2017年2月
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イディル・ビレット
J.S.バッハ&モーツァルト作品集[12CD+DVD]BACH, J.S. / MOZART, W.A.: Idil Biret Bach and Mozart Edition (12-CD and DVD Box Set)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.501206
CD 12枚組+DVD価格:6,640円(税込、送料無料)
世界中で絶賛されているトルコ出身の女性ピアニスト、イディル・ビレットが演奏するバッハとモーツァルト。イギリスの“デイリー・テレグラフ”誌、イギリスの“グラモフォン”誌をはじめ、数多くの紙面でも賞賛されたライヴ録音を含む素晴らしいBOXです。これまでに分売されていないアイテムの中には、1954年にジャン・フランセとともにピアノを担当し、ナディア・ブーランジェの指揮によるモーツァルトの「2台ピアノのための協奏曲」も含まれています。 DVDには2016年に開催されたイスタンブールでのリサイタルと、2011年のイスラエルでのリサイタルの一部の他、とても貴重な1948年の演奏風景の断片を収録。ファンにとっても嬉しい集大成です。
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ヒンデミット(1895-1963):
弦楽四重奏曲全集HINDEMITH, P.: String Quartets (Complete) (Amar Quartet)
発売日:2017年02月24日
CD 3枚組価格:2,500円(税込)
卓越したヴィオラの腕前を持ち、また、ヴァイオリニストとしても才能を発揮した作曲家ヒンデミット。彼は1920年から8年間に渡って、自ら「アマル弦楽四重奏団」を結成、ヴィオラ奏者として活動し、生涯7つの弦楽四重奏曲を書き、ドイツ弦楽四重奏曲の伝統を継承する作曲家です。しかし、その作品を聴く機会は本当に少なく、同じ「新古典派主義」のバルトークに比べると録音の数も驚くほど些少です。 この3枚組では、ヒンデミットの弦楽四重奏曲を全て収録。まず1918年に書かれた第2番は、彼の戦争経験が暗く影を落とした作品です。もちろん先人の影響は受けているものの、音楽はもっと簡潔であり、また、多くのことを語っています。驚くほど抒情的な第2楽章の変奏曲は、何かのパロディなのでしょうか。その2年後に書かれた第3番は、わずか2日間で書いたとされ、ドナウエッシンゲン音楽祭で華々しい成功を収めた作品。こちらは若々しいエネルギーに満ちた情熱的な音楽で、彼の室内楽の中でも最高傑作のひとつです。1923年作曲の第5番は、不協和音と厳格な対位法が同居する洗練された作品で、終楽章のパッサカリアでの主題が発展していく様をぜひお聴きください。1943年の第6番はまさに彼の創作の頂点をなす作品で、以前の作品からの引用と、緊密な展開が楽しめると同時に、若干わかりやすい和声に終始している面も注目です。第7番はエール大学で「実用音楽」論を唱えていた時、アマチュアのチェリストであった彼の妻や、学生が弾くことも考慮して書かれた作品で、こちらは更に聴きやすさを増した音楽が特徴です。第1番は後期ロマン派の雰囲気を継承した調性感たっぷりの耳に優しい音楽。第4番はかなり先進的で、激しさも抱いています。 このシリーズを通して素晴らしい演奏を披露している、1995年に創立された「アマル弦楽四重奏団」は、ヒンデミット生誕100年を記念して、ヒンデミット作品の優れた解釈に拠って、歴史的な名前を授与されたアンサンブルです。
収録作曲家:
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グリーグ(1843-1907):
管弦楽作品全集GRIEG, E.: Orchestral Works (Complete) (Engeset) (8-CD Boxed Set)
発売日:2017年02月24日
CD 8枚組価格:3,920円(税込、送料無料)
グリーグの管弦楽作品を全曲収録したこのBOX。グリーグが生涯に渡って追求したノルウェーの民族音楽の影響をはじめ、彼が愛した自然の情景、豊かな情感が、卓越した管弦楽法を用いて描かれています。どの作品も共感に溢れた素晴らしい演奏ですが、中でも、グリーグの代表作の一つ、イプセンの戯曲に基づいた「ペール・ギュント」の音楽は、一般的な組曲版の他、劇音楽完全版も収録。ノルウェーの演奏家たちの原語による勢いに満ちた演奏を聴くと、この作品の本来の姿が目の前に浮かび上がってくることでしょう。 演奏しているエンゲセトはノルウェーを代表する指揮者の一人。シベリウス・アカデミーでヨルマ・パヌラに師事し、1989年の卒業後はスカンジナビア半島全域で指揮者として活躍、NAXOSにもこのグリーグをはじめ、シベリウスやスヴェンセンなど北欧の音楽を多数録音している実力派です。
収録作曲家:
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シュポア(1784-1859):
交響曲 第7番・第8番 [スロヴァキア国立コシツェ・フィル/ヴァルター]SPOHR, L.: Symphonies Nos. 7 and 8 (Slovak State Philharmonic, A. Walter)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.555527
CD価格:1,600円(税込)
若い頃は優れたヴァイオリニストとして活躍しながら、ゴーダの宮廷楽長に就任し、その後はアン・デア・ウィーン劇場の指揮者を経て、フランクフルト歌劇場の監督へと登りつめたルイ・シュポア。ベートーヴェンとも親しく、当時のヨーロッパの音楽界を席巻していた彼は、作品も数多く残しています。もちろんヴァイオリン作品が有名ですが、10曲ある交響曲(第10番は未完)も、当時の様式を遵守しながらも、いくつかの交響曲には標題をつけるなど、常に探究心を怠らない独創的な作品を生み出していたのでした。 このアルバムでは後期の2曲の交響曲を収録。第7番は彼が自然の美しさを楽しむためにスイスに旅行した際に着想した作品。地上と神を表すために、2組のオーケストラを用いて各々のパートで発生する「対立」を描くという革新的なことをしています。第8番は第4回目の英国訪問の際にロンドンのフィルハーモニー協会から委嘱された作品。古典派ではなく、完全にロマン派の作風で書かれた、ブラームスを予見させる大作です。
収録作曲家:
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フリッカー(1920-1990):
弦楽四重奏曲集 [ヴィリアーズ四重奏団]FRICKER, P.R.: String Quartets Nos. 1-3 / Adagio and Scherzo (Villiers Quartet)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.571374
CD価格:1,600円(税込)
名ホルン奏者デニス・ブレインの友人としても知られるイギリスの作曲家ピーター・ラシーヌ・フリッカーの弦楽四重奏曲集。セント・ポール大聖堂の学生だった彼はオルガン演奏に興味を持ち、特に対位法の研究に力を注ぎ、20代後半まではコンサート・オルガン奏者として活躍していました。1940年に軍隊に入隊、この時期にはピアノ曲を作りつつ、弦楽四重奏曲の萌芽ともいえるアダージョとスケルツォの作曲に着手します。その後、Op.5の管楽五重奏曲が、ブレインをはじめとした奏者たちによって録音され、フリッカーの名前が世界的に知られるようになり、1949年に作曲した交響曲第1番は、栄誉ある“クーセヴィッツキー賞”を獲得、彼のキャリアが決定付けられました。 そんな時期に初演されたこの弦楽四重奏曲第1番は「万人受けするものではないが特有のスタイルを持っている」と音楽誌で評されるなど、その才能は多くの人から注目され、彼も多くの作品を次々に発表します。しかし、保守的な作風に終始拘ったためか、徐々に忘れられてしまい、現在ではその作品のほとんどは演奏される機会もありません。2010年代以降、少しずつ復権が進んでいる作曲家です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ四重奏曲 第2番
マーラー(1860-1911):
ピアノ四重奏曲 イ短調 [バラホフスキー/ゼムツォフ/シュミット/ネボルシン]BRAHMS, J.: Piano Quartet No. 2 / MAHLER, G.: Piano Quartet (Barakhovsky, Zemtsov, W.E. Schmidt, Nebolsin)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.572799
CD価格:1,600円(税込)
先に発売された第1番と第3番のピアノ四重奏曲は、現在バイエルン放送交響楽団のコンサート・マスターをはじめ、世界で活躍するヴァイオリニスト、バラホフスキーと、若手ピアニスト、ネボルシンを中心とした緊迫感溢れる見事なアンサンブルが繰り広げられた名演でしたが、穏やかな第2番では、4人の奏者たちがゆったりと伸びやかな音楽を奏でています。ブラームスのピアノ四重奏曲の中では、比較的地味な存在ですが、第1楽章では田園的な曲調の中にも、時々短調の荒々しい部分が見え隠れするなど、50分近い長さの中に緊密な構成が凝らされた大作です。第2楽章はブラームスらしい陰鬱な美しさを湛え、本来なら快活な楽章である第3楽章のスケルツォも悠然とした雰囲気を持っています。楽しげな終楽章も聞きもので、ブラームスが存命だった頃は、3曲の中で一番人気を誇っていたというのもうなずける出来栄えです。 マーラーの作品は、学生時代の習作ですが、すでにマーラーらしい厭世観と激情を併せ持つ個性的な曲です。
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カリッシミ(1605-1674):
8つのモテット集 [コンソルティウム・カリッシミ/コモー]CARISSIMI, G.: Motets - Audivi vocem / Christus factus est / Usquequo peccatores (Consortium Carissimi, Comeaux)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573258
CD価格:1,500円(税込)
イタリア・バロック時代の作曲家カリッシミはオラトリオの形式を確立した業績で知られています。しかしより小さな形であるモテットでも、声の魅力が存分に発揮された美しく精緻な作品を数多く書き、これらはモンテヴェルディに比肩する重要な作品として認知されています。とは言え、彼の楽譜のほとんどは戦争によって失われてしまった上(写筆譜のみ残存)公演の記録も残っていないため、これらの作品が実際にどのような状況で演奏されたのかはわかっておらず、いくつかの断片的な資料に基づいて研究が進んでいるところです。しかし、声と楽器が織り成す立体的な響きは、聴き手の耳を喜ばせるに充分の味わいを持っています。 コンソルティウム・カリッシミは1996年、ローマで設立されたアンサンブル。作曲当時の様式を大切にし、当時用いられていたであろうピッチ(このアルバムでは415Hz)を採用するなど、演奏法に徹底した拘りを持っています。設立当初のヴォーカル・メンバーは男声のみで構成されていましたが、現在ではソプラノに女声を加え、より多彩な響きを追求しています。
収録作曲家:
