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ダブル裾上げの注意事項 誤解されておられる方も多いのですが、ダブル本来の目的は「折り返し部分の重量でスラックスを下に軽く引っ張ってラインとシルエットを美しく見せること」で、裾をもう一度伸ばすためのものではございません。 (シングル仕上げの内側の長い折り返しも目的は同じです) 従って、折り返しをまっすぐ伸ばせば股下が3.5cm前後伸びたシングルとして着用していただくことは可能ですが、折り返し部分が軽くなるため見た目や履き心地は最初からその長さに仕立てたシングルには劣ります。 また、折り返し部分の重量は重過ぎても軽すぎても履き心地が悪くなってしまいます。一部地域でみられます特殊ダブル仕上げなどは股下を長く伸ばすことができる反面、下の写真のように多重の折り返しが分厚く・重すぎるため見た目のスマートさ・シャープさは失われ、履き心地も通常のシングルやダブル仕上げに劣ります。(街の仕立て屋さんが特殊ダブル仕上げを通常行わない理由の一つです)
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ダブル仕上げで内側への折り返しを極端に長く取ることを希望される方もおられますが、これも特殊ダブル仕上げと同じように実用上のデメリットが生じます。 本当の意味でのお客様にとっての”メリット”とは?
中学校の3年間でのご成長の平均値は表の通りですが、ウエストは平均9cm強、股下は約7cm大きくなります(統計値としては発表されておりません)。学生ズボンは裾を伸ばせてもウエストを伸ばすことはできないため、ウエストがきつくなった時には結局買い替えが出費を考慮してもベストな対応になります。 少しでも長い間同じズボンを使用したいというお気持ちはよくわかりますが、そのために最初から裾を極端に長く伸ばせるようにしておくことはズボンの動きやすさ、着用感の大幅な低下を招くため現実的ではありません。 (とはいえ無理なくできるだけ長期間ご着用いただけるよう、当店では股下の採寸方法をほぼ限界いっぱいの長さとなる測定法でご案内しております) 逆に、中学の入学時に裾を大幅に伸ばせるように余裕を見越した上で適正ウエストより10cmほど大きなズボンをお選びいただければ1本の学生ズボンを3年間使用することは理屈の上では可能ですが、ご自分で着用されることを想像されればお分かりの通り、実際に着用されるお子様のことを考えると到底お勧めできかねます。 また、学生ズボンは使用しているうちにどうしても裾の部分が擦れて痛んできて、生地が薄くなって参ります(使い方によっては穴が開く場合もございます)。 これは裾を長くとる限りどんな丈夫な生地を使用してもある程度発生するのですが、(一般的にポリエステル100%の学生服はもっとも丈夫なため裾の擦れはおきにくく、ウール混紡率が高い程発生しやすくなります)いずれにせよ裾伸ばしが必要になるまで着用された頃にはある程度の裾の痛みは避けられず、そこで裾を伸ばすと痛んで白く線になったり穴が開いた部分が表に出てきてしまうため、当店では「学生ズボンは3年間使えます」「丈直し6年間保証」といった類の宣伝は耳に心地良いものですが非現実的と考え、そのような宣伝は行っておりません。 当店は【着心地】【はきやすさ】【スマートな仕上がり】といった日常的な使用でのお客さまへのメリットを第一に考え、ダブル裾上げ加工は学生服の正統な仕立て方法通りに内側への折り返し部分を必要以上に長くとらない仕上げとしておりますので、ご理解の上、お買い求めいただきますようお願い申し上げます。 |
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