鉄瓶のお手入れ
鉄器は熱との相性が非常に良いという利点が上げられます。また鉄瓶で沸かした湯は冷めにくく、驚くほど甘美な物となります。沸騰したお湯の温度が100度近くになった時、水の中のさまざまな物質(特にカルキ分)が鉄瓶内部で除去されるからです。そのうえ身体に吸収しやすい鉄分(二価鉄)が含まれるため貧血予防に役立つといわれています。
鉄瓶取り扱いについては商品に詳しい説明書が付属しておりますのでそちらもご参考ください。
初めてご利用になる時
鉄瓶の中をゆすぎ、お湯を沸かしてください。使い始めは2、3回繰り返しお湯を沸かし、お湯が澄んでから飲用してください。(水質によって回数が増える場合があります。)
内部の湯垢について
湯垢をつけるため、使い始めの1ヶ月は毎日使うことが肝心。
使用を繰り返すと次第に鉄瓶の中が焼皮(酸化皮膜)で覆われ褐色の斑点や模様が出て、さらに使い続けると白い湯垢(水中のミネラル成分)がつき始めます。この湯垢で過度な錆びの発生を防ぎ、鉄瓶の持つ特性を生かすことができます。早く湯垢をつけるには
浄水器でろ過した水よりミネラルウォーターや水道水を使用するのが効果的です。(湯垢のつき方は毎日の使用頻度により時間が掛かる場合があります。)決してたわしや布で内部をこすらない。
付着した湯垢はとらないでください。沸騰したお湯が透明であれば問題はありません。
錆びを予防するには
残った水は鉄瓶が冷める前に捨てるかポットなどに移し、鉄瓶の余熱で内部までしっかり乾かしましょう。
フタや注ぎ口は特に錆びやすいので乾いた布で十分に水分を拭き取って下さい。
もし錆びたら
鉄瓶は、扱い方に関わらず自然に錆が出てきます。多少の錆があっても、お湯が濁っていなければ安心してご使用ください。ただし、内側に赤錆が広がったり、沸かしたお湯が赤くなってしまう場合は以下の手順で対処します。
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そのまま沸騰させて茶葉を煮出します。沸騰したら、ごく弱火に30分ほどかけます。
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火を止め、そのまま10時間ほどおくと、お茶のタンニンと鉄分の反応により、お湯が黒く変化し、錆を抑える皮膜が作られます。
鉄瓶の中を洗い流し、7分目まで水を入れ沸騰させます。
お湯が濁っていなければ、そのままご使用ください。まだお湯が濁る場合は5の手順を繰り返してください。
表面のお手入れ
鉄瓶の表面のお手入れは、煎茶が効果的です。鉄瓶が余熱で熱いうちに、煎茶に浸し軽くしぼった布で磨きます。お手入れを丁寧に続けることで独特の光沢が生まれ、うつくしい経年変化をお楽しみいただけます。