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ツェルニー(1791-1857):
オルガン作品集 [クイン]CZERNY, C: Organ Music - Prelude and Fugue in A Minor / 20 Short Voluntaries / 12 Introductory or Intermediate Voluntaries (Quinn)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573425
CD価格:1,600円(税込)
ベートーヴェンの弟子であり、友人、そしてリストの師であったツェルニーは、主に「ピアノ練習曲」の作曲家としてのみ知られていましたが、最近になってその数多い作品の真の価値が見い出されるようになってきました。一説には「晩年のツェルニーは宗教曲作曲家への転身を図っていた」といわれるほどに、数多く作曲された宗教作品に関しては、まだまだ研究し尽されておらず、このオルガン作品集も、ほとんど耳にする機会のない珍しい作品の一つです。 もともとツェルニーの父、ヴェンツェルはプラハ近郊のベネディクト修道院で聖職者として務めていた人物で、オルガン曲には親しみを抱いていたチェルニーですが、1837年に英国を訪れた際、当時盛んに建造が行われていたオルガンのレパートリーの拡大と、その奏者を育成するために「練習曲」の作曲を依頼され、これらを作曲。「短いヴォランタリー」はそのまま礼拝時に演奏できるように瞑想的に書かれており、「12のヴォランタリー」は対位法の練習に重点が置かれた技巧的な書法で書かれています。当時大人気を誇ったメンデルスゾーン作品にも匹敵する名作です。
収録作曲家:
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R.シュトラウス(1864-1949):
《ナクソス島のアリアドネ》組曲
(交響的組曲 ~ D.ウィルソン・オチョアによる管弦楽版)
《町人貴族》組曲 [バッファロー・フィル/ファレッタ]STRAUSS, R.: Bourgeois Gentilhomme Suite (Le) / Ariadne auf Naxos Symphony-Suite (Buffalo Philharmonic, Falletta)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573460
CD価格:1,600円(税込)
1900年代初頭からコンビを組んだリヒャルト・シュトラウスとホフマンスタールの2人は《エレクトラ》《ばらの騎士》と次々と成功作を世に送り出しました。彼らが次に手掛けたのは、17世紀の劇作家モリエールの《町人貴族》でした。ホフマンスタールは最初《町人貴族》の物語の劇中劇として《ナクソス島のアリアドネ》を組み込み、1912年に上演したのですが、長すぎたせいか大失敗。そこで、彼らはこの《アリアドネ》を独立させ、別の作品として発表。《町人貴族》はオペラではなく劇として再編し、シュトラウスの書いた付随音楽はそのまま残し、新たな曲を加えて1917年に完成をみています。そのためシュトラウスの作品番号にはOp.60が2つ存在しています。 このアルバムでは《町人貴族》は組曲版、《アリアドネ》は2010年にオチョアによって編纂された「交響的組曲」が演奏されています。ユーモアの風味はそのままに、贅沢な味付けで生まれ変わった名作をファレッタの指揮でお楽しみください。
収録作曲家:
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ドヴィエンヌ(1759-1803):
〈フルート協奏曲集 第2集〉
フルート協奏曲 第5番-第8番 [ガロワ/スウェーデン室内管]DEVIENNE, F.: Flute Concertos, Vol. 2 - Nos. 5-8 (P. Gallois, Swedish Chamber Orchestra)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573464
CD価格:1,600円(税込)
18世紀末、フランスで活躍した作曲家フランソワ・ドヴィエンヌ。音楽を嗜む家庭に生まれ、20歳でパリ・オペラ座管弦楽団のバスーン奏者として入団した後に、フェリックス・ロートからフルートを学び、その3年後にはパリのコンセール・スピリテュエルで自作のフルート協奏曲を演奏してデビューしたという才能の持ち主です。 彼の作品のほとんどが管楽器のために書かれており、フルート協奏曲は13曲現存しています。それらはほぼ3つのグループに分類され、最初の4曲は1785年以前、第5番-第9番は1787年から1794年頃、第10番-第13番は晩年に作曲されています。このアルバムに収録された中期の作品は、1曲ごとに実験的な要素(技術的にも)が加えられており、少しずつ洗練されていく曲調が彼の作風の変遷を物語っています。 第1集と同じく、名手ガロワのフルートと、スウェーデン室内管弦楽団の颯爽とした演奏でお楽しみください。
収録作曲家:
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ソロ(1884-1954):
〈管弦楽作品集〉 [チリ響/ドミンゲス]SORO, E.: Sinfonía romántica / Danza fantástica / 3 Aires chilenos / Andante appassionato (Chile Symphony, Domínguez)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573505
CD価格:1,600円(税込)
20世紀を代表するチリの作曲家、エンリケ・ソロの作品集。彼は著名なピアニストであり、指揮者、教師としても賞賛を集め、1921年に作曲された「シンフォニア・ロマンティカ」はチリ初の交響曲として、チリの音楽史に記されています。 1884年生まれのソロの父はコンセプシオンに定住したイタリア人音楽家で、母は学校を経営し、フランス語を教えていました。文化的な彼の家には、多くの音楽家や文学者が集い、幼いソロの音楽的才能は知らずして開花していたようです。彼に最初の音楽教育を施した父が死去した後、彼についてヨーロッパでの本格的な勉強の必要を感じた母はチリ政府に助成金を申請、それが認可されると、ソロは父の母校であるミラノ音楽院に入学します。1904年に卒業し、数々の賞を獲得した彼は21歳の時にチリに帰国。その後はチリの音楽的発展に力を尽くします。 作品はどれも南米の民族要素とイタリアの明るさが融合されており、魅惑的な響きと甘い旋律は聴き手の心を捉えます。ドヴォルザークやチャイコフスキー作品を思わせる重厚な「シンフォニア・ロマンティカ」はソロの代表作。美しいメロディが豊かなオーケストレーションで滔々と歌われます。
収録作曲家:
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モニューシュコ(1819-1872):
〈バレエ音楽集〉
伯爵夫人/ハルカ/幽霊屋敷他 [ワルシャワ・フィル/ヴィト]MONIUSZKO, S.: Ballet Music (Warsaw Philharmonic, Wit)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573610
CD価格:1,600円(税込)
19世紀ポーランドを代表するオペラ作曲家であり、ショパンとシマノフスキーのギャップを埋める存在であるスタニスワフ・モニューシュコ。4歳でピアノを始め、18歳の時にベルリンのジングアカデミーに留学。2年間学んだ後にポーランドに帰国、結婚、ビリニュスでピアノ教師と劇場オーケストラの指揮者として活躍した人です。彼は作曲家として、歌劇だけでなく、バレエ音楽をはじめとした管弦楽作品もいくつか残しましたが、そのどれもが大衆的な題材に基づく、ポーランドの愛国主義精神を賛美、聴衆からも大きな賛同を得ました。1863年から64年にかけて、ワルシャワに起きた「1月蜂起」の影響で、劇場での職を失ってしまいましたが、亡くなるまで歌劇の作曲を手掛けていたとされています。 このアルバムでは、ポーランドを代表する指揮者ヴィトの演奏で、モニューシュコの有名な歌劇《ハルカ》《伯爵夫人》のバレエ音楽と、単独の舞曲など、ポーランドの民族意識を強く感じさせる作品を楽しめます。
収録作曲家:
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D.スカルラッティ(1685-1757):
鍵盤のためのソナタ全集 第17集 [ケナード]SCARLATTI, D.: Keyboard Sonatas (Complete), Vol. 17 (Kennard)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573708
CD価格:1,600円(税込)
17世紀から18世紀、スカルラッティ一族は当時のヨーロッパを全てカバーするほどの知名度を保っていました。ドメニコの父アレッサンドロも著名なオペラ作曲家であり、ドメニコも幼いうちから高度な音楽教育を受けました。16歳でナポリの教会付き作曲家兼オルガニストとなり、その演奏技術はヨーロッパ中で知らぬ者はいないほど。ある時はヘンデルとオルガンの腕前を競い合ったとも言われています。1720年にリスボンに行き、マリア・マグダレーナ・バルバラ王女に音楽を教え始め、そのために書いた555曲の練習曲が現在「ソナタ」として親しまれている作品で、そのほとんどは単一楽章の短い曲ですが、これらは変化に富んでおり、聴いているだけでも楽しいものです。 NAXOSで進行中のスカルラッティのソナタ全曲録音は、話題のピアニストを一人ずつ起用(時には複数のアルバムを担当することも)、その演奏に彩りと変化をもたせています。第17集を担当するピアニストは1984年生まれの若手ケナード。数多くのコンクールの入賞歴を持っていますが、とりわけ2004年に開催された仙台国際ピアノコンクールでの入賞で日本国内でも知られるようになった人です。瑞々しく伸びやかな表現が持ち味です。
収録作曲家:
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ホーズ(1958-):
〈合唱作品集〉
レヴェレーション
ベアティトゥーズ
Quanta Qualia他 [エローラ・シンガーズ/エジソン]HAWES, P.: Revelation / Beatitudes (The Elora Singers, Edison)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573720
CD価格:1,600円(税込)
日本では一部の合唱好きの間でのみ知られる作曲家パトリック・ホーズ。しかし彼の母国イギリスでは絶大な人気を誇り、多くの合唱団がその作品を手掛けています。このアルバムには、聖書からテキストが採られた「啓示」と「至福」を中心に、2016年に作曲された最新作までを、カナダのアンサンブル「エローラ・シンガーズ」が絶妙のハーモニーで聴かせています。黙示録による「啓示」では光と闇の情景を交互に描き出し、マタイの福音書による「至福」ではゆったりとしたピアノの伴奏と共に、神秘的な慰めの旋律が展開されています。全て“純粋であること”にこだわったというホーズの音楽は、ひたすら美しく感動的です。 アルバムの最後に置かれた「Quanta Qualia」はサックス独奏を伴う短い作品。エローラ・シンガーズの強い希望で収録されたという特別な一曲です。
収録作曲家:
