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2009年Vアコーディオンコンテストに於いて、日本代表としてイタリア決勝大会に出場した女性ボタンアコーディオンプレイヤー「小春」さん。
アコーディオンとの出会いからVアコーディオンの魅力など、小春さんならではの視点で語って頂きました。 |
| ●鍵盤堂:ではまず始めに、アコーディオンを始めたきっかけをお教え下さい。 ■小春さん:小さいころに親に連れて行ってもらったサーカスがきっかけなんです。そこでアコーディオン弾きの方と目が合いまして(笑)。「うわっ、この楽器すげぇ!」と夢中になって、早速親におねだりですよ。でも、親は買ってくれず、「代わりにサンタさんにお願いしてみたら?」と。その手があったか!と早速サンタさんにお願いですよ。 そしたら本当にクリスマスの朝、小さなアコーディオンが届いて「サンタすげぇ!」ですよ(笑) その後もサンタさんに本格的なアコーディオンを貰ったりして、現在に至る訳です。 ●サンタさん感謝ですね(笑)しかし、何故ボタンアコーディオンにされたのですか? ■最初は私もピアノ鍵盤のアコーディオンを弾いていたんです。週1回先生の所に通って習っていました。でも、私は手が小さくて、(一般的にピアノよりも幅が狭い)アコーディオンの鍵盤でもオクターブが届かないんですよね。そんなある日、先生の所に突然見慣れないアコーディオンが置いてあって。先生曰く「こんなの買ってみた。」私「???誰が弾くの?」先生「小春」私「ぎゃー!」・・・そんな感じです(笑) 日本には本格的なボタン式のレッスンを受けられる教室が殆ど無いので、私の運指は我流なんです。ですから先日のイタリアでも、審査員のフランスの先生に指摘されましたね(汗)。 ●ん〜、フランスの先生手厳しいですね(汗)フランスではボタンアコーディオンが99%を占めているそうですし。ボタンアコーディオンの魅力とは何でしょう?初めて見る人はボタンが沢山あってピアノタイプより難しく見えそうですが・・・ ■難しそうに見えるけれど、実際に演奏してみるとチョー簡単ですよ!どんなキーでも指使いが変わらないし、音域も密集していますから。同サイズのピアノ鍵盤アコよりもちょっと重いけれど、その分音域がずっと広いのも魅力ですね。これから始めるのであれば、ボタン式はオススメですよ!
■「色々な音が出る」と聞いてはいたけれど、実際に弾いてみて本当に様々な音色で演奏できるのはすごく新鮮でした。 「アコーディオン持ってるのに違う音!」ってだけでテンション上がりますよね。特に私はブラス系の楽器が大好きなので、そうした音色が豊富に揃っているのが嬉しかったですね。アコーディオンの蛇腹を使った演奏表現が、管楽器の特性にピッタリ合って、忠実に表現できるのには感動しました! あと、色んなアコーディオンの音が、持ち替えなくても手に入るのも凄いですね。イタリアや、フランスや、ホントにイメージ通りの音色が、持ち替えなくても切り替えられるんですから。そうした意味でも、今まで不可能なことが簡単にできちゃうのが、Vアコーディオンの凄い点だと思います。 ●Vアコーディオンはどんなシチュエーションでの使用に良いと思いますか? ■特に、ライブハウスでの演奏に適していますね。アコースティックのアコーディオンでは、左右にマイクを取り付けるのですが、色んな方向を向いたマイクが2本もあると、周囲の音のカブりが凄くて、よくハウリングを起こして困るんです。でも、Vアコーディオンならそんな心配は一切ナシ!そんな、PAを通してこそその魅力が発揮できる楽器じゃないかと思います。エレキギターや、エレキベースや。そんなエレキの楽器と合わせると面白いですね。 ●一番小型の『FR-1b』の印象はどうでしたか? ■アコーディオンの負のイメージって、何といってもあの重さだと思うんです。良い鳴りがするアコーディオンはやっぱり大きくて重いのが常なのに、たった5kgであの音!左手の重低音も、大きなアコーディオンの様に強力なんです。ボタン式は音域も充分。