〜OLYMPUS OM-D E-M10 MarkII 試写レポート〜

高性能エントリー機『OLYMPUS OM-D E-M10 MarkII』
※画像はオリジナルから縮小しています。
OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F1.8/ シャッタースピード:1/640秒 / ISO:200/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8

OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II

オリンパスのOMといえばフィルムカメラ時代から『小型で高性能』が特徴でユーザーの心を掴んできた人気のカメラシリーズで知られています。現在はデジタル機のOM-Dとして3機種の展開をしてますが、その中の末っ子であるE-M10がモデルチェンジをしました。今回は『OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II』のご紹介です。先代のサイズ感はそのままに操作系ダイヤルはグリップを握る右側へ集約、左側にはなんとも懐かしい形をした電源スイッチが付きました。そしてこのE-M10 Mark IIは性能も大幅に向上したと言われています。果たしてその進化はいかなるものなのか、雨の合間を見計らって試写へ行ってきました。
まずは1枚目の写真から。最近は雨の日が多かった事もあり、キノコがたくさん生えていました。まだ秋と呼ぶには早いかもしれませんが、移り行く季節を感じられる写真です。使用したレンズは『M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8』。35mm版換算でいうと50mmの焦点距離となる単焦点レンズで撮影をしたのですが、ボケもキレイで良く写るレンズですね。“ボケ味の強い写真を撮りたい!”と思ったら初めての単焦点レンズに最適な1本だと思います。

OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F8/ シャッタースピード:1/60秒 / ISO:400/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ


続いては標準ズームの『M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ』で撮影をしました。これはE-M10 Mark IIのレンズキットで付いてくるレンズですね。F8まで絞っているものの、シャープで立体感のある描写が樹木に力強い印象を与えてくれています。電源OFFのときはパンケーキレンズに見える小型ズームレンズなのですが、その描写力の高さが分かる一枚ですね。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F5.6/ シャッタースピード:1/250秒 / ISO:1250/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4.0-5.6R


続いては『M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4.0-5.6R』というWズームキットに付いてくる望遠レンズです。この描写も良いですね、葉に落ちた水滴を艶やかに捉えました。そしてこの写真のISO感度は1250という高感度撮影だったのですが、実に滑らかな仕上がりなのが分かります。薄暗い状況でもこの高感度性能を生かせばブレずに写真を撮る事が可能です。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F1.8/ シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:100/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8


水滴が落ちた瞬間を捉えた1枚。“ミルククラウン”という写真表現がありますが、この写真もそのような感じに見えますね。この時の撮影は連写機能を使ってみました。E-M10 Mark IIは秒間8.5コマという高速連写ができますので一瞬のシャッターチャンスも写真に納める事ができます。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F4/ シャッタースピード:1/160秒 / ISO:200/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4.0-5.6R


エントリー向けの機種という事もあり比較的明るめの画を出してくれる本機ですが、少しアンダーに落とせば深みのある木の風合いを見事に表現してくれました。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F1.8/ シャッタースピード:1/3200秒 / ISO:200/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II

E-M10 MarkIIを使ってみた印象は、エントリー向けの機能を充実させながらも5軸手ブレ補正の搭載など基本性能は兄貴分であるE-M5 MarkIIに近くなったという事。撮影する上で重要なファインダーは236万ドット有機ELを採用しファインダー倍率も向上した事でとても見やすくなりました。その他、電子式シャッターで1/16000まで切れるようになり、動画機能も60pのフレームレートで録画する事も可能です。そういったカメラとしての機能向上に加え、ピント位置をずらしながら撮影する”フォーカスブラケット“や“ハイスピード動画撮影”など初心者の方でもシャッターチャンスを逃さない新機能も充実しています。このE-M10 MarkIIは初めてカメラを持つ方からベテランまで楽しめる1台と言っていいでしょう。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F1.8/ シャッタースピード:1/1000秒 / ISO:200/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8