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ハルヴォルセン/ニールセン:
ヴァイオリン協奏曲集
スヴェンセン(1840-1911):ロマンス [クラッゲルード/マルメ響/エンゲセト]HALVORSEN, J.: Violin Concerto / NIELSEN, C.: Violin Concerto / SVENDSEN: Romance (Kraggerud, Malmö Symphony, Engeset)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.573738
CD価格:1,600円(税込)
ノルウェーのハルヴォルセンとデンマークのニールセン。そして同じくノルウェーのスヴェンセン。北欧の3人の作曲家のヴァイオリン作品を集めた1枚です。もともと優れたヴァイオリニストとして活動していたハルヴォルセンは、1907年の春、いくつかの新聞のインタビューで「私は今、ヴァイオリン協奏曲を作っている」と応えたため、ノルウェーの音楽界は作品の完成を熱望していました。しかし、独学で作曲を学んだ彼は作品を仕上げる自信が持てず(それまでに編曲や小品は手掛けていたにもかかわらず)結局のところ、なかなか協奏曲を発表できなかったのです。 しかし、当時17歳の才能溢れるカナダの女性ヴァイオリニスト、キャスリーン・パーロウの演奏を聴いたハルヴォルセンは、その名技に感銘を受け、ようやく1908年の秋に協奏曲を完成。その翌年彼女の演奏により初演されたのです。聴衆たちは作品に大絶賛を送りましたが、パーロウ以外の奏者はこの曲を演奏することもなく、そのうちほとんど忘れられてしまいました。ハルヴォルセンは1929年に引退した際、多くの譜面を燃やしてしまったのですが、パーロウが保存していた写譜をもとに、今回のクラッゲルードの演奏で曲が甦ったのです。
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アッティラ(1969-):
交響曲 第2番 ハ短調「ガリポリ - 第57連隊」 [アヒスカル/センラー/ビルケント響/テュズュン]ATILLA, C.: Symphony No. 2, "Gallipoli - The 57th Regiment" (Ahıskal, Şenler, Bilkent Symphony Orchestra, Tüzün)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:8.579009
CD価格:1,600円(税込)
このアルバムのタイトルになっている「ガリポリの戦い」は第一次世界大戦中、イスタンブール占領を目指した連合軍がダーダネルス海峡の西側のガリポリ半島に対して行った上陸作戦を指す言葉。当時弱体化していたオスマン帝国軍の制圧については楽勝と思われていた戦いに対し、オスマン帝国の指揮官ムスタファ・ケマル・アタテュルクの元に結託したオスマン帝国軍の抵抗は固く、連合軍は多大な損害を出して撤退することとなったという史実です。 2012年にこの物語が映画化される際、映画音楽を担当したのが、作曲家アッティラでした。アッティラはその後、このスコアを交響曲として再構築し、この戦いで悲劇的な死を遂げた第57連隊とオーストラリアおよびニュージーランド合同の軍事組織アンザックの兵士たち、他、多くの人々へ捧げられています。独奏チェロとソプラノ独唱が効果的に用いられており、終楽章ではベートーヴェンを思わせる平和への讃歌で曲を閉じるという感動的な作品です。
収録作曲家:
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発売日:2017年02月24日
CD価格:4,050円(税込、送料無料)
ほぼ2世紀前にメルカダンテによって作曲された歌劇《フランチェスカ・ダ・リミニ》。ダンテの「神曲」地獄編に登場する領主の娘を主人公にしたこの歌劇、道ならぬ恋に身を焦がした末、結婚相手に殺害されてしまうというフランチェスカの悲劇が描かれています。ラフマニノフやチャイコフスキーなど数多くの作曲家がこの物語に触発され、素晴らしい作品を書いています。2015年にはザンドナーイの同じタイトルの歌劇が蘇演され、CDもリリースされましたが、このメルカダンテの作品は1831年に作曲されて以来、初演されることもなくずっと忘れ去られていた秘曲です。 題名役のボニージャはスペイン出身の新進気鋭のソプラノ。高音から低音までを自在に操り、フランチェスカの心理を的確に描写しています。フランチェスカが心魅かれる若者パオロを演じるのは、期待の新人、脇園彩さん。天性の恵まれた声を活かした素晴らしい歌唱を披露しています。ファビオ・ルイージが振るイタリア国際管弦楽団の瑞々しい響きも作品に華を添えています。
収録作曲家:
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発売日:2017年02月24日
CD価格:3,300円(税込、送料無料)
哲学者(魔術師)トロフォーニオが暮らす洞窟には不思議な秘密がありました。入った人の性格が正反対になってしまうのです。そんなことを知らない2組の恋人たちがうっかり入ってしまってさあ大変。好みの違いが諍いの元になって・・・ 2016年はパイジエッロの没後200年にあたり、各地で記念行事が開催されました。このアルバムも「イトリア谷音楽祭」の上演が収録されています。1785年に初演されたこの歌劇《トロフォーニオの洞窟》は、同じ素材によるサリエリの歌劇が知られていますが、パイジエッロ作品も負けず劣らず楽しい仕上がりです。イタリア古典派の歌劇を得意としている歌手たちの手馴れた歌唱とアンサンブルでお楽しみください。
収録作曲家:
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ベートーヴェン=リスト:
〈交響曲全集 第2集〉
交響曲 第3番 変ホ長調「英雄」Op.55
(リストによるピアノ独奏編 S464/R128)他 [バルドッチ]Piano Recital: Baldocci, Gabriele - LISZT, F.: Beethoven - Symphony No. 3 / BEETHOVEN, L. van: 6 Bagatelles, Op. 126 (Complete Symphonies, Vol. 2)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:CDS7771
CD価格:2,325円(税込)
マルタ・アルゲリッチに見い出された才能、バルドッチによるベートーヴェン=リスト:交響曲全集の第2集。第1集(CDS731)では第1番と第6番という比較的穏やかな作品に挑んだバルドッチですが、この第2集は「第3番」をメインに収録。ベートーヴェンの初期の大作である「英雄交響曲」を、リストが音色に細心の注意を払いながら、丁寧にピアノ独奏に落とし込んだこの編曲版は、演奏は困難を極め、とりわけ最終楽章の変奏曲は多彩な音色と技巧が要求される難曲として知られています。 バルドッチの演奏は、数多くの要求を完全に満たし、聞き手に満足を与えます。同時収録のバガテルはベートーヴェンの晩年の作品で「バガテル=ちょっとしたもの」という概念を覆すほどの、充実した内容を持つ小品集。こちらでもバルドッチはニュアンスある演奏を聴かせます。
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カヴァッリ(1602-1676):
聖母マリアの夕べの祈り
マリアのためのアンティフォンとソナタ [クレマ・クラウディオ・モンテヴェルディ合唱団/ラ・ピファレーシャ/ジーニ]CAVALLI, F.: Vespero della Beata Vergine Maria / Antifone Mariane e Sonate (Coro Claudio Monteverdi di Crema, La Pifarescha, Gini)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:CDS7782
CD価格:2,325円(税込)
イタリア・バロック期の作曲家カヴァッリが亡くなる1年前に作曲した「聖母マリア」のための音楽集。これで、既にリリースされている「5つの賞賛されたヴェスプロ集」(CDS520)、「聖日曜日のための夕べの祈り」(CDS7714)と併せて、カヴァッリの宗教作品を代表する3作品が揃うことになります。 モンテヴェルディの後継者であり、優れた歌劇作曲家としても活躍したカヴァッリは、ヴェネツィア楽派伝統の様式で書かれたマニフィカトが知られていますが、こちらのアンティフォナは2つに分かれた合唱が交互にテキストを歌うシンプルな形式で、自由に旋律を歌わせる歌劇に比べると、比較的厳格な書法で書かれていますが、その中にも美しい旋律が溢れており、当時の教会内を彷彿させる荘厳な雰囲気も味わえます。 ジーニ率いるラ・ピファレーシャは、この時代の作品を専門とするアンサンブル。モンテヴェルディ作品で高い評価を受けています。
収録作曲家:
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発売日:2017年02月24日
CD価格:3,225円(税込、送料無料)
スイスを代表する作曲家の一人、ヨアヒム・ラフの珍しい歌曲集。リストの弟子、友人として知られた彼はオーケストラ作品の作曲でも素晴らしい才能を発揮、11曲の交響曲をはじめ、協奏曲や弦楽四重奏曲の分野でも名作を残しています。この2枚組には、世界初録音となる珍しい2つの歌曲集が収録されており、シューマン風の味わいを持つ叙情的な「春の歌」と、晩年に書かれた「マリア・ストゥアルト」の2つの作品は、どちらもピアノの伴奏の比重が高く、優れたピアニストとしての経歴を誇ったラフらしい充実した音楽が展開されています。 スイス出身のソプラノ、ネーデルマンをはじめ、実力ある歌手たちによる演奏です。
収録作曲家:
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フローベルガー(1616-1667):
avec discretion 慎重に [ドラゴジッツ]FROBERGER, J.J.: Suites (Partitas) Nos. 7, 12, 13, 30 / Toccata, FbWV 107 / Suite No. 20 (Avec discretion) (Dragosits)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:CDX-71602
CD価格:1,950円(税込)
ドイツの初期バロック作曲家、フローベルガーの作品集。フランス風の組曲の形式を取り入れた数多くの“パルティータ”と、自由な即興部分、厳格な対位法による部分が交互に現れるトッカータ作品で知られる作曲家です。 “avec discretion”と題されたこのアルバムには、フローベルガーの比較的叙情的な作品が集められており、その豊かな楽想を存分に楽しむことができます。演奏しているドラゴジッツはチロル生まれの鍵盤奏者。楽器の研究家としても知られ、このアルバムでも1658年に製造された歴史的な楽器を演奏、装飾の付け方も含め、当時の雰囲気を余すことなく伝えています。
収録作曲家:
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アルチョーモフ(1940-):
〈管弦楽作品集〉
