知ってて得する皮革の豆知識辞典
主な皮革の種類は以下の4つに分類されます。レザーについてちょっぴり知識を深めることで、
センティーレワンに登場するバッグや素材への愛着が、もっともっと沸いてくるはず。

1.原料皮や革のタイプによる分類
シュリンクレザー
縮革ともいう。製革工程の途中、革を薬品により収縮させ、表面に独特のシボを出したもので、他にはない趣や雰囲気を持つ。動物の筋肉の発達などから、自然に表皮が収縮したものを天然シュリンクといい、これもまたセンティーレワンのバッグによく見られる素材の一つ。
オイルレザー
天然植物の皮や実などから抽出したタンニン剤でなめす方法。最近では、化学物質を使って短時間でなめす「クロムなめし」が一般的だが、「燃やしても土に還る、地球にやさしい」という意味からも、センティーレワンではタンニンなめしにこだわった製品を多く取り上げている。
ヌメ革
タンニンなめしをした革で、染色や塗料仕上げを施さないもの。柔らかく厚みがあり、独特の薄い茶褐色が特徴。日焼けをしたり持ち方の癖など、所持する人の生活スタイルに応じて、革の色合いも個々に変化していくのが魅力。
コードバン
馬のお尻部分からのみ採れる非常に希少な革。繊維が緻密な為、大変丈夫で光沢が美しく主に高級な鞄に使用される。
豚革
日本で唯一、国産で間に合う革。銀面(革の表皮層)を堅い毛が突き抜けているため、表面に独特の毛穴模様がついている、通気性に優れ、摩擦にも強く、加工しやすいため、型押しやプリントなど幅広いデザインが楽しめる。
馬革
牛革に比べて厚みや強靱性には劣るものの、柔軟性があって柔らか。特に馬革の尻の部分は、組織が緻密で光沢の美しい革ができるため、重宝されている。また馬においてもポニー(仔馬)の革のほうがよりきめ細かく、ソフトな風合いを持つ。

2.仕上げ方法による分類
ベロア仕上げ
成牛革でスエード調に加工をしたもので、スエード革よりも毛足が粗く長い。
クローム仕上げ
合成剤を使用した科学的製法による鞣方で、ほとんどの革鞄がこの製法である。耐久性、耐水性があるが、水を吸収すると乾燥が遅い。
ロウ引き仕上げ
主にヌメ革の表面にロウを塗布、または吹き付けたものです。使用することにより革の内部へ刷り込まれ美しい光沢が出る。非常に多くの工程が必要な為、高級な素材。
スウェード仕上げ
カーフやピッグスキンなどの小動物が主体で、革の裏面をサンドペーパーで削り取り、ビロードのような感触に仕上げたもの。裏革という意味で混同されがちな「バックスキン」とは、本来、大鹿の革の銀面を磨り取ったもののこと。
型押し仕上げ
革の表面へ加熱高圧プレスで型をつけたもので、センティーレワンに登場する鞄でもおなじみの素材。

「革および革製品用語辞典」「新ファッションビジネス基礎用語辞典」より引用



■1.原皮の輸入 ■2.原皮水洗い ■3.石灰漬
牛、馬、羊、やぎ皮などが輸入され、豚皮のみが国産原皮となっています。原皮はヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアの他に、東南アジアなどからも輸入されます。 原皮に付着している汚物を取り除きます。 石灰に漬けて皮をふくらませ毛を毛根からぬき取り、表面に付いている不要物を取り除きます。

■4.スプリッティング ■5.なめし ■6.背割り
製造する用途(バッグ・財布・靴用など)に応じて、皮を分割して厚みを調整します。 クロムなめし、タンニンなめしなどの方法で皮にいろいろな耐久性を持たせます。 牛、馬などの大きな革では、以降の作業がしやすいように1頭分の革を背筋に沿って半分に分けたりします。

■7.シェービング(裏削り) ■8.張乾燥 ■9.バイブレーション(バフ)
革製品の用途に応じて革を削って最終的な厚みに調整します。 水分を取った後、網、金属板などに革を伸ばしながら張って乾燥させます。 乾燥した革をほぐしてやわらかくしたり、ペーパー等で擦り、なめらかにします。

■10.塗装作業 ■11.アイロン・型押し ■12.物性試験・外観検査
希望の色に合わすため、スプレー手塗り色を付けます。 革を伸ばしたり、艶を出す目的でアイロンをかけ、美しさを強調する。また、革にいろいろな模様をつけるために、型を押したりします。 革の色、強さ、やわらかさなど、最終の品質検査を行います。これらが、バッグ・財布・靴などの革物の製品へ加工されていきます。