季節を彩る和の色名帳

日本には、数多くの「色:の名前が存在します。昔の日本人は、過ぎてゆく季節の風景を、そっと切り取り手元に置くように、色のひとつひとつに丁寧に名前を付けました。

無常の美を思わせる、老竹色無常の美を思わせる、老竹色 01無常の美を思わせる、老竹色 02
老竹色老竹色

老竹色とは……老いた竹のように少し灰色がかりくすんだ、落ち着いた緑色のこと。ちなみに「老い」という言葉から、かなりの年月を経た竹を想像してしまいますが、例えば数千年もの寿命がある杉などと違い、竹の寿命はたったの十数年ほど。淡く柔らかな色から、あっという間に深い緑に変化する竹。成長するということは、それだけ「死」に近付くことでもあります。伸び行く竹の一瞬の儚さから、「無常」なるものの美しさを、感じずにはいられません。
※ブラウザ等の環境によって、色の見え方が異なります。

  • 藍白
  • 苔色
  • 淡黄
  • 桜色
  • 虹色
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