先日、フェアトレード商品のワークショップに参加してきました(^-^)。
●ワークショップとは?
「作る人の顔が見える」商品、それがフェアトレードの大きな目標の一つです。
ワークショップは生産者さんを現地から招いて、現地の歴史、現状、製品の製造過程などを直接きくことのできる場所です。セーディエでは、フェアトレードの商品を販売する者として、このようなワークショップに積極的に参加するようにしています。ワークショップで得た情報を皆様にお伝えすることで、商品をより深くご理解頂き、愛着をもってご利用頂けるお役に立つと考えています。

今回もフェアトレードカンパニーさん主催のワークショップです。
ネパールの「クムベシュワール職業訓練学校(KTS)」という生産者団体さんから、KTS代表のキランさんとKTSニット部門生産コーディネーターのラクシミさんのお話を聞くことができました。(2006年11月9日)

ニットスクール ■ KTS(クムベシュワール職業学校)

KTSはネパールの第の都市カトマンドゥの貧しい人々に職業訓練と仕事の機会を提供する組織として、1983年「ポデ」と呼ばれる最下層カーストに属する人たちを支援するために設立されました。歴史的にポデの人々は街路の掃除と、人間の糞尿を処理するように定められ、報酬として地域の家庭の残飯を受け取っており、極度の貧困にあえいでいました。

もっとよい職業に就けるように、KTSはカーペット作りや大工仕事、編み物の訓練をポデの人々に提供しました。社会的偏見から、必要なスキルを身につけても職を得ることが困難だったため、KTS内にい生産ユニットが設置され、職業訓練を終えた卒業生が働き始め、定期的な収入が得られるようになりました。




説明をするキランさん■ KTS代表キランさんのお話(KTSの歴史)

KTSの流れをキランさんのお話からご紹介します。キランさんはコミュニティ開発、女性のスキル開発、子供の福祉と教育、マーケティングなど、さまざまな分野での経験を活かし、父が創設したKTSをネパールでも有数のNGOに育て、ネパール国王より表彰を受けた経験もある方です。

スライドで説明するキランさん(右側はキランさんの奥さんです)⇒


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1983年 アメリカの慈善団体「ダグラスメモリアル」がキランさんのお父さんとコンタクトを取り、子供のデイケアセンターを作ったそうです。デイケアセンターを作ったものの、2週間経つと子供がまったく来なくなりました。それは、子供の親達に、「子供を清潔に育て、教育を受けさせること」への意識が低かったため、子供をセンターに行かせなかたのです。そこで、まず大人達の意識を高めるため、大人の識字教室がスタートしました。

のちに、この活動が小学校の運営と大人のためにカーペット織りの職業訓練学校へと発展していきます。

1985年 イギリスのボランティアに携わる女性がKTSに手助けを申し出ます。この女性はネパールに住んでいるフィービーさんというイギリス人の女性に声をかけ、彼女が編み物を教え始めます。これがニット製品作りの原点となります。

1986年 男性向け木工製品の職業訓練もスタート。孤児の為の支援、寮施設の運営も始まります。

説明をするキランさん 1987年 KTSは、職業訓練学校として正式登録されます。これは、ダグラスメモリアルの活動資金のサポートが比較的短期間ということと、全体の資金の半額ということが決まっていましたので、職業訓練学校として継続するための自立が必要でした。

1988年 訓練修了者が働ける場所を作るため、KTS内にカーペットの生産ユニットを立ち上げます。ちなみに、カーペットの糸は、メリノウールについては生産ユニット内で紡いでいます。(それ以外は糸の形で仕入れています)また、イギリスのフェアトレード団体「トレードクラフト」がサポートに参加します。

1998年 フェアトレードカンパニーのサフィア・ミニーさんが、ニット製品が欲しいということで、トレードクラフトに相談を持ちかけたのが、KTSとフェアトレードカンパニーの出会いでした。

キランさんが、笑いながらこんな面白いエピソードを紹介してくれました。

この時、サンプル2点をサフィアさんはオーダーします。出来上がったニットに対するコメントがすぐにKTSに戻ってきました。すると「変なにおいがする。動物みたいな」とのコメントが・・・(!!!)キランさん達はびっくりしたそうです。なぜなら、それまで10年くらいニットを販売してきたのですが、そんな事言われたことがなかったからです。原因を調べるとニットを作る女性達が言いました「当たり前ですよ。だって、動物の毛を刈って、そのまま紡いで編んでるんだから、新しい技術をグループに教える動物のにおいがするに決まってるでしょ」