道の交響曲 第2番「輝ける世界のとば口に」他 [ロシア・ナショナル・フィル/アシュケナージ]ARTYOMOV, V.: On the Threshold of a Radiant World, "Symphony of the Way No. 2" / Ave Atque Vale (Russian National Philharmonic, Ashkenazy)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:DDA25143
CD価格:2,400円(税込)
アルチョーモフの代表作である「道の交響曲」は四部作であり、この第2番の前には第1番「オリュンポスへの道」が書かれています。第2番「輝ける世界のとば口に」は、30分ほどのコンパクトな作品ながら、チェレスタ、ピアノ、オルガンを用いる色彩的な響きを駆使した神秘的な音楽で、マーラー、オネゲル、そしてメシアンなどの影響も感じさせます。 「Ave atque vale」はラテン語の挨拶の言葉。「そしてお元気で」という意味を持つパーカッションが印象的な作品です。「Ave, Crux Alba」は合唱が歌う伝統的なメロディ(マルタ騎士団の讃歌)に、管弦楽が現代的な伴奏を合わせるというユニークな曲。アシュケナージが共感を持って全曲を指揮しています。
収録作曲家:
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発売日:2017年02月24日
Blu-lay日本語字幕付き価格:4,200円(税込、送料無料)
1817年、25歳のロッシーニが発表した大作《アルミーダ》。前年に火災によって消失したナポリのサン・カルロ劇場は、修復工事が施され早くも翌年にこけら落としが行われたのですが、その時の演目として上演されたのがこの作品でした。タッソの「解放されたイェルサレム」は当時人気を誇っていた叙事詩であり、多くの作曲家たちがこの長い物語から、思い思いのエピソードを音楽やバレエにしていますが、中でも魔女アルミーダは、魔法が使えるキャラクターとして格別の扱いであったようで、ロッシーニも彼女をメインとした作品を書き、この役に極めて難しいアリアを与えています(名歌手イサベラ・コルブランが優れた歌唱技術を駆使して初演を成功に導いたことでも知られています)。またテノールが多く登場することでも知られ、その中の何人かは一人二役を演ずるなど、特徴的な見せ場も用意されています。 ここで演出を担当するクレメントは、この十字軍の世界を批判的に捉え、舞台を愛と狂乱が渦巻く現代に置き換えて、トラック上で戦うアスリートたちの世界として表現。この斬新な演出を引き締めるのは、もちろんゼッダの素晴らしい指揮です。
収録作曲家:
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発売日:2017年02月24日
DVD日本語字幕付き価格:4,200円(税込、送料無料)
ほぼ2世紀前にメルカダンテによって作曲された歌劇《フランチェスカ・ダ・リミニ》。ダンテの「神曲」地獄編に登場する領主の娘を主人公にしたこの歌劇、道ならぬ恋に身を焦がした末、結婚相手に殺害されてしまうというフランチェスカの悲劇が描かれています。ラフマニノフやチャイコフスキーなど数多くの作曲家がこの物語に触発され、素晴らしい作品を書いています。2015年にはザンドナーイの同じタイトルの歌劇が蘇演され、CDもリリースされましたが、このメルカダンテの作品は1831年に作曲されて以来、初演されることもなくずっと忘れ去られていた秘曲です。 題名役のボニージャはスペイン出身の新進気鋭のソプラノ。高音から低音までを自在に操り、フランチェスカの心理を的確に描写しています。フランチェスカが心魅かれる若者パオロを演じるのは、期待の新人、脇園彩さん。天性の恵まれた声を活かした素晴らしい歌唱を披露しています。ファビオ・ルイージが振るイタリア国際管弦楽団の瑞々しい響きも作品に華を添えています。美しいバレエも交えた演出も必見。世界初演の収録です。
収録作曲家:
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発売日:2017年02月24日
DVD日本語字幕付き価格:4,200円(税込、送料無料)
1817年、25歳のロッシーニが発表した大作《アルミーダ》。前年に火災によって消失したナポリのサン・カルロ劇場は、修復工事が施され早くも翌年にこけら落としが行われたのですが、その時の演目として上演されたのがこの作品でした。タッソの「解放されたイェルサレム」は当時人気を誇っていた叙事詩であり、多くの作曲家たちがこの長い物語から、思い思いのエピソードを音楽やバレエにしていますが、中でも魔女アルミーダは、魔法が使えるキャラクターとして格別の扱いであったようで、ロッシーニも彼女をメインとした作品を書き、この役に極めて難しいアリアを与えています(名歌手イサベラ・コルブランが優れた歌唱技術を駆使して初演を成功に導いたことでも知られています)。またテノールが多く登場することでも知られ、その中の何人かは一人二役を演ずるなど、特徴的な見せ場も用意されています。 ここで演出を担当するクレメントは、この十字軍の世界を批判的に捉え、舞台を愛と狂乱が渦巻く現代に置き換えて、トラック上で戦うアスリートたちの世界として表現。この斬新な演出を引き締めるのは、もちろんゼッダの素晴らしい指揮です。
収録作曲家:
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シュタンゲル(1964-):
作品集 2006-2015 [ティクティナー/ラウダレス/ウィルゲンブス/サルヴァトーリ]STANGEL, P.: Lilith Concerto / Cabaret Voltaire / Le fiacre du printemps (Kompositionen 2006-2015) (Tiktiner, Raudales, Wilgenbus, Salvatori)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:ETP001
CD価格:2,080円(税込)
難解な響きの中に、ユーモラスな音の遊びが感じられる作品集。中でも、現代に甦った強力な音を発するハープシコードを独奏に据えた「春の辻馬車」は必聴です。シュタンゲルの求める音が集約された作品です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲 第7番 イ長調 Op.92 [タッシェン・フィル/シュタンゲル]BEETHOVEN, L. van: Symphony No. 7 (Die Taschenphilharmonie, Stangel)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:ETP003
CD価格:1,950円(税込)
「自主制作盤」としてリリースされた際、最も注目されたのがこのベートーヴェンの第7番でした。1曲全曲の演奏と、解説付きの演奏がカップリングされています。
収録作曲家:
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マーラー(1860-1911):
交響曲 第7番 ホ短調 [タッシェン・フィル/シュタンゲル]MAHLER, G.: Symphony No. 7 (Die Taschenphilharmonie, Stangel)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:ETP004
CD価格:1,950円(税込)
聴き手の誰もが驚く「史上最小のマーラー第7番」。彼らの特徴が端的に現れたアルバムです。極限まで肥大化した音がここまですっきりするとは!第4楽章の涼しげな音に注目。
収録作曲家:
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モーツァルト(1756-1791):
交響曲 第40番&第41番「ジュピター」 [タッシェン・フィル/シュタンゲル]MOZART, W.A.: Symphonies Nos. 40 and 41, "Jupiter" (Die Taschenphilharmonie, Stangel)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:ETP005
CD価格:2,080円(税込)
良く知られる“フンメルによるピアノとフルート、ヴァイオリン、チェロという編成”によるモーツァルトの一連の交響曲編曲版は、原曲とはかなり異なる風合いを持っていますが、このタッシェン・フィルハーモニーの演奏はあくまでも原曲重視。フットワークの軽い柔軟な演奏が魅力的です。
収録作曲家:
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ベートーヴェン(1770-1827):
交響曲 第3番 変ホ長調 Op.55 [タッシェン・フィルハーモニー/シュタンゲル]BEETHOVEN, L. van: Symphony No. 3, "Eroica" (Die Taschenphilharmonie, Stangel)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:ETP006
CD価格:1,950円(税込)
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カプラーロヴァー(1915-1940):
ピアノ作品全集 [コウクル]KAPRÁLOVÁ, V.: Piano Music (Complete) (Koukl)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:GP708
CD価格:1,950円(税込)
1915年、当時オーストリア=ハンガリー帝国領であったブルノ(現在はチェコ共和国)に生まれたカプラーロヴァー。幼い頃より音楽の才能を発揮し、9歳で作曲を始めるなど天才少女として注目されました。ブルノ音楽院からプラハ音楽院に進み、ターリヒとノヴァークに師事、22歳で奨学金を獲得し、パリのエコールノルマル音楽院に留学します。パリを拠点としていた同郷のマルティヌーに師事した彼女の作品はヨーロッパ中で注目を集め、チェコだけでなくロンドンでも演奏され、数々の賞を受賞するなど将来を嘱望されます。しかし、1940年に病を得て、たった25歳の生涯を疎開先のモンペリエで閉じてしまいました。 このアルバムでは、若々しいエネルギーを発散する初期の「コンポジション」から、出版されることのなかった未完の作品「舞曲」まで、短い人生を駆け抜けた女性作曲家によるピアノ作品の全容を知ることができます。演奏しているのはカプラーロヴァーの師、マルティヌーのピアノ曲全集をリリースしたコウクルです。
収録作曲家:
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プラド(1943-2010):
〈カルタス・セレステス 第2集〉
カルタス・セレステス 第4番-第6番 [スコペル]PRADO, J.A.R. de A.: Cartas Celestes, Vol. 2 - Nos. 4-6 (Scopel)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:GP710
CD価格:1,950円(税込)
アルメイダ・プラドはブラジルの作曲家で、カマルゴ・グァルニエリとともに、ナディア・ブーランジェとオリヴィエ・メシアンに師事、やがてブラジルの「国民楽派」を形成した一人です。彼の代表作、「カルタス・セレステス」とは日本語で「天体の図表」と言った意味を持ちます。その言葉通り、ここに収録された3つの作品は、各々1分程度の短い曲の集まりで、神話や天空、闇、色、宇宙へのアプローチなど多彩な要素が詰まった「音による星座」です。 第1集の4つの曲集も魅力的でしたが、この第2集で聴ける作品も、まさに銀河を形作る星々の煌きをそのまま音にしたかのような、神秘的な輝きを放っています。第1集と同じく、ブラジルの若手ピアニスト、アレイソン・スコペルの見事な演奏で。
