こころとからだの健康タイム・対談編27-3

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 このコーナーでは、エヌ・ピュア社長・鳴海周平が各界を代表する人生の達人との対談を通して、「こころとからだの健幸」に役立つ様々な情報をご紹介しています。毎日の健幸にお役立ていただけましたら幸いです。

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Vol.27 ゲスト:ロッキー田中さん 【3

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ロッキー 私の写真に大きな影響を与えたのは「広重」と「北斎」の浮世絵の富士山です。多くの人は富士山を「大きく、克明に」撮ろうとするわけですが、浮世絵の世界というのは「自分の視界に入った全景を受け入れる」ということです。その視界にある人々の暮らしや山並み、そして遥か向こうにそれらを見守る様に富士山がある、というふうに。そこに暮らしている人々の息遣いまでもが聞こえてきそうな、あるいは富士山に抱かれている優しさが伝わってくるような作品を撮りたい、そう想ったら、それは浮世絵の世界だった、というわけです。

鳴海 ロッキーさんは「生涯で99の作品を世の中に出したい」と仰っていますね。この「99」という数字には、ロッキーさんのどのような想いが込められているのでしょうか?

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【黄金の海】 12月初旬 午前7時 甘利山より ─ 太陽が雲海から顔を出した瞬間、真っ黒だった雲海は一面の金の世界になった。そして輝きは富士山も!僅か2秒の響宴、山から勇気を貰った。


ロッキー 区切りが良くて、完成された数字を100だとすると、この100作品目というのは、常に明日の作品にしておきたいんです。常にこの完成された数字を目指したいという想いは、大自然の象徴である富士山に対する畏敬の念の現れでもあります。

私のスタンスは、山の麓には住まずに、100キロも離れた東京に住みながら、富士山を撮りに出かけるわけですね。富士山から離れているから常に360度の視点から富士山をイメージ出来るし、いざという時に瞬発的な集中力で撮影に臨めます。99の作品イメージは、既に私の中にありますから、後は東京で、季節の変わり目、天気の具合を見ながら、いつ、どの時間に、どの場所でこのイメージに出会えるのか、ということに集中すれば良いことになります。このタイミングを、東京に居ながら、じっくり考えるんです。つまり、富士山が呼んでくれないと行けないわけですね。だから、99の作品というのは、生涯で撮れてもいいし、撮れなくてもいいんです。私は常に「明日の1枚に会いに行く」という想いだけで撮り続けています。

99という数字には、そういう想いが込められています。


鳴海 99の作品イメージは、既にロッキーさんの中にあるんですね。

「富士山が呼んでくれなくては撮れないから、99の作品は撮れても撮れなくてもいい」というお言葉に、自然に対するロッキーさんの想いを感じますね。

最後になりますが、ロッキーさんの健康のコツを教えて頂けますか?


ロッキー それは、何と言っても「富士山」でしょう(笑)。富士山に出かけては富士山の最高の姿を見ることが出来ますし、見えない時は心にイメージするだけでも勇気が湧いてきます。それは皆さんにもおすすめします。そして私はさらに、作品をお求め下さった方に「感謝無限大」という言葉を書いて差し上げるようにしています。言葉にはパワーがありますからね、プラスの言葉を添えて、作品をお届けすることで、その作品にご縁があった方に大いなる恵みがあることを確信しているんです。こうしたプラスの言葉、プラスの想いを意識して使っていることも、私の健康に大いに影響していると思います。内緒ですけど、夜中に走る時や、夜明けまで待機する時は『蜂っ子』を2錠飲んで寝不足を回避して体力維持しています。

私が元気に富士山のエネルギーを受けとめて、作品にして皆さんにお届けするのが天職ですから。私の作品が、何らかの形で、ご縁のあった皆さんの喜び、幸福につながってくれたら、こんなに嬉しいことはありませんね。


鳴海 富士山の癒しのパワーと、ロッキーさんのプラスの言葉から、私もたくさんの元気を頂きました。今日は本当にどうもありがとうございました



(季刊ぶんぶん通信Vol.27 2007年秋号)


ロッキー田中 プロフィール


9月6日、福井県生まれ

27-9.jpg東京都品川区に「ときめきの富士アートサロン」を開設。心豊かな人々が集う現代富士山名所となっている。富士山の呼ぶ声を聞き、誰も見た事のない「ときめきの富士」を生涯に99枚世に出し歴史に残す事に夢を託す富士山の写真家。

幻想、叙情に溢れた独特の情景描写は「プレジデント」「フォーブス」「致知」「日本の美 富士」に特集され、現代に蘇った北斎と言われている。作品「天空に舞う」で文部科学大臣賞NPO富士山を世界遺産にする国民会議フェロー