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塗装のいろは

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    【塗料の基本的な使い方】

    どんな塗料にも共通する基本の使い方やポイントをご説明いたします。

  • 基本の準備

    1.掃除
    塗装するときには、塗装する面をきれいに掃除しておくことが大事!
    ホコリや汚れ、サビ、カビ、ヤニなどを取り除き、きれいにしましょう。
    高圧洗浄機やサンドボール、マジックロンなどの研磨商品を有効に使いましょう。

    特に油がついている箇所にペンキを塗ると必ず剥がれます!
    油は洗剤などで拭き取り、洗剤もきれいに洗い流してください。

    2.乾燥
    掃除が完了すれば、塗装面を完全に乾燥させます。
    ペンキ塗りには湿気が大敵!
    湿気で塗膜がめくれたり、ふくれたり、変色したり、乾燥しなくなったり。。。
    雨や雪が降りそうな日や、結露が予想される日の夕方などは塗装しないでください。
    梅雨は塗装を避けたい季節です。

    また、新設のコンクリートモルタル面は、多くの湿気を含んでいるため夏場で1ヶ月、冬だと3ヶ月ほど乾燥させる必要があります。

    3.養生
    下地の掃除と乾燥が終われば、次は養生処理です。
    養生とは、塗装面以外のペンキを塗ぬりたくない部分をテープやビニールなどで覆い隠してペンキが付かないようにする作業のことです。

    マスカーやマスキングテープなどの養生用テープを使って塗らない箇所を覆ってしまいましょう。

    屋外の場合は、マスカーと布テープ。室内の場合は、マスカーとマスキングテープ(紙テープ)を使います。

    布テープは、粘着力が強く使いやすいのですが、室内で使うと張った面の塗装を剥がしたり壁紙を剥がしたりすることがあるので、粘着力の弱い紙テープを使います。
    マスカーもテープ部分は布テープになっているので、室内で使う場合は紙テープを張った上からマスカーを張ってください。

    窓やドアなどの広い面積を養生する場合は、大型のポリシートを使うと便利です。

  • 使用前によく混ぜる

    塗料は、成分が缶の下に溜まっているので使う前に底からしっかり混ぜることが大事です。

    塗料を1回の塗装で1缶全部使う時は、缶のふたを全面開けて、木の棒などを突っ込んで底からよくかき混ぜてください。

    通常は、1回で全部使わないことが多いです。
    この様な場合は、缶を開ける前に缶ごとよく振って中身をまぜます。
    (振る前に缶のフタがしっかりしまっていることを確認してください。)
    石油缶(一斗缶)などの大きい缶の場合は、缶を逆さにして斜めに倒して揺さぶります。

    缶を逆さにして、一辺を地面に付けたまま斜めに傾ける→戻す
    この方法で勢い良く5回ぐらい振る。
    4辺(4方向)に各5回ずつ振れば、撹拌完了です。

  • 容器へ注ぐ

    缶に直接刷毛やローラーをつっこむのは×禁止!
    缶に入った塗料全体が保存できなくなります。それに使いにくいです。
    必要量を「ローラーバケット」や「さげ缶」などの容器にうつして使ってください。

    石油缶からバケットやさげ缶に注ぐ時は、注ぎ口を上にして缶を持ち、注ぐのがポイントです。こうすれば、注ぐ時に缶の上部面が90度以上傾き、塗料が垂れることを防げます。

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  • ペンキを塗る

    実際にペンキを塗っていくときには、綺麗に仕上げるポイントがあります。

    塗る際に刷毛やローラーに塗料がべったりと付いている状態で塗ると、厚く塗りすぎてしまったり床などに垂れてしまいます。それを防ぐために、刷毛やローラーに付いた余分な塗料は容器の端や専用ネットでしごき落としてください。
    ローラーの場合は、ローラーを転がす回転が速いと塗料が飛び散るのでゆっくりと大きく動かしましょう。

    ペンキは主に2~3回塗って仕上げる場合が多いです。前に塗った塗料が半乾きなどで乾いていないうちに塗ると、塗った表面がシワやヒビ割れを起こす原因になります。トラブルを避けるためにも、しっかり乾いてから塗り重ね塗装を行なってください。乾燥時間の目安は各商品によって異なります。商品カタログや仕様書で乾燥時間の目安を確認できますので、塗装の際はしっかりチェックしておきましょう。

  • 後片付けをする

    余った塗料は、しっかりフタが閉まっているか確認して保管してください。フタがしっかり閉まっていないと中の塗料が空気に反応して固まってしまう恐れがあります。雨風や直射日光が当たる場所や高温・多湿などの環境での保管は避けてください。

