プロジェクターはビジネスシーンでは会議やプレゼンでの映像の投写、家庭では映画鑑賞などの目的で幅広く使われています。
ここでは、プロジェクターを選ぶ際に必要になる選び方の基準や専門用語について詳しく解説いたします。 選び方のコツを知ることで最適な機種が簡単に見つかります。

プロジェクターの選び方

プロジェクターの明るさから選ぶ

プロジェクター選びで最も需要な項目はプロジェクターの明るさを示すルーメン(単位lm)と呼ばれる数値です。この数値が大きいほど明るい映像を投写することが出来るのです。
ただ、このルーメンが大きければ良い訳ではありません。使用する場所は照明を落とすことができるのか、どの程度の規模か、使用する人数は何人くらいかを確認し、それに適したルーメン(明るさ)を持つプロジェクターを選ぶことが重要です。

小会議室向けプロジェクター
小会議室、打合せスペース(20名以下)
~3000ルーメン未満のプロジェクターがお勧め。

20名以下の打合せや会議などでは3000ルーメン未満のプロジェクターが最適です。
本体サイズもコンパクトで軽量な機種が多いので持ち運びや片付けも簡単です。また、ご家庭での映画鑑賞にもお勧めです。
※使用する部屋の明かりを落とさないで使用する場合は2500ルーメン以上のプロジェクターがお勧めです。

中会議室向けプロジェクター
中会議室、教室(50名以下)
3000~4000ルーメンのプロジェクターがお勧め。

50名以下程度の中規模な会議室や学校や塾などの教室では3000~4000ルーメン程度のプロジェクターがお勧めです。
※使用する部屋の明かりを落とさないで使用する場合は3500ルーメン以上のプロジェクターがお勧めです。

大会議室、ホール向けプロジェクター
大会議室、ホール(50~100名以下) 4000~6000ルーメンのプロジェクターがお勧め。

50名以上で100名以下程度の大規模な会議室やセミナーで使用する場合は4000ルーメン以上のより明るいプロジェクターが必要です。 高輝度プロジェクターだと解像度が高くより高画質で投写できる高性能モデルや機能が充実している機種が多いのも特徴です。

講堂、大ホール向けプロジェクター
講堂、大ホール(100名以上) 6000ルーメン以上のプロジェクターがお勧め。

収容人数100人以上の広い空間には、明るさ6000ルーメン以上のモデルを推奨します。
解像度が高いと小さな文字や細かなデータもくっきり映りますので、WXGA(1280×800ドット)以上のモデルだと、なお良いでしょう。

プロジェクターの特徴から選ぶ

明るさ以外のプロジェクター選びの基準はプロジェクターのもつ「機能」「特徴」です。
明るさが十分であっても目的にあった機能や特徴がないと意味がありません。
購入前に、明確に使い方や環境が分かるのであれば搭載されている機能や特徴についても確認しておきましょう。

特徴1 HDMI端子付きプロジェクター

HDMI端子付きのプロジェクターはパソコンだけでなく、DVD/Blue-rayプレーヤーやゲーム機など幅広い機器と接続して、高品質の映像を投写できます。また、HDMI端子は映像と音声の信号を同時に転送しますので、スピーカーを搭載した機種であれば、プロジェクター本体から映像の投写とともに音声の出力が可能です。

HDMI対応プロジェクター
特徴2 ケース付きプロジェクター

プレゼンなどで社外で使う場合や、様々な場所で使用する場合は持ち運びが可能なプロジェクターがお勧めです。
プロジェクター本体のリモコンやケーブル類などもまとめて収納でき、持ち運びが可能になっています。

※新品時にケースが付属している機種でもに中古商品では付属していないものもあります。ご購入前にご確認ください。

ケース付きプロジェクター
特徴3 無線LAN対応プロジェクター

プロジェクターはパソコンやDVDプレーヤーなどとケーブルで接続するのが一般的ですが無線LAN対応のモデルではパソコンの映像をワイヤレスで投写することが可能です。
ケーブルが不要になるのでプロジェクター回りもすっきり快適に使用できます。

無線LAN対応プロジェクター

プロジェクターの機能・用語集

接続・端子関連

映像入力端子

映像出力機器とプロジェクターを接続する際正しい端子に注意する必要があります。映像を出力する側の機器とプロジェクターに搭載されているの端子についても確認しておきましょう。

プロジェクターの接続端子
1 RGB端子[D-Sub15ピン]

