現在、4人の若者がデッチとして修行に励んでいるが、金澤はそのリーダー的存在である。彼が入社した日から、工房の中に爽やかな新しい風が吹きはじめた。確かに、私はそう感じた。技術を学びたいという、活き活きした若いまっすぐなパワーに、長い年月をかけて培ってきた技を伝えて行きたいという実直なベテランのパワーが重なり合い、工房の雰囲気が徐々に変わり始めたのだ。
そう、彼が運んだ新しい風は、まるで春一番のように工房に新しい季節の到来を告げたのである。
担:金澤くんは、うちに入る前にもデッチをしていたんですよね。
金:そう、1年間別のところで修行していたんだ。でも、まぁ時代が時代だからね、技術を教えようとか育てようっていう会社ではなくってね。で、そこを辞めて一人で製作を始めたんだけど、やっぱりもっと勉強しなくちゃと思って。
そんな時、ここの募集があったんだよ。
担:どんな事をしても、面接に受かろうとしゃべり倒したと聞いていますけど…(笑)手応え十分だったとも…(笑)
金:そうそう、笑っ。こんなチャンス他には無いってことは、嫌って程知っているからね。だから必死だったんだよ。何としても採用してもらおうと気合いが入ってました。気合いです気合い。(笑)
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