    塗装道具の洗浄は、塗料に使用したうすめ液を使ってください。使用したのが水性塗料でしたら水道水で洗浄してください。油性塗料は水道水で洗浄してもキレイに落とすことができません。油性塗料の洗浄は、うすめ液や専用シンナーを使って塗料を落としてください。

    使った刷毛やローラーはきちんと手入れをすれば何回も使うことができます。しかし、刷毛に塗料が付いたまま乾いてしまうと毛が固まってしまいます。そうなると、再利用するのは難しくなります。刷毛に残っている塗料は新聞紙やヘラなどを使って落としてください。その後に使った塗料用のうすめ液でよく洗い、水気を切ってから紐などにつるして乾かしてください。こうすることで刷毛を長持ちさせることができます。

    ★仕様書やカタログの注意事項はすみずみまでよく読んでからペイントして下さい。

    「塗装仕様」部分だけではなく、カタログ最後の方に記載されている「塗装についての注意事項」欄にも必ず目を通してからペイントするようにして下さい。先に読んでおくことで、作業性アップや安全性の確保につながります。

    上記ご説明の中でわかりにくい点、またご不明な点がございましたら お気軽にご相談下さい。

  • 【シンナーについて】

    油性塗料は、乾くと水では洗い落とせません。
    手についた油性塗料を洗い落としたり塗料を薄めたり、塗装道具を洗ったりする時に「シンナー」を使います。

    シンナーには呼び方がいくつかあります。
    シンナー 、 薄め液 、 希釈液 、 溶剤、だいたい同じような意味合いで使われている言葉です。
    (希釈液には、シンナーのほかに水を使う水性塗料もあります。)

  • なぜ希釈する必要があるのか?

    塗料を薄める作業を「希釈」といいます。
    塗料の粘度が高すぎると刷毛やローラーのムラが目立ちやすくなることがあります。一方で粘度が低すぎると塗装後に塗料が垂れてしまいます。こういった問題を避けるために粘度を調整しなくてはなりません。希釈作業とは、粘度調整を行うために実施するものです。

  • 弱溶剤と強溶剤

    塗料用シンナーで薄めるタイプの塗料は、「弱溶剤型塗料」とも呼ばれます。
    塗料用シンナー以外の専用シンナー等で薄めるタイプの塗料を「強溶剤型塗料」と呼びます。
    水で薄めるタイプは、「水性塗料」です。

    水で薄める水性塗料は、臭いが少なく、人体や環境への影響が少ないです。
    その次に弱溶剤型塗料が、臭いがややありで、人体や環境への影響も若干あります。
    強溶剤型塗料は、最も臭いがきつく、人体や環境への影響も大きいです。

  • 溶解力

    シンナーが塗料を溶かす力を、「溶解力」といいます。

    溶解力の強いシンナーほど、性能は高いですが、人体や環境への悪影響も大きくなります。

    塗装道具を洗うときなどは、溶解力の高いシンナーが便利ですので塗料用シンナーではなく、溶解力の高いラッカーシンナーが用いられることが多いです。

  • 【 希釈について 】

    塗料を水やシンナー等で薄めることを「希釈(きしゃく)する」といいます。
    希釈する時に塗料に注ぎ込む液体を、「薄め液」と呼びます。
    その他にも「希釈剤」や「希釈液」などいくつかの呼び方があります。
    (薄め液=水orシンナー)

  • なぜ希釈するのか?

    「希釈することで塗料の粘度(粘り具合)を調節すること」が希釈の目的です。

    希釈して粘度調節する目的は、大きく分けて3つあります。

    ○美しく仕上げる
    粘度が高すぎると刷毛やローラーのムラが目立ちやすくなることがあります。
    一方で粘度が低すぎると塗装後に塗料が垂れてしまいます。

    こういった問題を避けるために希釈作業で粘度調整を行います。

    また、DANフレッシュRなどの塗膜に厚みやパターン(模様)のつく塗料では、塗料の粘度によって厚みやパターンの形がかわります。最も美しく仕上がる希釈割合や希望の厚みがつく希釈割合で作業します。

    ○効率よくペイント作業する
    作業効率も同じです。
    粘度が高すぎると、作業しにくくなりますので、希釈して使います。

    ○下地への浸透力を上げる
    スラリー強化プライマー等の一部の塗料では、希釈をすることでコンクリートなどの素地への浸透力などの性能を調節しています。こういった商品では、適切に希釈せずに塗ってしまうと浸透力などの本来の性能が発揮されず、塗装後に剥がれたり変色したりすることもあります。