大体の曲がぎりぎり弾けちゃう、ホントによく考えられた音域ですよ!もちろんヘッドフォンでこっそり練習もできちゃうし、ステージでも演奏できるし、入門用としても最適ですね。これだけ詰まってこの値段ですから、売れている理由が判ります。あと、蛇腹の硬さ調節ができるのもうれしいですね。 ●新発売の最高峰モデル『FR-7Xb』を触ってみた印象はどうでしょう。 ■Vアコーディオンコンテストで演奏したのが、Vアコーディオンの初代モデル「FR−7b」だったのですが、比べてみると最新モデルは本当にヤバい(凄い)!物凄くアコーディオンを研究したであろう、その成果をひしひしと感じられる楽器だと思います。何といっても、蛇腹の動きに対する音の立ち上がり、反応の具合がアコースティック・アコーディオンにグンと近づきましたね。アコーディオンの命はやっぱり蛇腹を使った表現なんです。たとえばベローシェイクとか、アコーディオン特有の奏法がちゃんと使える。この部分の改善がホントにヤバい(凄い)です! アコーディオンも機種によって弾き心地、蛇腹の硬さも様々ですが、『FR-7Xb』はもう、「こういうアコースティックアコーディオンもある?」的感覚にまで来ましたね! まだ細かいところまで使い込んではいないのですが、設定も思ったより簡単に行えますね。ディスプレイも明るくて見やすいし、選んだモデルによって絵が出てきたり。嬉しいですよね。 ●本当に随分進化しましたよね〜。小春さんのお気に入りの音色はありますか? ■左手のチューバですね!あの重低音はスゴいです。他にもウッドベースやトランペットなど、タッチの仕方で音色が変わる。これはヤバいぞと。アコーディオンの音色も名前や国からイメージする通りの「正にコレ」って感じ。よく研究されてるなぁ。 ●さて、小春さんは日本代表として「Vアコーディオンコンテスト世界大会」に出場されてきましたが、開催地のイタリアで感じたこと、学んだことがあればお教え下さい。 ■日本はまだまだだなぁ、と。世界の層の厚さを痛感しましたね。日本では自分と同世代のアコーディオン弾きは殆ど居ないのですが、今回のコンテストに私より年下のプレイヤーが何人が代表として出場していました。ヨーロッパをはじめ、こうした地域では、年齢に関係なく、皆鬼のように練習してるから(笑)。やっぱり環境が違うんですよね。日本でもこれから、もっと同世代のアコーディオン弾きが増えるといいなぁ、と思います。 他の代表選手の演奏を聴いても思ったのですが、皆さん本当にVアコーディオンをよく研究されてますね。蛇腹をどう使うか、が見ていて本当に面白いです。 特に面白かったのが、未だにどうやっているのか分からないのですが(笑)、優勝したニュージーランド代表の方の演奏です。何と、Vアコーディオンで風の音を出しているんです!本体の設定やエフェクトを使っているのだとは思いますが、本当にびっくりしますよね。 ●最後にVアコーディオンに興味のある方にメッセージをお願いします。 ■まず、Vアコーディオンはアコースティック・アコーディオンと同じ楽器とは考えない方が良いと思います。別の視点で、異なる楽器と認識することで、それぞれの楽器の魅力を引き出すことが出来るのではないかと考えています。 例えば、ピアノとシンセサイザーとは全く違う楽器としてそれぞれの立場を確立していますよね。ピアニストと同様に、キーボーディストやオルガニストという、それぞれ楽器に特化したスタイルのプレイヤーが居る状況。アコーディオンの世界でも同様の可能性が、このVアコーディオンという楽器から見えてくるんです。 アコーディオンの歴史は古く、演奏法も確立していますが、Vアコーディオンはまだ出来たばかりの楽器なのですから。様々なことが出来る上に、アコーディオンならではの表現力と、左手の伴奏機能も含めて一人で完結できる優れたインターフェイスを持った楽器なんです。 むしろアコーディオンとは違う角度から、一緒にこの楽器の可能性を切り拓いていきましょう! ●小春さん、ありがとうございました! |
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