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■2006年3月16日 ピエトロ・コッリチェッリ社輸出部長ピエトロ・コッリチェッリさんと


オリーブオイルが体にいいものだとはわかっていましたが、
今回ピエトロさんと話していて
サラダ油は商業油といわれる範疇だそうで
イタリアでは家庭で使用されていないことをしりました。

「石油系の薬品を溶剤としていれて、
原料を溶かして油を抽出するんだけど、
体にとっても悪い。とっても」

とピエトロさんの口から直接聞くと
本当にリアルで、怖いような気持ちに・・

もっと、自然で良質な油を日頃から摂っていただけるように、
オリーブオイルの良さを知ってもらわなくちゃと思いました。




アッピ「今日はお時間を頂戴してありがとうございます!ノヴェッロオイルを販売させていただいています。コクのある味わいがとっても人気なんですよ」

ピエトロさん
「いつもありがとうございます!当社は、ウンブリアにある1939年に創業したオリーブオイルメーカーです。
イタリアでも5本の指に入るメーカーですが、大手であっても高品質なオリーブオイルを安定して供給できるように、自社畑もありますが、契約農家から、ウンブリア内の場合は、実のまま、他の州では7時間以内に搾ったオイルを買ってブレンドしています。」


アッピ
「各州の農家と契約したりしているのは、同じ味わいをブレンドによって保つためなんですね。」

ピエトロさん
「そうです。わが社では、高品質なエキストラヴァージンオリーブオイルはもちろんですが、ピュアオリーブオイルでも品質が高いのが特徴です。まず、当たり前ですが、当社では溶剤などは一切使用していません。ピュアオリーブといえども、オリーブの実から作っています。搾りかすなどは使用していません。」

アッピ
「えっ?今溶剤っていいましたよね?溶剤の話、以前にも日本の油の話をどこかでしたときに聞いたんですが、意味がよくわからずそのままになっていて、溶剤を入れて作った油の話を聞かせていただけますか?
日本では、サラダ油と呼ばれる油がイタリアのオリーブオイルみたいに家庭で一般的な油なんですがそれも溶剤使っているんでしょうか?」

ピエトロさん
「サラダ油っていうのはいったい何から搾った油なんだろう?何かの種?イタリアでは、溶剤を使っている油はポマスオイルと読んでいます。
これは商業用油で普通は使いません。搾りかすに溶剤を混ぜて熱処理して、油を抽出するんですが、あれは体に良くない。本当に体に悪いものです。」


アッピ「えっ?イタリアではサラダ油みたいな油は商業用油?なんですか。(絶句)普通の家では使わない?どうして、安いものにみんな流れないんでしょうか?」

ピエトロさん
一番良い油は何といってもオリーブオイルです。 それ以外の種から作る油に比べたら、オリーブオイルは本当に健康にいい。
だから、イタリアの油はほとんどオリーブオイル。品質が高いものに慣れているので、低いものに変えるのは無理です。いくら安くても。みんな食べませんよ。使っているのはせいぜい大手の食品メーカーくらいでしょう。スナック菓子とか、フライとか?なんだか話がそれてしまいましたね。わが社の製品の話を続けてもいいですか?」


アッピ
「もちろんです。すみません、お話を止めてしまって」

ピエトロさん
「わが社の製品には、ご存知ノヴェッロオイルのようなノンフィルタータイプとろ過したタイプがあります。このノンフィルタータイプは主に、トスカーナやウンブリアでの消費が顕著です。
彼らはノンフィルターのようなコクのあるタイプが好きなんですね。また、北イタリアに行くとバランスのよい、透明感のあるタイプが好まれる傾向にあるようです。」


アッピ
「なるほど〜〜!そうだったんですか、どうりで、トスカーナや中部イタリアのオリーブオイルはグリーンがかっているのに北イタリアのアルドイノコッピーニなどのオイルは透明感あふれている。合点がいきました!」

ピエトロさん
「わが社の品質の良さはその一番スタンダードなラインであるピュアオイルの品質の高さに現れています。
というのも当社でのエキストラヴァージンの規定は、通常の規定以上に厳しいものとしており、通常酸化度が0.8以下だとエキストラヴァージンを名乗れますが当社の場合は、0.4以下をエキストラヴァージンとすることに決めています。
その際に0.4以上あったものをピュアオイルとしているわけなんです。また、そこに、エキストラヴァージンを20%〜30%入れてピュアとしています。
他社でしたら、ピュアオイルに足すエキストラヴァージンは5%〜10%くらいが一般的でしょうか?もちろん、搾りかすなどは使用していませんよ。すべてきちんとしたオリーブの実から作るんです。」


アッピ「ピュアオイルっていうのは、なぜあるんでしょう?エキストラさえあればいいような気もしますが・・・」

ピエトロさん
「そうですね。ピュアオイルのオススメの使い方としては揚げ物などに向いています。エキストラヴァージンはいろいろな成分が入っている分、煙の出る温度が低いんですね。その点ピュアオイルは高温の加熱にも耐えます。だから、日本だったらてんぷらなんかいいんじゃないですか?」

アッピ「そうですね。しかし、イタリアでは、商業用油なんていわれているものを日本で一般に家庭用として使われているなんて知って、今日はかなりショックでした。
健康健康といって、日本でも健康と聞けばやれサプリメントだとかいう話になりますが、そういうことよりももっと基本的な食べ物を見直さなくてはいけないんですね。さすがオイル先進国イタリア。勉強になりました。」
インタビューを終えて:


インタビューを終えて…

何気なく聞いたお話でしたが、ぞっとするような油の話。
このインタビュー後、スーパーで油の裏張りを見ると、組み換え遺伝子不選別などという表記の油も見かけたりして、今まで無関心でいたことに自分自身怖くなりました。

精製するので、溶剤は除去され、残らないから、添加物表記する必要はないとのことですが、食品がどういうプロセスでどんな風に作られるかということがもっともっとわかりやすくなった上での選択となるように、なってきたらいいのにと思う次第です。

イタリア人がよく口にすることばに、
「私たちは食べたもので出来ている」
という言葉があります。つい先日もスローフードの集まりでそんな言葉を耳にしたばかり。

この言葉は単に栄養のことを言っているだけでなく、口にするものが作られた背景、プロセスなども含めて、口にする食べ物の大事さを伝えたいのだとか。

大量生産のよい側面と、よくない側面をとらえて、消費者が賢く選択していかなくてはいけないというのも、なかなか大変な時代ですね。

その昔ローマ人は、エキストラヴァージン以外のオイルをランパンテと呼び、ランプの明かりをともす油に使っていたとか。
それは単純に食べておいしくないからそうしていたのだそうで、もっと、味覚を大事にして食品を選別できるようになったらなどとも思います!

舌も鍛えなくっちゃです(*^o^*)/がんばりますっ。

今年もやってきます!年に一度の味わい!
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■突撃インタビュー!■

《バックナンバーはこちら》
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2005年9月19日 ドモーリ訪問
2005年9月12日 ファルネーゼ社訪問
2005年9月8日 クスマーノ社訪問

2005年7月14日

中洞牧場 中洞 正氏
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2005年4月7日 フォンタナフレッタ社訪問
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2005年3月31日 チンタセネーゼ

2005年3月30日

ブラッドオレンジジュース タロッコ 製造メーカーオランフリーゼル社訪問
2005年3月23日 アヴィニョネジ社 エドアルド・ファルヴォ氏
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