    この問題は、希釈すべき商品を希釈せずに使って問題が起きることもありますし、逆に希釈液を入れすぎて(希釈しすぎて)問題が起きることもありますので、注意してください。

  • 希釈方法

    「水 5~10% 」 と書かれている場合
    塗料が、16kgだと、16kg 1缶に対して800グラム~1600グラムの水を加えて使います。
    16kg × 5% = 0.8kg = 800グラム、 16kg × 10% = 1.6kg = 1600グラム

    1.はじめに塗料の缶の中を底からよくかき混ぜます。

    2.2液型塗料の場合は、塗料液と硬化剤をよく混ぜます。

    3.希釈液(水やシンナー)を加えます。例えば1000グラム(1kg)

    4. さらに全体をよく混ぜて、使ってください。

  • 希釈の割合

    希釈の割合(希釈率)は、幅をもって設定されています。
    たとえば、「 5%~10% 」といった感じです。

    夏場など高温時の塗料は、一般的に粘度が低く、サラサラしていますので希釈の割合は、少なめで大丈夫です。

    一方で、冬場など低温時の塗料は、粘度が高く、ドロッとしていますので、高温時に比べて少し多めに希釈しないと塗りにくいことがあります。

    こういった温度差による、粘度調整のために、希釈率は幅をもたせてあります。

    その他にも、塗料の厚みを調節したり、パターンを調節するためにも希釈率の幅があります。
    できれば本番の塗装前に試し塗りをしてみて、現場の状況にあわせて最適な希釈率で塗装作業を行ってください。

  • 希釈しなくてよい塗料・希釈してはいけない塗料

    希釈しなくて、そのまま使う塗料もあります。

    希釈しても良いけれど、希釈しなくてもよい塗料は、たくさんあります。
    よくあるのが、「希釈率 0%~10%」といった感じです。

    希釈率0~10%というのは、
    「希釈せずに使ってもよいですし、粘度が高くて作業しにくい場合は、10%を上限に希釈してくださいね。」
    という意味です。

    一方で希釈してはいけない塗料もあります。
    すでに粘度調整ができていて、希釈をせずに塗るべき塗料もあります。
    「希釈せずにお使いください。」といった表記のある商品もあります。

    これらの商品は、希釈してしますと隠ぺい力(下地をカバーする力)や弾性力、防水力などの性能が大幅に落ちてしまうことがありますので、かならず原液のままで使用してください。

  • 【 調色ランクについて】

    色は、塗料の大きな魅力の一つです。
    ペイント作業で壁や家具など様々な箇所の色を自由に変えることができます。

    多くの塗料は、お客様の要望に合せて色を作ることができます。
    様々な色見本帳で色を選ぶことができますし、お客様がお持ちの雑誌の切抜きや壁の一部などからでも、似た色を作ってお届けすることができます。

    このようにお客様の要望に合せて色を作るサービスを「調色」サービスといいます。

    調色サービスで気になるのが、「調色ランク」です。
    塗料で色を作るときに、作る色によって塗料の値段が変わってくるのです。

  • 調色ランク

    調色ランク
    安い         ←             →         高い
    淡彩中彩濃彩青系濃彩黄・赤系濃彩
     薄い色少し濃い色濃い色鮮やかな鮮やかな黄・赤
    1,000円1,250円1,350円1,600円1,800円2,100円

    基本的に色が濃く、鮮やかになるほど値段が高くなるのです。
    上記金額は目安となりますので、商品によってそれぞれランクの金額は異なります。ご注意くださいませ。
    調色品は、御注文いただいてから、お客様用に作るので返品できません。発注前に色見本などで確認を御願いします。

  • 調色品の注文方法

    調色商品は、だいたいの色の濃さで淡彩、中彩、濃彩を選んでご注文ください。
    発注時の【 備考欄 】に 色のご指定を記載してください。

    色見本がなくて色が決めることが出来ない場合は、備考欄に「色見本帳送付希望」と書いてください。
    弊社より色見本帳を送付いたします。色見本帳は無償で提供できるものと返却してもらわないといけないもの(レンタル)があります。返却時の送料は、お客様のご負担となりますのでご了承下さい。

    ご指定の色によって、調色ランクが変わってしまうなど、注文金額が上がってしまう場合は、事前にメールでご連絡します。調色ランクが変わって金額が変更になることに御同意いただけてから、商品の手配をはじめますので、お急ぎの方は、注文後にTELやメールにてご連絡ください。