そこで、キランさん達は原毛を洗ってから、染め、紡いで編む手順に変更しました。フェアトレードカンパニーからは、サイズの指示、品質管理の指示がとっても細かく送られてきます。この時、KTSでは初めて品質(クオリティーマネージメント)について考えるようになったそうです。そして新しい商品を作るためには、新しい技術が必要です。それを伝え教える体制も整えていくことになりました。


新しい技術をグループに教える様子⇒


■ 現在のKTS
現在、KTSでは、職業訓練と生産ユニット以外に、小学校、チャイルドケアセンター(働く女性の子供の保育所)、体の不自由な人への支援、地域の人への支援(ヘルスケアなど)を行っています。2002年にはニットのデザインコンペも子供達が勉強する様子スタートし、創造的に楽しく働ける職場としてますます充実しいこうとしています。


← ニットのデザインコンテスト。
全員が思い思いのデザインで20cm角程度の大きさのニットを編み、審査が行われました。最後に、1つの大きなセーターやソックスにつなぎ合わせます。(写真はつなぎ合わせたセーター。中に人が2人入っても余るくらい大きいです!ワークショップで実物を見ましたがびっくり!)


具体的には、約450人の手編みニット製品の生産に携わり、子供を学校に行かせるのに十分な収入を得ています。KTSで働く生産者のほとんどが女性で、未亡人や障害を持つ人など、社会的に弱い立場に置かれた女性の支援に特に力を入れています。保育、成人の識字教育、ローンなどのサービスをメンバーに提供しています。237人の生徒が通う小学校と、ホームレスの子供達のための家を運営しています。運営資金の約60%以上がフェアトレード製品の売り上げとグローバル・ヴィレッジからの寄付で賄われています。カースト制度から、教育を受ける機会がなく、栄養不足に陥りやすい子供のために、小学校では教科書や文房具、食事を提供しています。(内約220人には週5日1日3回の食事が無料で提供されています)

子供達が勉強する様子
KTSの手編みのセーターやニット小物はその品質とすぐれたデザインで高い評価を得ており、多くのファンを獲得しています。また、イギリス・ロンドンの流行発信地とされるファッション・ショップ「トップショップ」でもKTSのニット小物が販売され、人気を集めています。

現在KTSで使っているウールはニュージーランドやイングランドの物が主流ですが、現在、ネパール国内のカンチャンジャンガで羊毛の生産がスタートしており、原材料も徐々にネパール産にシフトしていきたいとキランさんは語ります。






■ KTSニット部門生産コーディネーター ラクシミさんのお話

クラシミさん ラクシミさんは、1991年にKTSの編み物コースに入門し、1999年コースを修了した後、自宅に編み物を持ち帰って仕事をしていました。その頃の注文は月に2枚程度しかなかったのですが、フェアトレードカンパニーさんとの取引がスタートし、仕事がとても増えたとおっしゃっています。

2000年ニッティングアシスタントとしてオフィスの業務に配属がかわり、2004年からはさらに昇進して、ニットプロダクションコーディネーターとなりました。ニットプロダクションコーディネーターとは、バイヤーが受けた注文から、毛糸の購入、染料の調達、編み手の手配(編み手はグループになっていて、そのグループリーダーを集めて仕事を割り振ります)、納期の管理、編み手への支払いなど、生産全体のアレンジを行いまとめる仕事です。

ラクシミさんはフルタイムで働き、すでに引退した父、病気の母、学校に通う妹と弟をささえています。


← キランさんの話を横で聞いているクラシミさん。
お話している様子を撮ってませんでした。すみません(^^;;




■ セーディエで購入できるKTSの手編みニット製品です


ヒマラヤンモチーフ

手紡ぎメリノロングニット

手紡ぎメリノカーディガン
クロシェ編ニットジャケット

チャームつきシリーズ

ラウンドヘムカーディガン

ケーブル編みシリーズ

ベルトつきロングニット

すかし編みカーディガン

4ポケットニットジャケット

ショールカラーカーディガン

モチーフ編みシリーズ


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