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越前和紙そのものも自慢できる逸品ですが、越前和紙のふるさとである越前市今立地区もこじんまりとしていながらとても魅力的なエリアです。愛すべき町を少し自慢させてください。そして、興味を持っていただいた方はぜひ!実際にこの地を訪れていただければと思ってます(^^

歴史・文化・体験、すべてが凝縮 越前和紙の里エリア

和紙の里通り

越前和紙を知る上でぜひ訪れて欲しいのがこの越前和紙の里エリアです。全長230メートルの「和紙の里通り」をメインに、オリジナルの和紙づくり体験が行なえる「パピルス館」や江戸時代中期の紙漉き家屋を移築復元し、昔ながらの道具を使った和紙づくりの工程を見られる「卯立の工芸館」、多くの資料やパネルを元に越前和紙の歴史を学ぶことができる「紙の文化博物館」が並んでいるんです。まさに見て・触れて・学んで、さまざまな角度から越前和紙の魅力を充分に知ることができる魅力的なエリアですよ。

和紙の里通り

特に和紙づくり体験は県内外から多くの人が訪れています。ある日は地元の子どもたちが伝統工芸を学ぶための体験学習などで賑わいを見せていますし、またある日は家族連れや年配の方々までそれぞれの工夫を凝らしながら楽しそうに和紙づくりを満喫する姿も見かけます。※ちなみに福井県の小中学校では遠足の定番中の定番だったりします(^^

和紙の里通り

和紙づくりで一通りの流れを体験した後は、工芸用和紙や趣味の和紙、雑貨などの商品を購入することができる越前和紙協同組合の直売店へもぜひ立ち寄ってみてください。大切な人に贈りたい貴重な一品から、親しい友人へのお土産、思わず心奪われてしまう普段使いにおすすめのアイテムまで色とりどりの和紙製品に出会うことができます。

五箇地区 「美しい日本の歴史風土100選」にも選ばれた昔ながらの美しい町並み

先ほどの和紙の里通りを「紙の文化博物館」方面へ抜け、南に10分ほど歩むと、清流が流れる岡本川に沿った昔ながらの街並みに繋がります。ここは和紙づくりを支えてきた約600m続く古くからの通りで、玄関正面に卯立を立ち上げた「妻入り卯立」という、五箇地区独自の珍しい様式の民家が今尚点在しているんです。和紙の里の風情が残り、のんびり散歩するには最適な空間ですよ。伝統を重んじた工程で和紙を作り出す音やにおいを感じ取っていただけるんではないでしょうか。

平成18年には「美しい日本の歴史風土100選」に選ばれたノスタルジックな雰囲気漂う素敵な町並みをお楽しみください。

紙の神様を祀る 岡太神社・大瀧神社

岡太神社1

五箇地区の街並みをさらに進むと、赤く大きな鳥居が見えてきます。当地に紙漉きを伝えた女神「川上御前」を紙祖の神として祀られている岡太(おかもとって読みます)神社・大瀧神社です。岡太神社は、「延喜式神名帳」(926年)にも記載されているとてもとても古い神社です。また、大瀧神社は養老3年(719年)、平泉寺白山神社を開いた泰澄大師がこの地を訪れ、産土神である「川上御前」を守護神としてお祀りし、「国常立尊」・「伊弉諾尊」を主祭神として「十一面観世音菩薩」を本地とする神仏習合の社を創建、大瀧児権現と称して別当山大瀧寺を建立したそうです。

岡太神社2

明治時代初頭に発令された神仏分離令によって仏式が廃止され、大瀧児権現は現在の社号である大瀧神社に名前を改めました。さらに大正12年(1923)には大蔵省印刷局抄紙部に「川上御前」の御分霊が祀られたことから、岡太神社は名実共に全国紙業界の総鎮守となりました。 さまざまな歴史を経ても紙業に携わる人たちが両社へ寄せる信仰はあつく、今もなお心のよりどころとなりながら神の御加護を受け続けているんです。

岡太神社3

越前和紙の発祥や歴史にまつわるエピソードはとても神秘的なものが多く存在します。実際に両社へ足を運んでみるとその歴史の奥深さ、偉大さを突き付けられたかのような力強さを感じずにはいられません!山間の風情ある古民家が建ち並ぶ細い小道を通り抜けると、突如として現れるそれはそれは立派な神社なのです。国の重要文化財の指定も受けている社殿はその繊細な造りに見とれるばかり。神の御加護と自然の恵みを全身で感じられますよ。新緑の季節やしっとりとした風が吹きはじめる初秋など、季節によって違った景色を望むこともできます。

アクセス

●電車とバス:
JR北陸本線 JR武生駅 → 福鉄バス「南越線」 赤坂行き「和紙の里」下車
●お車:
武生I.C.から約10分

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