  • 常備色・標準色

    調色商品のほかにも、「常備色・標準色」、「原色」、といった色の商品もあります。

    「常備色・標準色」は、メーカーが事前に用意している、よく使われる色です。
    商品ごとに設定されていて、淡彩調色品より少し安く設定されていることが多いです。
    商品ごとにカラーバリエーションが違うので注意が必要です。

  • 原色

    「原色」は、主に白に混ぜて使う色です。
    色の種類は黒、イエロー、オキサイドレッド、オーカー、ブルー、シンカシャレッドなどがあります。
    色によって値段は違いますが、一般的に黒、オーカーが安価です。
    シンカシャレッドやエローは高価な商品が多いです。

  • 【家庭用塗料と業務用塗料】

    一般的に塗料は、業務用塗料と家庭用塗料の2つに大きく分けられます。
    それぞれを一言で説明すると、業務用塗料は性能重視、家庭用塗料は簡易重視です。

    業務用は、高性能ですが塗料を薄める作業など手間がかかる作業が多くあります。
    家庭用は、性能は劣りますが手間のかかる作業がなく、開けてそのまま塗ることができる塗料が多くあります。

    業務用では、長期にわたり高い性能が求められるのに対し家庭用塗料では、とりあえず3年ほど持てばよいというのがメーカー従来の見解のようです。

    このような観点から金属用塗料においては、業務用塗料では「下塗に錆止めプライマーが必須」という説明になっている商品でも家庭用のパッケージになると、「下塗兼用」と説明されている商品もあります。

    一方で最近は、DIYでも高性能品が求められるようになっております。

    高性能な塗料で簡単に美しくペイント作業をしていただけるよう「ペンキ屋モリエン」がお客様をサポートいたします。

    ●ペンキ屋モリエンで扱っている塗料は、約98%が業務用塗料です。
    当店では、みなさまから頂いたご相談・ご質問に対して、この業務用塗料を使用したペイントの方法、工程をご紹介しております。

    せっかく手間とお金をかけるわけですから、耐久性に優れた商品を、正しい仕様でお使い頂き、プロと同じ「満足なペイント」をして頂きたく思っています。

    【1液型塗料と2液型塗料】

    塗料は、1液型塗料と2液型塗料の大きく分けて2つのタイプの塗料があります。
    1液型と2液型について説明いたします。

    2液型塗料とは、主剤(塗料液)と硬化剤の2つの液を指定の比率で混合して使用する塗料です。頑丈な塗膜を形成することができ、主に1液型より性能が高いものが多いです。

    一方、1液型塗料とは、1つの缶の中に塗料液と硬化剤を反応が進まないように工夫して詰めてあるため、混合作業が要らない塗料です。シンナー等で薄めるだけで使用できます。主剤と硬化剤との混合作業が不要となり、2液型と比べて性能は劣りますが作業効率がとても良いです。

    それぞれを簡単に説明すると・・・
    1液型は、使いやすい。
    2液型は、使いにくい。(種類によっては、性能に優れる。)

     1液型2液型
    メリット・手間のかかる混合作業がない
    ・硬化不良がない
    ・高性能
    ・混合しなければ長期保管◎
    デメリット・2液型より性能が劣る
    ・一定期間で使えなくなる
    (長期保管はできない)
    ・混合作業が手間
    ・硬化不良のリスクがある
    ・混合後の保管は不可

  • 使い方

    2液型塗料は、塗料液と硬化剤の2つの液で構成されています。2つの液を混ぜ合わせることで使用する塗料です。
    塗料液と硬化剤には商品それぞれに決められた混合比率があり、重量計などで測って混ぜ合わせます。

    例えば、ファインウレタンU100という商品の混合比率は、「塗料液:硬化剤=9:1」です。
    塗料液 4500g をバケットへうつし、そこに硬化剤 500g を注ぎ、割り箸などでよく混ぜ合わせます。その後、希釈剤である塗料用シンナーを5%程度まぜて、さらに割り箸などで混ぜて、塗装作業へうつります。(塗料を薄めるシンナーは2液を混ぜた後に加えます。)

    塗料液と硬化剤を混ぜると硬化反応が進み、固まってきます。そのため、混合後は一定時間内に使いきる必要があります。この時間を可使時間と呼びます。

    「可使時間 4時間以内(23度)」と表記されていれば、塗料液と硬化剤を混ぜてから、4時間以内に塗装作業を終わらせてください。それ以上時間が経った液は廃棄します。(可使時間内に塗り終えられる分量だけ混合してください。)