収録作曲家:
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アルチュニアン(1920-2012):
ピアノ作品全集 [メリキャン]ARUTIUNIAN, A.: Piano Works (Complete) (Melikyan)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:GP718
CD価格:1,950円(税込)
アルメニアを代表する作曲家の一人、アルチュニアンのピアノ作品全集。アルメニアの民族音楽の伝承に根ざした豊かな情感を持った彼の作品は、ショスタコーヴィチが絶賛したことでも知られ、日本でも近年人気が高まっています。 幼い頃から楽才を示したアルチュニアンは、アルメニアからモスクワに留学、じっくりと音楽を学んだ後、故郷エレバンに戻り、1954年にアルメニア・フィルハーモニー協会の芸術監督に就任、またエレバン音楽院で作曲の指導をはじめ、1977年には教授となり1990年までこの地位に留まり、数多くの後進を育て上げたことでも知られています。彼の代表作である「トランペット協奏曲」は超絶技巧を駆使した華やかな曲想が人気ですが、アルチュニアン自身が優れたピアニストであったこともあり、そのピアノ曲も技巧的で、曲によってはショスタコーヴィチを思わせるようなシニカルな佇まいを持っています。
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コジェルフ(1747-1818):
ピアノ・ソナタ全集 第7集 [イングリッシュ]KOŽELUCH, L.: Keyboard Sonatas (Complete), Vol. 7 (K. English)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:GP731
CD価格:2,080円(税込)
ボヘミア出身の作曲家コジェルフのピアノ・ソナタ集の第7集。ここでは1788年から1789年に作曲された4曲のソナタが収録されています。クレメンティやデュシークらが初期のフォルテピアノのために書いたソナタの中でも、50曲ほどあるコジェルフの作品の出来栄えは突出しており、ハイドンとベートーヴェン、シューベルトを繋ぐ橋渡しとしての役割も備えています。この4曲のソナタは、どれも違う性格を持ち、優雅で快活な第1楽章で始まる第25番、悲痛な雰囲気を持つ第2楽章が印象的な第26番、ハイドンを思わせる第27番、モーツァルトに近い楽想による第28番と聴き所満載です。 既にコジェルフのソナタ全50曲の録音を終えたケンプ・イングリッシュ。後期作品の発売も楽しみです。
収録作曲家:
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グリンカ (1804-1857):
〈ピアノ作品全集 第1集〉
変奏曲集 [フィオリア]GLINKA, M.I.: Piano Works (Complete), Vol. 1 - Variations (Fiolia)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:GP741
CD価格:1,950円(税込)
19世紀、近代ロシア音楽の礎を作ったミハイル・グリンカ。裕福な貴族の家に生まれたグリンカは、幼い頃から音楽に興味を持ち、当時ロシアを訪れたジョン・フィールドにピアノを習うなど環境に恵まれていました。しかし、彼は最初、音楽家になることはなく1824年に公務員として働き始めます。この時期の彼はサロンで演奏するために何曲かの華麗な変奏曲を作曲、3年間ほどサロンで演奏していました。1930年、健康状態を懸念した彼はイタリアに移住。この地で当時流行していた様々な歌劇を耳にし、これらの主題を用いた変奏曲で人気を博すこととなります。しかし、イタリアで3年間過ごしたグリンカはホームシックに陥り、ロシアに帰国。“アリャビエフの「ナイチンゲール」のによる変奏曲”はその頃に書かれた曲です。それからのグリンカはロシアの民族意識に根ざした作品を次々と発表し、賞賛を得ることとなります。
収録作曲家:
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GLASS ESSENTIALS
グラス(1937-):
80歳を記念してGLASS, P.: Glass Essentials (Horvath) (LP release)
発売日:2017年02月24日
LP価格:3,760円(税込、送料無料)
2017年はフィリップ・グラスの生誕80年の記念年です。 この特別なLPは、彼の「エチュード」と映画音楽「めぐりあう時間たち」の抜粋曲を中心に、グラスの音楽を象徴する作品で構成されています。グラスと同じく“ミニマル・ミュージックの旗手”であるスティーヴ・ライヒが「貨物列車のようだ」と評した「MUSIC IN FIFTHS-第5の音楽」や、2007年にポール・サイモンが“ガーシュウイン賞”を受賞した際、記念演奏会でグラスが演奏した「サウンド・オブ・サイレンス」の編曲版といった、興味深い作品を聴くことができます。
収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
歌劇《恋愛禁制》WAGNER, R.: Liebesverbot (Das) [Opera] (Teatro Real, 2016) (NTSC)
発売日:2017年02月24日
DVD日本語字幕付き価格:3,750円(税込、送料無料)
舞台は16世紀のシチリア島。総督フリードリヒは恋愛を禁じ、違反者は死刑と決め、早速貴族クラウディオを捕らえます。彼の妹で修道女であるイザベラは、兄の助命のためにフリードリヒに嘆願に行きますが、そこで「愛の素晴らしさを教えてくれたら許してやろう」と言われてしまいました。そこで彼女は昔フリードリヒに棄てられた修道女マリアナとともに、フリードリヒを懲らしめ、無茶な禁令を解くべく立ち上がりますが・・・。 シェイクスピアの「尺には尺を」を基に、1834年にワーグナー自身が台本を書き、作曲した歌劇《恋愛禁制》は、当時のイタリア歌劇の作風を踏襲した喜劇です。「パレルモの修道女」という副題が付けられているのもイタリア風で、内容も本当に楽しく、また音楽も、ところどころにワーグナーらしさはあるものの、概して軽やかな雰囲気を持っています。シェイクスピアの原作は人物描写もかなり複雑で、難解なあらすじに拠っていますが、ワーグナーの作品はわかりやすく楽しい内容に変化しています。加えて、このホルテンの演出は舞台をキッチュな様式に置き換え、更に面白い物語へと変化させています。 指揮を担当するボルトン、主役のイザベラを歌うウール、重鎮マルトマンを軸に、若手歌手たちが縦横無尽の活躍を見せる、色とりどりな舞台は必見です。
収録作曲家:
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英国ロイヤル・バレエ
《フランケンシュタイン》LIEBERMANN, L.: Frankenstein [Ballet] (Royal Ballet, 2016) (NTSC)
発売日:2017年02月24日
DVD字幕なし価格:3,750円(税込、送料無料)
生命の謎を解き明かすという野心に取り付かれていたフランケンシュタイン博士。彼が生み出した“創造物”は優れた知性と体力を持っていました。しかし外見の恐ろしさから博士は「それ」を見棄ててしまい、“創造物”は絶望のあまり、人智を超えた“怪物”になってしまいます。
19世紀初頭、匿名で発表された小説「フランケンシュタイン」。書き手は詩人パーシー・シェリーの妻であったメアリー・シェリー。この物語は当時夫妻と親交のあったバイロン卿の別荘「ディオダディ荘」で語られた怪奇譚を基に創作され、同じ時に語られた「吸血鬼」の物語も後世に残る名作となりました。この耽美小説はたくさんの映画や演劇の基になり、さまざまな形で歪んだ愛の形が語られていますが、このリアム・スカーレットのバレエ《フランケンシュタイン》は博士と怪物、そして博士の妻エリザベスが紡ぎだす苦悩、怒り、切望、そして愛が描き出されています。フランケンシュタイン博士を踊るロイヤル・バレエのプリンシパル・ダンサー、フェデリコ・ボネッリの素晴らしい踊りはもちろんのこと、怪物役のマックレイの苦悩と復讐心を見事に描き出した踊りも賞賛されました。謎の機械が美しく乱立する装置、回顧調の衣装、そしてハリウッド映画を思わせる音楽と、実に素晴らしい舞台です。収録作曲家:
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英国ロイヤル・バレエ
《フランケンシュタイン》LIEBERMANN, L.: Frankenstein [Ballet] (Royal Ballet, 2016) (Blu-ray, HD)
発売日:2017年02月24日
Blu-ray字幕なし価格:4,650円(税込、送料無料)
生命の謎を解き明かすという野心に取り付かれていたフランケンシュタイン博士。彼が生み出した“創造物”は優れた知性と体力を持っていました。しかし外見の恐ろしさから博士は「それ」を見棄ててしまい、“創造物”は絶望のあまり、人智を超えた“怪物”になってしまいます。
19世紀初頭、匿名で発表された小説「フランケンシュタイン」。書き手は詩人パーシー・シェリーの妻であったメアリー・シェリー。この物語は当時夫妻と親交のあったバイロン卿の別荘「ディオダディ荘」で語られた怪奇譚を基に創作され、同じ時に語られた「吸血鬼」の物語も後世に残る名作となりました。この耽美小説はたくさんの映画や演劇の基になり、さまざまな形で歪んだ愛の形が語られていますが、このリアム・スカーレットのバレエ《フランケンシュタイン》は博士と怪物、そして博士の妻エリザベスが紡ぎだす苦悩、怒り、切望、そして愛が描き出されています。フランケンシュタイン博士を踊るロイヤル・バレエのプリンシパル・ダンサー、フェデリコ・ボネッリの素晴らしい踊りはもちろんのこと、怪物役のマックレイの苦悩と復讐心を見事に描き出した踊りも賞賛されました。謎の機械が美しく乱立する装置、回顧調の衣装、そしてハリウッド映画を思わせる音楽と、実に素晴らしい舞台です。収録作曲家:
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ワーグナー(1813-1883):
歌劇《恋愛禁制》WAGNER, R.: Liebesverbot (Das) [Opera] (Teatro Real, 2016) (Blu-ray, HD)
発売日:2017年02月24日
Blu-ray日本語字幕付き価格:4,650円(税込、送料無料)
