• 刺しゅう作家 大塚 あや子さん スペシャルインタビュー!
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立体刺しゅう「スタンプワーク」の日本における第一人者、刺繍作家 大塚あや子さんにお話を伺いたいと思います。

−−−子供に針を持たせることに抵抗がある母親も多いと思います。刺繍家であるお母さまの元で幼少の頃から刺繍に親しまれたとのことですが、いくつぐらいの年齢でどのようなことをされていたのかお聞かせいただけますか?

3歳ぐらいから、まず母親の傍らで母が刺している様子を見ていることから始まったのだと思います。母からは、特に強いられたわけではなく、自然に興味をもって取り組むのを見守っていたのだと思います。最初に持った針は、先の丸いタイプの針だったことを覚えています。

−−−白糸刺繍ではいろいろな技法を取り入れられているとお聞きしています、白糸だけの刺しゅうですが大変な奥深さを感じました。こういったステッチの技法は、どのように学ばれたのでしょうか?

基本的な技術は、日本の刺しゅう学校で学びました。その後、独学で学んでいくうちに技術の奥深さに魅せられ、海外へ直接赴いて指導を仰いだり、過去の作品を所蔵している美術館へ行って研究するようになりました。現在でも、勉強中です。

大塚 あや子先生の作品 白糸刺繍
  • 大塚 あや子先生の作品
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−−−日本ヴォーグ社本「大塚あや子のスタンプワーク」、拝見させていただきました。「スタンプワーク」に馴染みの無い方のために、簡単にご説明をお願いします。

スタンプワークは、とても古い時代の半立体的な刺繍の技法です。今までの、平面的な刺繍に比べて、花びらを浮かせたり、実を膨らませたり、とても表現の幅が豊かなです。長い間、刺しゅうの技法としては眠っておりましたが、昨今、その魅力が注目をあびています。

−−−一本の針から生み出される三次元の世界は、始めるには少々敷居が高い感がありますが、初心者にもできますでしょうか?また、どんな作品から始めればよいでしょうか?

どんなものでも、第1歩があります。まずは、一つのテクニックを使って小さな作品からスタートする、次にまたひとつ、、とひとつずつ丁寧に学んでいくことで、自然と表現が出来るようになると思います。難しく見える技法も、実は、基本的な技法の積み重ねだったりします。丁寧に基本的な内容を身に付けることが大事だと思います。

日本ヴォーグ社本「大塚あや子のスタンプワーク」
  • 大塚 あや子先生の作品
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−−−ひと針ひと針、丁寧にゆっくりと物を作ることで得る喜び、物を大切にする心とともに、刺繍の普及、後進の育成をされていらっしゃると伺っております。今後の、ご予定など、教えていただけますか?

後進の育成は、自分のライフワークだと考えています。刺しゅうのきちんとした技術が、次の世代に伝わることができることを願っております。針と糸の持つ可能性を、ひとりでも多くの方に伝えることができればと思い、2012年11月16-19日に国内では初めての個展を東京国際フォーラムにて開催します。

−−−多くのお客様が、刺繍への第一歩を踏み出していただけるよう、シュゲールがお役に立てればと思います。大塚先生の今後の、ご活躍と刺繍の発展を、お祈り申し上げます。本日は、たいへん貴重な、お時間をいただき、ありがとうございました。




大塚 あや子

刺しゅう作家 日本麻紡績協会 理事
1950年福岡県に生まれる。日本刺繍・欧風刺繍の刺繍家である母の元で幼少の頃より刺繍に親しむ。
KLMオランダ航空に客室乗務員として入社。退職後、講師の資格を取得し、2005年4月に直接指導による刺繍教室「Embroidery Studio ECRU」を開講。 刺しゅうの普及、後進の育成に努める傍ら、広告制作やテレビ出演、雑誌、著者本・監修本等の書籍を出版するなど幅広い分野で活動している。
スタンプワークや、シュヴァルム刺繍などの 技法を日本に紹介したことでも知られている。伝統的な刺繍に新しい感覚を取り入れ、今を適格に表現するデザインには定評があり、幅広い世代に受け入れられている。
最近では、英訳本、仏訳本なども出版され、2010年秋には、NewYork で自身初の個展を開催。個展開催の記念イベントとしてメトロポリタン美術館にて講演を行った。 2012年の秋には、日本国内で初めての個展を開催。




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