    可使時間は、温度が高いと短くなり、温度が低いと長くなります。
    例えば、「可使時間 4時間以内(23度)」の場合
     23度 → 4時間以内  35度 → 2時間以内  10度 → 8時間以内 このような具合です。

    2液型塗料は、決められた割合で混合することが最も重要です。
    混合比の誤差が10%以内であれば、ほとんどの性能が正しく発揮されます。
    混合比の誤差が5%以内であれば、非常に良い性能が発揮されます。
    混合比の誤差が20%以上になると性能に問題が生じ、劣化が早かったり、耐久性が悪くなったりします。

    防水塗料は、特に混合比率が厳しく、間違った分量で混ぜると塗料がずっと乾かずにベトベトしたままになります。

  • 2液型の方が高性能

    2液型塗料と1液型塗料とを比べると、塗料の種類によって違いますが、2液型の方が性能が高い場合が多いです。
    特に2液型塗料は、硬化反応が迅速ですので乾燥後初期段階での性能は2液型の方が優れていることが多いです。
    もともと2液型の塗料を1液型の商品として開発する場合に、どうしても性能が低下してしまっているのです。
    外壁用の1液型ウレタン塗料で2液型との性能差があることが多いようです。

    一つだけ確実なことは、保管性は2液型塗料の方が1液型塗料より優れています。

    2液型塗料は、硬化剤の保管性が悪く、また混ぜた後の保管は不可能です。一方で1液型化した塗料は、塗料液と硬化剤が一緒に1つの缶に入っています。そのため硬化剤を単体で保管する場合以上に保管性が悪くなっています。温度の高い場所や紫外線のあたる場所では短期間で使えなくなります。また一定以上の期間、保管すると缶の中で塗料液と硬化剤の反応が進んでしまい、中でゼリー状に固まってしまいます。

    日陰で暑すぎない箇所に保管しておけば、2液型塗料は長期間保管できますが1液型塗料は、一定期間を保管すると使えなくなってしまうのです。塗料によって様々で保管方法にもよりますが、半年~1年くらいで使えなくなる1液型塗料が多いようです。

  • 高性能だが、扱いは難しい2液型

    2液型塗料は、高性能なので、業務用塗料に多く採用されています。しかし、一般向けとして販売されている塗料には、扱いにくいために、1液型を採用することが多いのが現状です。では、2液型とはどんな風に使いにくいのでしょうか。

    実は2液型の使いにくさは、次の3点に絞られます。
    ・混合作業の手間がかかる
    ・2液混合後は、保管が困難
    ・硬化不良のリスクがある

    ○混合作業の手間がかかる
    2液型塗料は、塗装する前に塗料液と硬化剤を一定の割合で混ぜます。重量計などを使って、重量比で4:1や9:1などの比率で混ぜるのです。この作業が手間がかかります。

    ○2液混合後は、保管が困難
    塗料液と硬化剤を混ぜた後は、塗料の硬化反応が進んでいきます。塗料によってスピードは違いますが、例えば「可使時間4時間以内」であれば、塗料液と硬化剤を混ぜてから4時間以内に使い切る必要があります。混合後、時間がたつと容器の中で反応硬化が進み、ゼリー状にかたまりさらにはカチコチの塊になってしまいます。

    使う分量だけ混合し、もし混合後の塗料が余ったら廃棄することになります。

    また硬化剤は、空気中の酸素や水分に大変反応しやすい液体です。フタの締め方がゆるかったり高温の場所や紫外線のあたる屋外などに放置すると使えなくなります。

    ○硬化不良のリスクがある
    上記の通り、硬化剤は保管方法が悪いと使用できなくなることがあります。
    ところが、硬化剤が紫外線や水分などの影響で使えなくなっていても見た目では分からないことが頻繁にあるのです。
    この使用できなくなった硬化剤で気付かずに塗料液と混ぜて塗装してしまうととりあえず乾燥はしますが、実際に塗膜は正しく形成されておらず、色ムラやツヤ引けなどの状態になります。こうなると再塗装など大変大きな問題になります。

    ●2液型塗料をお買い上げのお客様には、当店オリジナル取り扱い説明書をお送りしています。
    取り扱いの際の注意事項が何点かございますので、ご使用前には、ご送付いたします注意事項の用紙を必ずご一読下さいますようお願いいたします。

  • 【塗装対象の素材】

    塗装は、様々な素材に色や機能をつけることができる優れたツールです。
    一方でその素材にあった使い方をしないと多くの問題が発生します。
    ここでは、素材や下地の分類を簡単に紹介いたします。