舞台は16世紀のシチリア島。総督フリードリヒは恋愛を禁じ、違反者は死刑と決め、早速貴族クラウディオを捕らえます。彼の妹で修道女であるイザベラは、兄の助命のためにフリードリヒに嘆願に行きますが、そこで「愛の素晴らしさを教えてくれたら許してやろう」と言われてしまいました。そこで彼女は昔フリードリヒに棄てられた修道女マリアナとともに、フリードリヒを懲らしめ、無茶な禁令を解くべく立ち上がりますが・・・。 シェイクスピアの「尺には尺を」を基に、1834年にワーグナー自身が台本を書き、作曲した歌劇《恋愛禁制》は、当時のイタリア歌劇の作風を踏襲した喜劇です。「パレルモの修道女」という副題が付けられているのもイタリア風で、内容も本当に楽しく、また音楽も、ところどころにワーグナーらしさはあるものの、概して軽やかな雰囲気を持っています。シェイクスピアの原作は人物描写もかなり複雑で、難解なあらすじに拠っていますが、ワーグナーの作品はわかりやすく楽しい内容に変化しています。加えて、このホルテンの演出は舞台をキッチュな様式に置き換え、更に面白い物語へと変化させています。 指揮を担当するボルトン、主役のイザベラを歌うウール、重鎮マルトマンを軸に、若手歌手たちが縦横無尽の活躍を見せる、色とりどりな舞台は必見です。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ヴァイオリン・ソナタ 第1番-第3番他 [トゥルバン/サイデル=ヘル]BRAHMS, J.: Violin Sonatas Nos. 1-3 (Turban, Seidel-Hell)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:OC1867
CD価格:2,475円(税込)
1964年ミュンヘンに生まれ、チェリビダッケに見い出され20歳台の若さでミュンヘン・フィルのコンサートマスターに就任。1988年までその地位にあった名手インゴルフ・トゥルバン。このブラームスのソナタ集は、彼の演奏活動30周年を記念して録音されたアルバムで、これまでパガニーニやタルティーニなどのイタリア物や、シュポア、ヤルナッハなどの秘曲を中心に録音してきたトゥルバンにとっては、新たな挑戦であり、独自の個性と真価が発揮するまたとない機会になっています。 このライヴでトゥルバンは、曲の個性にふさわしい三挺の楽器を用意。第1番では「内省的で落ち着いた音色」、第2番では「女性的で軽い響き」、第3番では「劇的で現実的な音」と、トゥルバンが要求する音色を紡ぎ出す楽器の音色にも注目してください。
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シューベルト(1797-1828):
即興曲 Op.90・Op.142他 [エンドレス]SCHUBERT, F.: Impromptus, D. 899 and 935 / Allegretto, D. 915 / Ungarische Melodie, D. 817 / Andante, D. 604 (Endres)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:OC458
CD価格:2,025円(税込)
ロマン派から現代作品まで、幅広いレパートリーで知られるドイツの中堅ピアニスト、ミヒャエル・エンドレス。彼は1990年代にCAPRICCIOレーベルにシューベルトのソナタと舞曲の録音をしていますが、今回は即興曲をメインとした新たなシューベルトの解釈に挑んでいます。 アルバムの最後に収録されたクーペルヴィーザー=ワルツは、シューベルトが友人の結婚式のために作曲した小さなワルツで、保存されていたメモをリヒャルト・シュトラウスが書き起こし、1970年にようやく出版された曲。ロシアの作曲家シルヴェストロフが、「2つの対話」で引用したことでも知られています。
収録作曲家:
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ブラームス作品の編曲集
(グラナート、ベリオによる管弦楽編曲版) [ナジ/クリーック/エルツ]GLANERT, D.: 4 Präludien und Ernste Gesänge (after Brahms) / BRAHMS, J.: Clarinet Sonata No. 1 (arr. L. Berio) (M. Nagy, Kriikku, Elts)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:ODE1263-2
CD価格:2,475円(税込)
ブラームスの名作に、現代の2人の作曲家が魅力的なアレンジを施した作品集。 ヘンツェに学び、《カリギュラ》や《リヴァイアサン》などの多数の舞台作品の作曲家として知られるデトリフ・グラナートは、ブラームスの晩年の名作「バスとピアノのための“4つの厳粛な歌”」を管弦楽伴奏に作り変えた上で、各々の曲に“前奏曲”を付け加えるという試みを行いました。ブラームスと同じくハンブルクに生まれたグラナートは、自身の性格を「北ドイツ特有の憂鬱はブラームスとの深い関係を感じる」と言い、この作品にも深い思い入れを持っているとのことで、原曲に漂う厭世観と厳しさを強調、劇的な前奏曲(プロローグとも言える)を付け加えた共感あふれる音楽として成立させています。この作品はケント・ナガノ/ベルリン・ドイツ交響楽団とディートリヒ・ヘンシェルによって2005年に世界初演が行われました。 同じくグラナートの「はるかなる土地」も、ブラームスの第4交響曲にインスパイアされた作品。とは言え、実際に聴いてみるとブラームスというよりもリヒャルト・シュトラウスの「サロメ」を思わせる嵐のような音響に満ちた興味深い1曲です。 クラリネット・ソナタの管弦楽版は、1986年にロサンゼルス・フィルハーモニーがベリオに編曲を依頼した作品。ベリオは原曲を損ねることなく、作品全体を丁寧にフルオーケストラのスコアに落とし込み、25分間のクラリネット協奏曲へと仕立て上げています。 ヘルシンキ・フィルハーモニー管弦楽団を指揮するオラリー・エルツはこのアルバムがONDINEレーベルへの2枚目の録音となる、エストニアの指揮者です。2000年、ヘルシンキのシベリウス国際指揮者コンクールにて優勝。その後、ラトヴィア国立交響楽団の首席指揮者に就任し、2011年から2014年まではヘルシンキ・フィルの首席客演指揮者を務め、現在はエストニア国立交響楽団の首席客演指揮者をはじめ、幅広く活躍しています。
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発売日:2017年02月24日
CD 5枚組価格:5,925円(税込、送料無料)
2017年はフィンランド独立100周年にあたります。「フィンランド独立宣言」はフィンランドの立憲君主制国家としてのロシア帝国からの独立と、完全自治を宣言、1917年12月6日に議会によって採用されました。この日はフィンランドの独立記念日であり、フィンランドの人々が自らの手で運命を勝ち取った日でもあります。 このBOXは、1917年に独立後の100年間に書かれたフィンランドのクラシック音楽を、ジャンルに分けて5枚のCDに収録。フィンランドの風景の持つ孤高の美しさと、各作曲家の持つニュアンスと個性を伝えています。フィンランドを代表するオーケストラ、奏者たちによる共感あふれた演奏です。
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テンプル教会少年合唱団 − TREBLESOME [テンプル教会少年合唱団]
Treblesome: The Temple Church Boys' Choir
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:ORC100058
CD価格:2,080円(税込)
イギリス、ロンドンにある由緒正しきテンプル教会。1307年のテンプル騎士団廃止後、当時の王エドワード2世がこの教会を王家管理下に置き、一時は聖ヨハネ団にあたえられるも、騎士団の廃止に伴い、また王家の資産となったという歴史を持ちます。第二次世界大戦時にはドイツ空軍の空爆で大規模なダメージを受けるも、修復され、現在もその姿を保っています。 このアルバムは教会に属する少年合唱団の初リリース・アルバムで、指揮者セイヤーは長年、この合唱団の指導を行っています。民謡や歌曲から現代曲まで幅広いレパートリーを誇りますが、ここではなんと言ってもブリテンの「キャロルの祭典」が聴きもの。イングランドの奥深い伝統を感じさせる歌声です。
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ラスト・ナイト・オブ・プロムス [パーハム/ロイヤル・フィル]
Orchestral Music - ROSSINI, G. / TCHAIKOVSKY, P.I. / SOUSA, J.P. / MASCAGNI, P. (Last Night of The Proms) (Parham, Royal Philharmonic, Ellis)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:RPOSP009
CD 2枚組価格:2,080円(税込)
「ラスト・ナイト・オブ・プロムス」
ロイヤル・フィルがエキサイティングな夏の音楽祭の音楽を演奏!1895年の夏、「クラシック音楽をもっと気楽に聴いてもらおう」とロバート・ニューマンが提唱し、指揮者ヘンリー・ウッドが演奏した“BBCプロムス”。ロイヤル・アルバート・ホールを中心に2ヶ月間に渡って開催される100年以上の歴史を持つこの音楽祭、なかでも最終夜の「ラスト・ナイト・オブ・プロムス」での盛り上がりは素晴らしく、激しいチケット争奪戦に敗れた人は、テレビの前で歓声を上げるのが慣わしとなっています。エルガーの「威風堂々 第1番」は必ず演奏される曲で、合唱の入る部分はアンコールされるのが決まりです。 プロムスでの演奏はBBC交響楽団が中心ですが、同じく英国を代表するオーケストラであるロイヤル・フィルも、これらの名曲に強い愛着を抱いており、本家BBC交響楽団とはまた違うアプローチで華麗に演奏しています。 -
SOUNDS OF THE 60'S
1960年代のヒット曲SOUNDS OF THE 60s (Bickley, Carewe, Jiear, Osmon, Royal Philharmonic, Balcombe)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:RPOSP055
CD価格:1,950円(税込)
1960年代のロンドンでは“Swinging Sixties”と呼ばれるストリート・カルチャーが全盛を誇っていました。日本にもやってきたミニスカートや、サイケデリック・アートをはじめ、「ツィギー」や「ビートルズ」、「ヴィダル・サスーン」などがキーワードであり、流行の最先端を探求する若者たちが挙って流行に身を投じたのです。そんな時代のヒット曲を、ロイヤル・フィルの華麗な音色でカバーしたのがこの1枚。トラック13の「テレビ主題歌メドレー」では、サンダーバード、ミッション・インポッシブル、アベンジャーズ、スタートレックの最初のシリーズの音楽が入っていたりと、この時代を知らない人でも強く興味をそそられる内容になっています。
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RUSSIAN TREASURES
(ティッツ/グラズノフ/チャイコフスキー) [カザル四重奏団]String Quartet Recital: Casal Quartet - TITZ, A.F. / GLAZUNOV, A.K. / TCHAIKOVSKY, P.I. (Russian Treasures)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:SM241
CD価格:2,080円(税込)
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マルティナ・フィリャク
ピアノ・リサイタル
(バッハ=リスト/シューマン/スクリャビン) [フィリャク]Piano Recital: Filjak, Martina - LISZT, F. / SCHUMANN, R. / SCRIABIN, A.