青々と茂る芝生をF1.8の開放で撮影したのですが、前に飛び出してくるような立体感が素晴らしいです。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F4.5/ シャッタースピード:1/80秒 / ISO:320/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ


標準ズームでの撮影ですが広角・遠景の描写も良いですね。このレンズ一本あれば普段使いから旅行まで幅広く活躍してくれることでしょう。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F1.8/ シャッタースピード:1/160秒 / ISO:200/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8


花が終わった後のがくでしょうか、形が奇麗だったので手に取ってみました。この写真のボケ味は明るい単焦点レンズならではですね。絞り開放でグッと寄れば大きなボケ味が楽しめるレンズです。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F5.6/ シャッタースピード:1/200秒 / ISO:1600/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4.0-5.6R


若い雀が近くで落ちている木の実を食べていたところをパシャリ。これは望遠レンズの150mm側で撮影しました。 E-M10 Mark IIは素早く動く小鳥の動きにもしっかりとAFが付いていく性能の良さ。カタログを見たらAF測距点が81点もあるんですね、エントリー機と謳いながらこの性能には驚きました。ファインダーを覗いていると分かるのですが、動いている被写体にすぐAFが反応して追従してくれるのが分かります。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F8/ シャッタースピード:1/320秒 / ISO:250/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4.0-5.6R


撮影者の意のままに操作と画造りができるE-M10 Mark II。色の階調表現も良く、しっとりとした睡蓮の美しさが伝わってくる一枚です。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 絞り:F22/ シャッタースピード:1/4000秒 / ISO:125/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4.0-5.6R


薄曇りで太陽のシルエットがクッキリと見えていたところをF22まで絞って撮影。昼間ながら満月のような幻想的な写真が撮れました。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 【ラフモノクローム】 絞り:F5.6/ シャッタースピード:1/320秒 / ISO:1250/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 40-150mm F4.0-5.6R


E-M10 Mark IIにもオリンパスの得意とする様々なアートフィルターが入っています。まずはハードな印象を受ける『ラフモノクローム』。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 【ファンタジックフォーカス】 絞り:F5.6/ シャッタースピード:1/30秒 / ISO:1600/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL ED 14-42mm F3.5-5.6 EZ


子供撮りやポートレートなど被写体にやさしい印象を与えてくれる『ファンタジックフォーカス』。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II 【ドラマチックトーン】 絞り:F1.8/ シャッタースピード:1/320秒 / ISO:200/ 使用機材:OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II + OLYMPUS (オリンパス) M.ZUIKO DIGITAL 25mm F1.8


明瞭度を強調し、現実とも絵とも違うインパクトの強い画作りをしてくれる『ドラマチックトーン』。


OLYMPUS (オリンパス) OM-D E-M10 Mark II


身長176cmの私の手に納まるE-M10 Mark IIのサイズはカメラを手に持ちながら撮影するのにぴったりのカメラでした。男性の手からすると昨今の小型デジタル機は指が余ってしまってグリップしづらく感じる物もあるのですが、本機は握りやすさ、操作のしやすさ共にとてもバランス良く仕上がっています。また女性ユーザーにもオススメですね。カメラ自体の小型・軽量に加え、標準ズームレンズはとても薄く収納されますので普段使いのバッグに難なく納まる大きさです。
本格的なスタイル・操作性・性能を持ちながらE-M10 Mark IIはエントリー機という位置のカメラなんですよね。これからカメラをはじめようと思っている方はダイヤルやボタンが多いと使うのが難しいと思うかもしれませが、E-M10 Mark IIはスマートフォンの様に液晶画面をタッチして写真を撮る事もできます。初めは分かるところからこのカメラに触れ、徐々に操作を覚えていけば良いと思います。それまでE-M10 Mark IIのオート機能がアシストしてくれますので大丈夫。手にしたそのときから奇麗な写真が撮れますよ。
これから秋になる季節、写真を撮る機会も増えると思います。ぜひこのE-M10 Mark IIで素敵な思い出を残してくれればと思います。

Photo by MAP CAMERA Staff
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