    【金属】 …素材の種類によって処理が違います。
            下塗り剤に「錆止め」を塗る必要があります。
     鉄
     亜鉛メッキ面
     塩ビ鋼板
     銅
     アルミ
     ステンレス
     金属サイディング
    【木材】 …塗装で木目を残す仕上がりや、木目を隠す仕上がりがあります。
     木板(外壁等)
     家具、カウンター
     フローリング
     ウッドデッキ・ログハウス
    【無機素材】
     コンクリート、モルタル
     サイディングボード
     ALC板
     軽量カルシウム板(ケイカル板)
     押出し成形板
     漆喰
     クロス、壁紙
     石膏ボード
    【その他】
     硬質塩ビ樋など
     コーキング、シーリング材

    【新設コンクリート、モルタルしごき面への塗装】

    新設コンクリート、モルタル面への塗装は、乾燥がポイントです。
    乾燥が十分でなければ、塗料の変色、硬化不良など問題が発生します。
    また、モルタルやコンクリートから出てくる乾燥していない水分や湿気が塗膜のふくれの原因になるなどの悪影響を与えます。

    業者様などのプロは、含水計や測定器を使って塗装面の含水率などで乾燥状況を正確にチェックしますが、ここでは、そのような機器に代わるDIY向けの方法をご紹介いたします。

    <免責事項>
    申し訳ございませんが、いきなり責任逃れです。

    下記にて紹介する方法を行なえば、今まではうまくいきました。
    しかし、今後も問題なく塗装できることを保障するものではございません。

    正確に問題が無いように塗装するのであれば、上記の通り含水計や測定器で確認してください。

    このページで紹介する方法で問題が発生した場合、当店は一切の責任を負いませんので、予めご了承ください。
  • 乾燥の目安

    モルタルシゴキの場合は、夏場で約1週間以上、冬場だと約2週間以上乾燥させて湿気をとばす必要があります。

    乾燥に必要な期間は、コンクリートやモルタルの厚み、換気、気温、湿度によって大幅に変わります。

    <乾燥状態のチェック>
    塗装前に十分に乾燥したのかどうかチェックすることが重要です。
    使う道具:マスカー、布テープ50mm幅、カッター

    塗装面にマスカーを貼り、10cm四方ぐらいの大きさにカッター等で余分なビニールを切り取ります。
    ビニールの4辺を布テープで密閉します。

    この状態で一晩放置し、翌朝に状態を確認します。
    マスカーをめくって、ビニール面が湿っていたり、覆っていた箇所が湿気で濡れ色になっていた場合は、乾燥が不十分なため塗装できません。
    ビニールで覆っていた面が他の場所と見分けが付かない場合は、塗装できます。

  • 湿気があっても塗るとき

    まだ十分に乾燥できていない、でも塗らなければ...という時。
    溶剤シーラーを使って塗装してください。
    それでもダメな時はダメです。
    変色したり剥がれたりします。

    商品名であれば、「1液浸透シーラー」などです。

    水性シーラーを使う場合に比べて問題が起こる確率は低くなります。
    ※しかし、弊社としましては、十分に乾燥してから塗装することをオススメしております。

  • 【 石膏ボードの下地処理について】

    石膏ボードのつなぎ目のくぼんだところを「目地」と呼びます。

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    室内の壁つくりには、石膏ボードや木合板を頻繁に使います。
    木合板へはシミ止めシーラーでヤニ止め処理をしてから塗装します。

    石膏ボードは、つなぎ部分の目地処理と釘やネジの穴埋めを行います。
    目地処理と穴埋めは、「パテ」という材料を埋めて行ないます。

    一般的なパテ目地処理は、5段階で行います。
    1. ボードや目地部分の汚れ、ホコリなどを掃除します。
    2. ファイバーテープや目地テープなどのパテ処理用のテープを貼って補強します。
    3. テープを貼った目地部分に「下地用パテ」を塗り、目地を埋めます。その後乾燥させます。
    4. 「中付け用パテ」を塗って、乾燥後に紙ペーパー(180番くらい)で表面を整えます。
    5. 「仕上げ用パテ」を塗って最後の仕上げを行います。乾燥後に紙ペーパー(240番くらい)で表面を整えます。
    [ 下地用パテ→中付け用パテ→仕上げ用パテ ]
    右に行くほど、粒子が細かくなってきれいに仕上げることができます。
    左に行くほど、粒子が粗くなって厚く塗れるようになります。