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:SM249
CD価格:2,080円(税込)
2009年、クリーヴランド国際コンクールで第1位とベートーヴェン賞を獲得、また同年にはバルセロナで開催された第54回マリア・カナルス国際コンクールでも第1位を獲得。国際的な注目を浴びた女性ピアニスト、マルティナ・フィリャクのリサイタル・アルバムです。マリア・カナルス受賞記念としてNAXOSからリリースされたソレールのソナタ集は、完璧なテクニックで典雅な曲調のソナタを演奏していましたが、近作はロマン派の作品が中心の選曲であり、更に多彩な表現力が発揮されています。バッハ作品を忠実にピアノへ移し変えたリストの作品はもちろんのこと、情念が渦巻くようなスクリャービンの作品でのニュアンス溢れるタッチも聴き所のひとつです。
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トゥイレ/プーランク/フランセ:
六重奏曲集 [シュターツカペレ・ドレスデンのメンバー/ヘーエンリーダー]THUILLE, L.: Sextet / POULENC, F.: Sextet / FRANÇAIX: L'Heure du berger (Dresden Staatskapelle members, Höhenrieder)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:SM251
CD価格:1,950円(税込)
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ブラームス(1833-1897):
ピアノ・ソナタ 第3番
ベルク(1885-1935):
ピアノ・ソナタ [クルンペック]BRAHMS, J.: Piano Sonata No. 3 / BERG, A.: Piano Sonata (Krumpöck)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:SM253
CD価格:2,080円(税込)
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Music for My Love ‐
愛する人への音楽 第1集 [コダーイ・フィルハーモニー管/マン]Orchestral Music - BRAHMS, J. / SØDERLIND, R. / RUDERS, P. / KEREM, M. / ELCOCK, S. (Music for My Love, Vol. 1) (Kodály Philharmonic, P. Mann)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:TOCC0333
CD価格:2,080円(税込)
TOCCATA CLASSICSレーベルの創業者、マーティン・アンダーソンの妻ヨディット・テクレが病を宣告されたのは2014年の後半のこと。彼は最愛の妻の気持ちを慰めるために2015年の彼女の誕生日である12月にコンサートを開くべく、友人の作曲家たちに「弦楽合奏のための作品」を依頼しました。しかし、そのコンサートは実現することなく、ヨディットは37歳の若さで2015年4月24日に5歳の息子アレックスを残してこの世を去ってしまいました。 彼女のためのコンサートは実現しませんでしたが、その際に作られた作品だけでなく、最終的には100以上の弦楽オーケストラのための曲が寄せられました。「我が愛への音楽のプロジェクト」と名付けることができるまでになったのです。このCDの販売利益は、2つの慈善団体(ヨディットの最期を力づけた)に寄付され、彼女の命を奪った「癌撲滅」のために使われることとなります。
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ヴェルフル(1773-1812):
ピアノ作品集 第1集 [リーヴァ]WÖLFL, J.: Piano Music, Vol. 1 (Riva)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:TOCC0383
CD価格:1,950円(税込)
ザルツブルクに生まれ、レオポルド・モーツァルトとミヒャエル・ハイドンに音楽を学び、幼いモーツァルトとも面識があったというヨーゼフ・ヴェルフル。ウィーンではベートーヴェンのライバルと見做されるも、「ピアノの対決」で敗北を喫してしまい、ウィーンを離れることとなりました。その後はパリを経由してロンドンに行き、1805年に演奏会を開き、一応の成功を収めたことで、この地に定住、1812年に生涯を終えました。彼の作品はモーツァルト、ハイドン、クレメンティの影響を受けていますが、使われた音の多彩さからは、もちろんベートーヴェンやシューベルトに先立つ古典派の様相も感じることができます。彼の作品は現在に至るまでほとんど演奏されることはありませんでしたが、ようやく最近になって少しずつ耳にする機会が増えてきました。TOCCATAレーベルではピアノ曲全曲シリーズの録音プロジェクトを立ち上げ、この作曲家の復興を試みます。
収録作曲家:
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Fruhling in Wien - ウィーンの春
(ツィーラー/スッペ/ベートーヴェン/シェーンヘル/R.シュトラウス 他) [ウィーン響/ホーネック]Orchestral Music - BEETHOVEN, L. van / SCHÖNHERR, M. / STRAUSS, E. / STRAUSS, R. / SUPPE, F. von (Frühling in Wien) (Vienna Symphony, Honeck)
発売日:2017年02月24日 NMLアルバム番号:WS011
CD価格:1,950円(税込)
ウィーン音楽院でヴァイオリンを学び、1983年からウィーン国立歌劇場管弦楽団のヴィオラ奏者を務めた後、指揮者として活動を始めたマンフレート・ホーネック。このアルバムはウィーン交響楽団が春を告げる恒例のコンサート「Fruhling in Wien(ウィーンの春)」2016年の演奏会の模様がそのまま収録されています。ウィーンにまつわる数々の作品の中には、リヒャルト・シュトラウスの「ホイップ・クリーム」のように、現在ではほとんど演奏されることのない曲も含まれており、聴き手に新たな発見と喜びを与えてくれそうな楽しい1枚です。
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マーラー(1860-1911) :
交響曲 第9番 ニ長調 [バイエルン放送響/ヤンソンス]MAHLER, G.: Symphony No. 9 (Bavarian Radio Symphony, Jansons)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:900151
CD価格:2,100円(税込)
ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団による“2016年の来日公演のメイン・プログラム”として選ばれたのは、既にリリースされたリヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」と、マーラー畢生の名作「交響曲第9番」でした。演奏の素晴らしさは日本の聴衆からも大絶賛されましたが、この録音は来日に先立ってミュンヘンで行われた演奏会のライブを収録したものです。誰もが共感するテンポ設定の元に、マーラーの求める音を徹底的に追求したヤンソンスの演奏、終楽章の最後は永遠の光の中に解けていき、最後の音が消えた時、全てが厳粛な沈黙に包まれます。
収録作曲家:
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発売日:2017年02月17日
SACD-Hybrid価格:2,550円(税込)
ヤンソンスとバイエルン放送交響楽団による“2016年の来日公演のメイン・プログラム”として選ばれたのは、既にリリースされたリヒャルト・シュトラウスの「アルプス交響曲」と、マーラー畢生の名作「交響曲第9番」でした。演奏の素晴らしさは日本の聴衆からも大絶賛されましたが、この録音は来日に先立ってミュンヘンで行われた演奏会のライブを収録したものです。誰もが共感するテンポ設定の元に、マーラーの求める音を徹底的に追求したヤンソンスの演奏、終楽章の最後は永遠の光の中に解けていき、最後の音が消えた時、全てが厳粛な沈黙に包まれます。 SACDハイブリッド盤は日本だけの限定販売となります。数量も限定です。
収録作曲家:
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バッハ(1685-1750):
ミサ曲 ロ短調 BWV 232BACH, J.S.: Mass in B Minor, BWV 232 (Landshamer, Vondung, Tarver, A. Wolf, Bavarian Radio Chorus, Concerto Köln, Dijkstra)
発売日:2017年02月17日
CD 3枚組価格:3,000円(税込、送料無料)
バッハの死の前年に完成された「ミサ曲 ロ短調」。4つに分かれた部分のうち「サンクトゥス」のみは1724年に作曲され、「キリエ」と「グローリア」は1733年に作曲されたと推測されるなど、成立については不明な点が多いとは言え、その完成度の高さは比類なきものです。冒頭のキリエこそ「ロ短調」ですが、曲のほとんどは神を賛美する「ニ長調(=ロ短調の平行調)=神を賛美する調性」で書かれた輝かしさに満ちており、まさしくバッハの最高傑作にふさわしい作品とされています。ヨーロッパにおいては、この曲を演奏すること自体が儀式であり、この2016年4月に行われたダイクストラとバイエルン放送合唱団、コンチェルト・ケルン、そして若きソリストたちによる演奏は聴衆たちを沸かせ、またミュンヘンの評論家たちも「まるで魔法にかけられたようだ」と絶賛を惜しみませんでした。 2010年にスタートしたペーター・ダイクストラとバイエルン放送合唱団の「バッハ・プロジェクト」の完結編となります。CD3には、ドイツ語による作品解説が収録されています。
収録作曲家:
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レーヴィナ(1906-1976):
ピアノ協奏曲集 [レットベリ/ベルリン放送響/マティアク]LEVINA, Z.A.: Piano Concertos Nos. 1 and 2 (Lettberg, Berlin Radio Symphony, Matiakh)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:C5269
CD価格:2,250円(税込)
ザーラ・レーヴィナは1906年、ウクライナのアレクサンドロフスク(現ザポリージャ)に生まれた女性ピアニスト、作曲家。オデッサ音楽院で学び、モスクワ音楽院を卒業した後、音楽活動を始めましたが、1920年代から30年代にかけては、RAPM(ロシア・プロレタリア音楽家同盟)による思想的な迫害を受けたため、なかなかその才能を発揮することが出来ませんでした。彼女が自身の音楽を書くことができるようになったのは、1932年にRAPMが解散した後、ほぼ3年の年月を経た頃からだったとされています。 生涯に2つの世界大戦とロシア革命を経験、祖国の崩壊と再建を目の当たりにしたレーヴィナは、戦後、オイストラフやグリンベルクなど、多くの演奏家、作曲家から尊敬を集め、1976年にモスクワで没しました。彼女の作風はロシアとドイツの伝統を受け継いでおり、このアルバムに収録されたピアノ協奏曲第1番はラフマニノフ風の華やかさと甘さ、そして目覚しい技巧を駆使した壮大な曲です。 演奏しているのは、スクリャービンの作品で知られるレットベリ。この作品でも共感溢れる演奏を繰り広げています。
収録作曲家:
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リスト(1811-1886):
パガニーニ練習曲 [ヴァレチェク]LISZT, F.: Grandes Études de Paganini / 6 Études d'exécution transcendante d'après Paganini (Waleczek)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:C5276
CD価格:2,250円(税込)
2016年にナクソス・スタンダードから発売された「パガニーニ練習曲」完全版(8.573458)は、若き俊才ゴラン・フィリペツの超絶技巧が炸裂した見事な演奏で高く評価されました。通常聴かれる「ラ・カンパネラ」は1851年に改訂された版であり、こちらもかなり難しいのですが、1838年版の「超絶技巧」の方は、リストの全作品の中でも最も難しい作品の一つにも数えられるほどに演奏が困難な曲集です。 これまでにこちらのヴァージョンの全てを録音しているのは、フィリペツを含めて5人いるかいないかという問題作。NAXOS盤から時を置かずにリリースされるこのアルバムでは、やはりリストを得意とするポーランド出身の若手ヴァレチェクが難曲に挑みます。これは聴きものです。
【ヴォイチェフ・ヴァレチェク】 1980年生まれ。カトヴィチェのカロル・シマノフスキ音楽アカデミーを卒業、1996年にブィドゴシュチュで開催された「アルトゥール・ルービンシュタイン記念国際コンクール」で第二位を獲得を皮切りに各地のコンクールで上位入賞を果たし、ポーランドを中心にヨーロッパ各地からアメリカで活動しているピアニスト。収録作曲家:
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シュニトケ(1934-1998):
ヒエロニムス・ボスの絵による断章
ピアノ協奏曲/ヴァイオリン・ソナタ
古い様式による組曲SCHNITTKE, A.: 5 Fragmente zu Bildern von Hieronymus Bosch / Concerto for Piano and String Orchestra / Suite in the Old Style (Spivakov)
発売日:2017年02月17日
CD価格:1,725円(税込)
ユダヤ系ドイツ人を父に持ち、ソ連で生まれたシュニトケは、幼い頃ウィーンで音楽教育を受け、その後はモスクワで学びました。1961年にモスクワ音楽院の作曲家コースを卒業し、1962年には音楽院のインストラクターに任命されています。当時の彼の生活を支えていたのは、主に映画音楽の作曲で、1984年までに60作以上の映画の音楽を書いています。 このアルバムの冒頭に置かれた「古い様式による組曲」は、様々な映画音楽からの転用ですが、曲のスタイルは古典的であり(もし先入観を持たずにこの曲を聴くと、作曲年代を特定するのはかなり難しい)同じ時期のショスタコーヴィチ作品のように、まさに「大衆に迎合する」音楽そのものです。ピアノとヴァイオリンで演奏されることもありますが、ここではスピヴァコフ自身の編曲によるオーケストラ版でお聞きいただけます。なお、アルバムの他の作品は前衛的なスタイルを備えています。
収録作曲家:
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ブラームス(1833-1897):
ドイツ・レクイエムBRAHMS, J.: Deutsches Requiem (Ein) (Häggander, Lorenz, Leipzig Radio Chorus and Symphony, Kegel)
発売日:2017年02月17日
CD価格:1,725円(税込)
東ドイツ時代を代表する大指揮者ヘルベルト・ケーゲルが悲劇的な死を遂げてほぼ30年。彼が遺した録音は21世紀になっても色褪せることがありません。この「ドイツ・レクイエム」は極めて正攻法なアプローチで知られる演奏で、悲しみと緊張感溢れるブラームスの名作を、厳しくも温かい音楽として表現。この曲における名演の一つに数えられています。2人の独唱者の表現力の他、ライプツィヒ放送合唱団の精度の高いアンサンブルと、一語一句噛みしめるような正しいドイツ語の発音も高く評価されています。
収録作曲家:
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ピアノ・ソナタ
(ベートーヴェン/スクリャービン/プロコフィエフ) [アンドレーエヴァ]Piano Recital: Andreeva, Natalia - BEETHOVEN, L. van /SCRIABIN, A. / PROKOFIEV, S.
