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アッピ |
「おわん型の大地に、ワインを放射状に植えてみて、株密度の最適度を計測する実験などもされていますよね。なかなか、しっかりとした方針と基盤がなければできないような実験ですね。」 |
ファルヴォ氏 |
「畑を受け継いですぐに、私たちは、特にぶどう畑に大きな投資をしました。円の中心に近いところは株密度が高く、円の外側は株密度が低い。このおわん型の地形は、どの部分をとっても土壌条件、気候条件、日照量が変わらないものでした。その、放射状の苗を植えた土地を密度ごとに30タイプに区分し、どのような密度のときに良いぶどうができるのかを計測したわけです。結論からいうと、株密度は高いほうが良いぶどうができるというものでした。この実験によって、木と木の感覚を1.2mに植えるということを決めたわけです。そして、その際、1本の木にならせるぶどうは1kg弱までと決めました。密度は高く、1本の木にならせるぶどうは少なくがいいというわけです。是非、うちのワイナリーにおいでください。どの株も1.2mの6角形に植えられていてそれは美しい眺めです。」 |
アッピ |
「今回、ヴィノ・ノヴィレ・ディモンテプルチアーノを飲んであらためて、ものすごく、エレガントでおいしいワインだと再認識したのですが、ヴィノノヴィレなかなか日本では、残念なことに、まだ、まだ知られていないD.O.C.G.なのですが、ヴィノノヴィレの特徴というのは一言で言えばどんなことだとお考えですか?」 |
ファルヴォ氏 |
「先に渡したワイン法による違いも、見ていただけるとわかりやすいかと思いますが、『パワフルでありながら、エレガントでデリケートなワインだ』ということに尽きるのではないでしょうか?ボルゲリなどにも、当社はワイナリーを展開していますが(アイアヴェッキア)、ボルゲリはボルドーと非常に気候的に似ており、外来品種の栽培に適しています。が、モンテプルチアーノとは、できるワインが違います。ヴィーノノヴィレは、オープンでパワフルで集約的でなによりデリケートな味わいです。」 |
アッピ |
「そうですね。華やかで力強くて第一印象の強いワインがもてはやされたりしていますが、そういうワインは飲む方も疲れますよね。気合がいるというか。そういう意味で、今日いただいたヴィーノノヴィレはほっとするような、やさしい味がありました。それでいて、気品を備えているので、オールドヴィンテージのやわらか雰囲気のワインのように、日常的に上級ワインを楽しむ人にも満足を与えられる。」 |
ファルヴォ氏 |
「お褒め頂きありがとうございます。」 |