こころとからだの健康タイム・対談編19-3

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 このコーナーでは、エヌ・ピュア社長・鳴海周平が各界を代表する人生の達人との対談を通して、「こころとからだの健幸」に役立つ様々な情報をご紹介しています。毎日の健幸にお役立ていただけましたら幸いです。

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Vol.19 ゲスト:五日市剛さん 【3

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鳴海 なるほど。「感謝します」という言葉は、そんなふうにも使えるんですね。
おばあさんは確か「何の疑いも不安も心配もなく、力まず自然とそう思いこめれば、感謝しますという言葉が、イメージを実現させてくれる」と言っていたんでしたね。

五日市 はい、そうです。それともう1つ、こんな実例もあります。
以前勤めていた会社でのことですが、ちょっと気になる部下がいましてね。僕よりひと回り年上の方です。同じ部署の皆からはとても嫌われていました。確かに何をやっても上手くいかない。自分でも自信がなくなっていたのでしょうね。「俺は何て運が悪いんだ」なんて、いつも言ってましたから。
そこで、僕は言葉の力を教えてあげたくなったんです。それで一つ彼に提案というかお願いをしました。「毎朝ロッカールームで会うでしょ。その時、ツイてる?って訊くから、ツイてますって応えてくれませんか?帰りもね。」って。彼は、一応上司のお願いということもあって、「しょうがないな」という感じで了解してくれました。翌日から「ツイてる?」「え?あっ、はいはいツイてますよ。」という感じで日課にしていったのですが、だんだんと楽しそうに言ってくれるようになってきて、さらにその理由まで付け加えてくれるようになりました。「今朝、妻が作ってくれた朝ごはん、おいしかった。ツイてますよ。」とか「業者さんが気の利いたものを持ってきてくれました。ツイてますよ。」という感じですね。
そうしたら、彼にいろいろと変化が起きてきたんです。一番大きいところでは、彼が開発担当していたもので、世界ナンバーワンのとんでもないデータが出てしまったことです。すばらしい製品が開発できました。
その結果、彼には優秀な部下が2人もつき、多額の予算もつきました。本人も本当に楽しいのでしょう。それまで残業なんかしたこともなかったのに、進んで残業をするようになりました。それどころか、休みの日まで出勤してくるんです。「もう、最近楽しくて、楽しくて仕方がない。」って言うのですね。
「ツイてる?」って訊くようになってから、たった1年ほどの間に起きた出来事です。

鳴海 言葉のチカラは、本当に大きいですね。
最初は意識して使っている言葉も、習慣になると自然に口から出てくるようになる。それだけに、逆に悪い言葉が習慣になってしまっている人は、気をつけなくてはいけませんね。

五日市 実は、おばあさんから言われた大切なことのひとつに「汚い言葉や人の悪口を言ってはダメ。」というものもあるんです。「否定的な言葉は、ツキを逃がしちゃう。」と教わりました。だから「汚いなー」と言うよりは「きれいじゃないねー」と言ったほうがいいですね。(笑)

鳴海 確かに、その人がふだんどんな言葉を口グセにしているかを観察すると、生活全般についてだいたい見当がつきますよね。人生は言葉が創る、そしてその言葉は習慣にできる、だからどんな言葉を使うのかを意識して選択することは、より良い人生を創るうえで、とても大切なことなんですね。
良い言葉を習慣にするために、何か良い方法はありますか?

五日市 そうですね。意識しないと最初は忘れてしまうかもしれませんね。
僕の場合は最初の頃、両手の甲に「ありがとう」「感謝します」「ありがとうございます」「ツイてる」という言葉をマジックで書いていました。そうしたら頻繁に目にしますので、そのまま繰り返し言うことができますね。でも、手を洗う時は気をつけましょう。(笑)
また、家族や友人などと声を掛け合うのもいいと思います。「継続は力なり」です。とにかく習慣化するまで続けることが大切ですね。

鳴海 最後に「こころとからだの健康」のために、言葉の力をどんなふうに活用したら良いか、教えていただけますか?

五日市 マイナスの言葉を減らし、良い言葉をたくさん使っていくと、いろいろな事が好転してきますし、心身ともに健康な状態に自然と近づいていくようです。
もう一つ違う側面から話しますと、僕は「水」も、とても大切だと思うんです。良い言葉や心地よい音楽を聴かせた水の結晶は、とてもきれいな六角形を作ることが確認されていますね。この現象は再現性があるので、科学的な検証が行われています。僕たちの身体の約70%は水分ですから、この水がきれいだと体調もいい筈ですよね。体内の水が、きれいな言葉を使うことで、きれいな結晶を作るのだとしたら、ますます言葉の重要性は高まってきます。水を飲む前に、水に感謝する言葉を言ってみるのも良いかもしれませんね。
ちなみに最近、氣の達人でもある有名なお医者様から、飲み物に対し、『天地の恵み、ありがとうございます』と言ってから飲むとおいしくなるし体にも良いよ、と教わりました。参考にされてみてはいかがでしょうか。

鳴海 良い言葉は良い人生を創る、ということは、「水」という観点からも説明できるんですね。「ありがとう」と「感謝します」の2つの言葉を習慣化して、心身ともに健康な、楽しい人生を送っていきたいものです。
今日は本当にありがとうございました。

(季刊ぶんぶん通信Vol.19 2005年秋号)

五日市剛さんプロフィール

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昭和39年7月生まれ
昭和63年 米国マサチューセッツ工科大学留学。
平成5年 昭和電工(株)に入社。
平成10年 フジミインコーポレーテッドに入社。新規事業として溶射材事業部を立ち上げ、たった2年で国内トップシェアを実現。また、世界で初めて「微粉末の高速フレーム溶射技術」を確立し、国際的に高い評価を得る。
アメリカから「WarrenSavageAward」を受賞。
日本溶射協会等、国内外の学会でも活躍中。
現在は日本溶射協会理事。
また、数社の研究顧問を勤め、新規事業および新技術の創出に関わっている。
幸福を呼ぶ「座敷わらし」で有名な岩手の旅館は五日市家の本家にあたる。
著書に「ツキを呼ぶ魔法の言葉」(小冊子)「じゅもん」(絵本)などがある