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:DDA25140
CD価格:2,400円(税込)
こちらはアンドレーヴァによる、ベートーヴェンからプロコフィエフに至る「ピアノ・ソナタ」を巡る1枚です。通常、3楽章からなる古典的なソナタ形式が、やがて4楽章に拡大され、少しずつ崩壊していくというプロセスを逆手にとり、彼女はベートーヴェンのソナタの中でも珍しい「2楽章」のソナタでこのアルバムを始めます。次に置かれたスクリャービンの曲は単一楽章の中に、精巧なソナタ形式が隠されています。圧巻はプロコフィエフのソナタ。古典的な4楽章の構成の中に、多くの試みが仕組まれたプロコフィエフの初期の名作を、アンドレーヴァは軽快に弾ききっています。ボーナス・トラックに収録されたドビュッシーの「版画」はソナタではありませんが“ソナタ”の新しい形の可能性を探るために、彼女が選曲したということです。
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HYMNUS - 讃歌集
クーマン(1982-):
オルガン作品集 [シモンズ]COOMAN, C.: Organ Music (Hymnus) (Simmons)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:DDA25147
CD価格:2,400円(税込)
30歳代半ばにして、すでに作品番号1000を優に超えているというイギリスの作曲家、カーソン・クーマン。現在ハーバード大学のメモリアル・チャーチのオルガニストを務めながら、様々なジャンルの曲を書いている彼の作品は、ルネッサンスの典礼の様式を取り入れながらも、現代の聴衆に受け入れられる柔軟性を持ち、教会だけでなく、コンサート会場にもふさわしい訴求力を有しています。 伝統と革新を感じさせる21世紀のオルガン作品、これらを演奏しているエリック・シモンズはドイツのオルガニストで、このアルバムもドイツの教会で録音されました。美しいオルガンの姿は、ジャケットの最終ページに掲載されています。
収録作曲家:
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Sea to the West [ヒリアード]
Vocal Recital (Soprano): Hilliard, Elizabeth - FOX, C. / BUCKLEY, L. / MULVEY, G. / BREMMER, D. (Sea to the West)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:MSV28551
CD価格:2,400円(税込)
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I am Wind on Sea [ケリガン]
Vocal Recital (Mezzo-soprano): Kerrigan, Aylish - AGNEW, E. / BODLEY, S. / BOYLE, I. / BUCKLEY, J. / CLARKE, R. / O'FARRELL, A.-M. (I am Wind on Sea)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:MSV28558
CD価格:2,400円(税込)
アイルランドで活躍する作曲家たちの作品集。彼らの先導的役割を果たしたアイナ・ボイルは、1967年にこの世を去って以来、その存在を忘れられてしまいましたが、最近、彼女の次世代の人々の活躍に伴い、ボイルの作品も少しずつ演奏されるようになって来ました。伝統的なアイルランド民謡の流れと、シュプレヒトゲザング(歌うように叫ぶ)が融合した彼女の歌は、奇妙でありながらも、何故か懐かしさを帯びています。 アイリッシュ・ケリガンは、アイルランド民謡とブレヒトを得意とするヴォーカリストで、ブロードウェイでも活躍する人気者です。アルバム・タイトルでもある「I am Wind on Sea」(トラック16)では打楽器を演奏しながら極めて存在感のある歌唱を聴かせています。
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Signs of Occupation - 仕事の兆候
ウィークス(1978-):
作品集 [バーチャム=スティーヴンス/スパーリング/プット/ピオーロ]WEEKS, J.: Signs of Occupation / Looping Busker Music / 3 Trios / Digger / Common Ground (Barcham-Stevens, Sparling, Putt, Pioro)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:MSV28559
CD価格:2,400円(税込)
1978年、イギリスのブラックバーンで生まれ、マイケル・フィニッシーとともにケンブリッジで音楽を学び、サウスハンプトン大学で作曲の博士号を取得したウィークの作品集。2005年以来、彼は高い密度のポリフォニックを追求するため、小さな編成の作品を書くことに注力しています。それらは声楽アンサンブルであったり、このアルバムに収録されている器楽のためのアンサンブルであったりと様々ですが、どれも音楽の構造のプロセスを見つめ、時にはミニマル風に徹底的に素材を反復するなど、かなり実験的な作品であり、ひらめきと進化に満ちた音楽が展開されています。
収録作曲家:
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発売日:2017年02月17日
CD 3枚組価格:4,350円(税込、送料無料)
11年からシアトル交響楽団の音楽監督を務めているのは、フランス生まれの指揮者リュドヴィク・モルローです。彼は常にこの交響楽団と革新的な演奏会を試み、地域社会との連携にも力を尽くしています(彼はまた、モネ劇場交響楽団の首席指揮者を務めていて、こちらのオーケストラとも斬新かつ素晴らしいコンサートを繰り広げています)。シアトル交響楽団、初の自主制作盤となったのは、モルローとも所縁の深い作曲家デュティユーの作品集。 CD1には交響曲第1番とチェロ協奏曲、そして「時の影」という意欲的、かつ難易度の高い曲が選ばれています。古典的な形式を用いながらも、多くの試みがなされている「交響曲第1番」での色彩感溢れる躍動的な響き、冒頭のチェロの響きが悩ましさを誘う「チェロ協奏曲」、小澤征爾の委嘱によって書かれた神秘的な「時の影」。このオーケストラの力量と、モルローの好みを伺い知ることができる見事なアルバムとして仕上がっています。 CD2には、3つの作品が収録されており、「ル・ドゥーブル=二重に」と題された、交響曲第2番は、複雑な編成から浮かび上がる音のタペストリーの美しさ、そしてハーデリッヒの独奏による更に神秘的な「ヴァイオリン協奏曲」、デュティユーの代表作である「メタボール」・・・時にはジャズ風味も感じさせるデュティユーの音楽へのモルローの愛情がひしひしと伝わってくる名演をお楽しみいただけます。このアルバムは第58回グラミー賞「ベストクラシカル・インストゥルメンタル・ソロ」部門を受賞しています。 CD3には同じくハーデリッヒを独奏者に迎えた「同じ和音の上に」を含む4曲を収録、アンネ=ゾフィー・ムターのために作曲された「同じ和音の上に」は小さな音列が少しずつ変化しながら、最初はピチカートでひそやかに、少しずつ盛り上がっていくという手法の音楽。一応“夜想曲”と銘打たれていますが、癒しの効果は全くなく、どちらかというとエキサイティングな作品です。もちろんヴァイオリンの妙技も存分に楽しめます。様々な響きが美しい「2つの引用」、ツィンバロンの幽玄な音色が印象的な「瞬間の神秘」、初期作品の「音色、空間、運動」とどれも興味深い音響に満ちています。
収録作曲家:
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ストラヴィンスキー(1882-1971):
火の鳥(1910年原典版)
ニコラエフ(1953-):
The Sinewaveland [バーストン/シアトル響/モルロー]STRAVINSKY, I.: Firebird (The) / NIKOLAEV, V.: The Sinewaveland (Barston, Seattle Symphony, Morlot)
発売日:2017年02月17日 NMLアルバム番号:SSM1014
CD価格:1,950円(税込)
モルローとシアトル交響楽団によって2014年に収録された「火の鳥」は原典版を使用。大編成のオーケストラをフルに活かした輝かしい音色と瞬発力が魅力的な演奏です。同時収録は、ロシアの作曲家ニコラエフの「The Sinewaveland」という作品。もともとロックとクラシックの融合に興味を持つという人で、この曲も、彼が学生時代にアイドルとして崇拝していたというジミ・ヘンドリックスへのオマージュ。当時のロシアではジミヘンのアルバムを聴くことが禁止されていたにも拘わらず、こっそりとその録音を聞いて、ギター演奏を学んだというニコラエフらしく、全曲を通じてロックへの憧れが感じられます。もちろんストラヴィンスキーやドビュッシーからの影響も見られるという興味深い作品です。