    パテ処理は難しいのですが、乾燥後に紙ペーパーでしっかりと表面を平らにしておけば大丈夫です。1回塗るごとに表面を平らにすることがポイントです。
  • 小面積向け 1種類でパテ処理

    面積が少ないようでしたら、「インパクトパテ」でお手軽に仕上げましょう。
    インパクトパテは下地用パテですが、中付け用パテや仕上げ用パテとしても兼用して使うことができます。

    釘やネジの穴埋めもこのパテを塗って仕上ることができます。

    一度厚くつけるとひび割れやヤセてへこむ場合があります。
    そのような場合は、再度上から重ねてパテを塗って下さい。

  • オススメ 2種類でパテ処理

    処理する面積が広いようでしたら下地用パテと、中付けと仕上げを兼用して行なえる「中上兼用パテ」を使えばインパクトパテだけで仕上げるより、きれいに仕上がります。

    下地用パテには、「ヤセントV」
    中上兼用パテには、「スーパーパテ」を使います。

    ヤセントVで目地を埋めて乾燥後に紙ペーパーで表面を整えます。
    その後にスーパーパテを中付け・仕上げの工程で塗って仕上げます。

    釘やネジの穴埋めは、ヤセントVで埋めて乾燥後に紙ペーパーで表面を整えます。

  • より美しい仕上がり 3種類でパテ処理

    下地用パテと中付け用パテ、仕上げ用パテの3種類を使えば最もきれいに仕上がります。

    下地用パテには、「ヤセントV」
    中塗用パテには、「ブレンドパテ」
    上塗用パテには、「WDパテ」を使います。

  • 必要な道具

    ・盛板 プラスチックL(295×295) ¥1500 × 1
    (パテ処理をする時のパテを盛る板です)

    ・スーパーゴールド下地ベラ180mm ¥1550 × 1
    (少し高いですが、職人オススメのパテを塗れるステンレスヘラです)

    ・ジラコベラ白 40mm ¥160 × 1
    (プラスチックの柔らかいヘラです。上記下地ベラの補助に使います)

    幅の広い下地ベラは、全体を平らに仕上げたり、仕上がった後に表面のデッパリがあったら、削るのにも使えます。
    柔らかいジラコヘラは、狭い場所を処理するときに使います。

  • 【塗装と塗料のトラブルについて】

    塗料は使い方や環境によって、トラブルが発生することがあります。
    主なトラブルを列挙します。

  • <ペイント後の塗布面でおこるトラブル>

    症状トラブル用語
    塗ったペンキが剥がれてしまう。剥離、はがれ
    塗装面が変色したり、艶ムラになる。白化、変色、ムラ
    塗った塗料が乾かない、触るとベトベトする。硬化不良、ベトツキ
    塗装した面がシワになってしまう。リフティング、ちぢみ
    乾燥しているのに塗装面が他の箇所とくっついてしまう。塗膜の融着
    塗装面に触れたり、物を置いておくなどしたりすると色が付いてしまう。色うつり
    色ムラ、ツヤ引け、変退色。造膜不良
  • <開缶後の缶内でおこるトラブル>

    症状トラブル用語
    塗料が缶の中でゼリー状になり、使えなくなる。ゲル化
    塗料が缶の中で腐って、使えなくなる。腐食
    塗料の成分が分離して下に溜まったり、層になったりする。成分分離、沈殿
    缶の中で膜を張ってしまう。多くの場合、膜を取れば塗料は使えます。膜貼り
  • <その他トラブル>

    症状トラブル用語
    人が火をつけていないのに、自然に出火することをいいます。使用後の布等から火が出ます。自然発火

    ●ぺんき屋モリエンではトラブルを回避するために、みなさまをサポートいたします!

    素材、現状に適した商品を使って、正しい方法でペイントしないと上記のようなトラブルが発生することがあります。
    商品選びでわからないことがあればお気軽に当店までお問い合わせください。
    なお、現状とご希望を詳しくご説明いただくと、より適した塗料や仕様をご紹介することが出来ます。

    トラブルのないペイントを応援しております!