主にパソコンと接続する際に使用する端子です。VGA端子とも呼ばれるています。

RGB端子[D-Sub15ピン]
2 S端子

映像の輝度と色の信号を分けて送信する映像端子。滲みが起きにくいのが特徴です

S端子
3 コンポジット端子 (RCA端子)

家庭等のテレビやビデオで使われてきた映像端子。長く使われている規格で多くの機種の搭載されているのが特徴。

コンポジット端子 (RCA端子)
4 HDMI端子

主にテレビやビデオデッキ、ゲーム機、パソコンやモニターなど多くの機器で搭載されているのが特徴です。

HDMI端子
その他 USB端子

主にノートパソコンと接続する際に使用します。ほとんどのパソコンにUSBポートが搭載されているため汎用性が高いのが特徴です。

※機種によってUSBポートのサイズが異なりますのでご購入前に確認しておきましょう。

USB端子
ご購入前にご確認ください

商品によっては接続させたい端子に対応するケーブル類が付属されてないものもあります。商品到着後すぐに使用できるよう、購入前に対応のケーブル類が付属されているか確認しておきましょう。

性能関連

投影方式
液晶方式

赤・緑・青3枚のLCDパネルにランプの光を通して映像を表示させる投影方式。本体サイズがコンパクトで設置しやすく低価格のモデルが多いのが特徴です。

DLP方式

ランプの光を鏡で赤・緑・青に分解しそれぞれのパネルを通し再統合させ投影させる方式。デジタル方式で処理されるので色の再現性やコントラストが高く、色ムラが少ないのが特徴。画質が綺麗な分若干値段が高めです。

投射距離

プロジェクターの投射距離とはプロジェクターから投射される画面(スクリーンなど)までの間の距離のことです。 つまりプロジェクター投写される画面の間でどのくらいの距離が必要なのかということを示しています。 この照射距離は機器によって異なっていますので、商品の投射距離はもちろん、設置する環境で投射距離を確保できるかということも重要になります。

ルーメン

プロジェクターの明るさを示す値。この数字が高いほど明るい映像を投影することができます。 明るい場所や大型のスクリーンで使用すると映像は暗くなりますので、下表を参考に使用する環境に適したルーメンを備えたプロジェクターをお選びください

輝度(ルーメン lm)と使用する場所の目安
ルーメン 使用する場所
~3000ルーメン 小会議室や打合せスペースなど(~20名程度)
3000~4000ルーメン 中会議室や教室など(~50名程度)
4000~6000ルーメン 大会議室(~100名程度)
6000ルーメン~ ホール、講堂など(100名以上)
コントラスト比

コントラスト比とはプロジェクターが投影する映像の、明るい白と暗い黒の明るさの比率のことです。 明暗の部分で黒つぶれや白飛びせずにどの程度くっきり表示することができるか示す数値です。

画像解像度

画像解像度とは画素密度つまり、1インチをいくつに分けることが出来るのかを示す数値で単位はドットで表されます。一般的にはこの数値が高いほど高画質な投影が可能です。 プロジェクターの持つ性能を十分に発揮し投写するには映像の解像度にプロジェクターが対応している必要がありますので、事前に確認しておきましょう。

画像解像度
名称 画像解像度
VGA 640×480
SVGA 800×600
XGA 1024×768
WXGA 1280×800
WUXGA 1920×1200
QXGA 2048×1536

機能

台形歪み補正

プロジェクターが水平に設置できない場所でスクリーンに対して正面に投射できないと映像は上下に歪んでしまいます。この歪みを見やすい状態に補正してくれる機能が台形歪み補正機能です。 また、横の歪みを補正する機能や電源を入れて自動的に作動する自動台形歪み補正機能などもあります。

台形歪み補正
ダイレクト
シャットダウン

ダイレクトシャットダウン機能搭載のプロジェクターはこの待ち時間を必要とせずにケーブルを抜いてすぐに後片づけをすることができます。外出先でのプレゼン時でも手際よく行えます。
プロジェクターは使用中は本体の温度が上がるため、使用後は温度が下がるまでの冷却時間(クールダウン)が必要で、内臓のファンが止まり十分に温度が下がってから片づけをする必要があります。クールダウンの時間は機種や気温、使用した時間によって異なり、10分以上かかり長く感じることもあります。

LAN接続

プロジェクターはパソコンやDVDプレーヤーなどとケーブルで接続するのが一般的ですが無線LAN対応のモデルではパソコンの映像をワイヤレスで投写することが可能です。 ケーブルが不要になるのでプロジェクター回りもすっきり快適に使用できます。