中間の形をしていて、使いやすく愛らしく、先代からの長寿の菁華さんの作品です。

 盆は茶懐石の脇取盆と言われる8.5寸×1尺2寸の角切ですが、この様に二種類のものを置くと素適なバランスです。「潤」という色は朱と黒の中間の色ですので、上にのせるものをやわらかく受け止めてくれる色です。

工芸店ようび 店主 真木
九谷焼:色絵百合文湯呑・須田菁華