  • 【塗料による自然発火について】

    近年、塗料を拭き取ったタオルが自然発火し、火災の原因となる事故が起こっています。
    塗料による自然発火について、ご注意いただきたい内容を紹介します。

  • 自然発火とは

    人が火をつけていないのに、自然に出火することを言います。

    例えば、揚げ物の油や塗料、インキ、ワックスなどの油類は、酸化することで発熱し出火する可能性があります。
    その他にも、空気中で自然に燃え出すマッチの材料の黄リン、水の入ったペットボトルなどによる太陽光の集光、雷や火山の噴火などが原因となることがあります。

  • 自然発火の原因

    塗料やワックスなどの油類は、酸化反応することで発熱します。

    その主な条件は「酸素」「温度」「密度」の3つ。
    油類は酸素に触れることで酸化し、酸化熱を発生します。
    その熱エネルギーは、温度が高い状態でさらに増幅します。
    そして、密度が高ければ高いほど熱がこもり、発火につながるのです。

    塗料やワックスを拭き取った布、油が染み込んだ紙、養生に使ったシートなどを、山積みしたり、容器にまとめて入れたり、ビニール袋に入れたまま放置するとこの原因となります。
    以下<予防方法>で処理して下さい。


    ※塗膜は自然発火しません※
    塗膜(塗料が固まって膜となったもの)は、薄く塗り広げられた状態のため、熱がこもることはなく、自然発火は起こりません。

    一般的な塗膜の厚みでは、酸化反応による発熱より熱放射の方が早く、熱エネルギーが蓄積されることがないからです。

  • 自然発火する可能性のある塗料

    すべての塗料が自然発火するわけではありません。

    可能性があるのは、油脂を基本成分として酸化乾燥で硬化し、塗膜になる「アルキッド樹脂系塗料」です。
    →主な商品例:オスモカラー、ワトコ、リボス、VATON、サドリンなど

    たとえば、水性塗料などの塗料は発火することはありません。
    また、自然発火ではありませんが、ラッカーなど引火性塗料も火気に近づけると危険ですのでご注意ください。


    <予防方法>
    アルキッド樹脂系塗料を使った場合は、以下のことにご注意ください。

    ・拭き取った布、塗料の付着したシートやダンボール、集めた塗料カスは、山積みしたり容器やビニール袋にまとめたりしないでください。

    ・拭き取りや洗浄に使用した布きれ、ウエスは必ず水に浸してから処分するか、速やかに焼却処分してください。

    ・ウエスをすぐに焼却しない場合は、水を十分に入れた容器に沈めてフタをし、水が蒸発しないように注意してください。

    ・ 安全な焼却設備がある場合は、そこで焼却してください。

  • 【可塑剤移行の問題】

  • 現象

    ボード等のつなぎ目の隙間(目地)を埋める際、コーキング材というもので隙間を埋めます。
    そのコーキングの上に塗装をしたところ、1年後にコーキングの上の部分だけ汚れがついて、コーキングの跡が目立ってしまった。
    塗り替えたところ、半年で全面にホコリなどがついてしまい大変汚くなってしまった。

    これらの現象は、可塑剤の移行が原因です。

  • 可塑剤の移行とは?

    可塑剤というのは、コーキングや塩ビ等のゴム類や樹脂に入っている添加剤です。
    ゴムや樹脂の柔らかさを維持する役目を果たしています。

    可塑剤を含むゴムの成分の一部は、ゴム(樹脂)同士をくっつけて置いておくと、片側のゴムから、もう片方のゴム(樹脂)へゆっくりと成分が溶け出していきます。

    ゴムに塗料を塗った場合も同じように、成分が塗料へ移ってきます。
    可塑剤の入ったコーキングへ塗装を行うと半年から2年ほどかけてゆっくりとコーキングの可塑剤が、塗料へ染み出してきます。

    この現象が可塑剤の移行です。

    ゴムや樹脂の種類によって移行する可塑剤の量に大きな違いがあります。
    ポリサルファイド系やシリコン(ピュア)系のコーキングは、可塑剤の移行する力が強いです。(問題が起きやすい)

  • 可塑剤が移行するとどうなる?

    可塑剤が移行し塗膜表面に達すると、表面がネバネバし、ゴミがつきやすくなります。
    塗装面が汚れてしまい、黒ずんだり、カビが生えたようにも見えることがあります。

  • 防止策

    方法は2タイプあります。
    1.可塑剤の少ないノンブリード型のコーキングを使う
    もともと塗料に移行する可塑剤のあまり入っていないコーキングを使うことで回避します。

    2.可塑剤移行防止プライマーを使う
    可塑剤の移行を防ぐプライマーを塗ることで、可塑剤の移行を防ぎます。
    プライマーの種類や施工条件によって性能に差があります。
    ポリサルファイド系やシリコン(ピュア)系のコーキングには効きません。
    塩ビ鋼板には、塩ビ鋼板用プライマーなどがあります。