高品質で長持ちをモットーに日本人の体型を徹底的に検証して生まれたSONTAKU。繊維専門メーカー、G・TRANS(東京都中央区)の白取満寿夫社長は、「毎日着るシャツだから、健全な価格と高品質で長持ちすることを第一に考えました。年齢とともに無頓着になりがちなファッションをもう一度楽しんでいただきたいと心より思っています」と話す。「SONTAKU」は、長年、大手アパレルメーカーにOEMでシャツを提供してきた同社が2012年8月に満を持して立ち上げたオリジナルブランド。その強みは日本製でありながら手に取りやすい価格であることだ。
同社の親会社は2013年に創業60年を迎えた繊維専門商社。日本のシャツ生地の一大産地である西脇(兵庫)との長年に渡るつながりから良質なシャツ生地を適性価格で仕入れ、生産効率の高い縫製工場が集まる白河(福島)で高度な技術を持つ日本の職人が一枚一枚、丁寧に仕上げてゆく。白取社長は、「安い中国製が約9割を占める日本市場にありながら、日本製のシャツ作りが自然体でできるのは、長年にわたる日本の産地との取り組みのたまもの」とその背景を説明する。
こうして生まれたのがオックスフォード生地で作るボタンダウンシャツ。ベーシックなデザインでありながら今の時代にあった軽やかさと実用性を重視した。特にこだわったのは日本人に適した寸法。例えば着丈の74センチ(Mサイズ)は、シャツを入れても出しても様になるよう多くの試着テストを繰り返してたどり着いたバランス。また、一般的なシャツなら2本ある袖口のタックはあえて1本に抑えることで、欧米人ほどマッチョでない日本人には腕周りがかえってスッキリする。さらに、身頃はウェストと身幅の比率でスマートに見えるカッティングを施すことで、自分はラクなのに人からはスマートに見える。
一見、似たようなオックスフォードシャツでもっと安い中国製はあるが、モノにはモノの価値があり、それに見合った価格がある。SONTAKUのシャツは毎日着て、洗濯を繰り返してこそ、その真価がわかってもらえるはずだ。
SONTAKUブランドの新たな定番がデニムパンツ。シャツ作りで培った縫製技術と素材へのこだわりを活かしている。素材は、創業63年の岡山県の名門生地メーカー「吉和織物」が推薦する最高級のデニム生地を使用。染色は「世界のカイハラ」と呼ばれる広島県のカイハラ株式会社に依頼した100%ピュアインディゴ染めで自然でクリアな色落ちが特徴だ。
Levi'sの501ZXXを参考に、オレンジとイエローのステッチをバランスよく縫製。裏地には、経年変化によって特有のラインが浮き出るセルビッチ加工を施した。
未加工のプレーンタイプと、仕上げ後に加工を施したダメージタイプの2タイプをラインアップ。プレーンタイプは、ムラなくインディゴに染色されており、きれいな印象のカジュアルに。ダメージタイプの後加工は、デニム加工の老舗「豊和株式会社」によるもの。デニム好きの間では一目置かれる高い技術力による自然な風合いのダメージや色落ちが魅力だ。
2タイプとも着用時の摩擦によって生地を傷める、隠しリベットを排除。ジッパーは、耐久性の高いYKK製。細すぎず太すぎない「グレーゾーンシルエット」でどんなスタイルにも合わせやすい。ジャケットや、リラックス感のあるシャツに合わせて大人の男性にこそはいて欲しい逸品だ。
その名は相手の心を推し量る、察することを意味する日本語「忖度(そんたく)」に由来し、着る人に押し付けるのではなく、ライフスタイルの中の一つの選択肢として提案したいというメッセージが込められている。