お茶の味について |
01:甘味 |
お茶の甘みはどこからくるのでしょうか?実はその主成分はテアニンです。テアニンとはアミノ酸の一種で、お茶の甘みと爽快な旨味の主成分となります。
玉露・かぶせ茶・茎茶などに多く含まれます。お茶の木の構造からいうと茎や根に近い部分がこのテアニンを豊富に含みます。また葉にも元々は含まれているのですが、光合成を繰り返すうちにテアニンは弱まる特性があります。玉露やかぶせ茶などは光合成を抑制し、甘みを残すということを行います。茎茶はその名のとおり、テアニンをもとから多く含む場所をそのままお茶にしています。
テアニンの特徴的な効能は、大脳をリラックスさせること。ほっとしたい時にはぴったり。
また、テアニンは60度という比較的低い温度で水に溶け出す特徴があります。
逆に、「甘みが控えめ」と言うと「甘み成分のテアニンが弱め」ということになります。
甘み成分が弱めのお茶はたいていの場合、苦味なども控えめなお茶となります。
甘みの強いお茶 |
甘みが控えめなお茶 |
【しずく】かぶせ特上茶
【みやび】茎茶 |
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02:水色(すいしょく) |
水色が濃いとは、濃い緑色のお茶を指します。
例えば深蒸し茶がその代表です。
深く蒸す工程を経たお茶は、葉肉まで柔らかくするために濃い色が出てきます。
水色の濃いお茶 |
水色の薄いお茶 |
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【しずく】かぶせ特上茶
【みやび】茎茶 |
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03:苦味・渋み |
苦味や渋みが多いお茶は、体を活性化するカフェインと健康の元であるタンニン(カテキン)を多く含有するのが特徴。もっともパワフルなお茶です。このお茶は一日の健康と活力のために欠かせないため、朝の内に飲むのが良いでしょう。
苦味の主成分はカフェインで、血の巡りをよくし、頭と体を活性化してくれます。
渋みはタンニン(カテキン)が主成分です。ともに80度で水に溶け出すのが特徴です。
苦味・渋みの強いお茶 |
苦味・渋みの弱いお茶 |
【しずく】かぶせ特上 |
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静岡お茶マップ |
「静岡茶」と言っても様々な産地があります。また、地域により個性がいろいろ。
お茶処に詳しくなれば、きっとお茶をもっと楽しめるはず。
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地域ごとのお茶の特徴(地域をクリックすると説明にジャンプします) |
天竜・春野 川根地方 森・袋井・掛川・磐田・大東
静岡・清水 金谷・菊川・小笠 島田・藤枝・岡部
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天竜・春野 |
天竜
静岡を代表するお茶のひとつ。山間部育ちのお茶らしく独特のさわやかな香りを持つ。
水色は強い黄色。昔ながらのお茶らしいお茶。
茶葉はピンと張り形状の良いお茶で、ブレンド茶ではお茶の芯として使われるタイプ。
こだわりのお茶。
春野
同水系で育つこともあり、ほぼ天竜と同様の特徴。
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川根地方 |
朝霧につつまれた、茶育成に恵まれた立地条件。
味はまろやかで上質であり、香りが高く薄めの味。
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森・袋井・掛川・磐田・大東 |
大東
小高い丘に囲まれた清流の地。長い日照時間。
お茶作りに最適な環境で育った茶葉で濃厚です。
優良な土壌で甘味が強い。高天神城近くの土方が代表的な産地。
森
渋みが強く天竜川方面のお茶と同様に日照時間が短い中で育った山間のお茶の特徴を持つ。
元々はかなり渋みが強く、甘味控えめだが、近年は深蒸しとすることにより
まろやかさと飲みやすさを引き出している。
掛川
濃厚かつ、甘味強い。
袋井
菩提(サッカーで有名なエコパ近く)が産地。
歴史は浅いが優秀な生産地。収量が多い。
磐田
赤土で以前は味が薄かったが土壌改良で近年は芳醇なお茶に。
ブレンド時に他のお茶の味を邪魔しないお茶である。
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静岡・清水 |
静岡
別名、本山。静岡市を流れる安倍川の上流地帯を本山と呼ぶ。
歴史有る産地。安倍川茶。安倍川・藁科川上流。香りが強く、味薄め。爽快。
清水
駿河の清見の茶。日本平や興津川流域が産地。
さっぱりと薄め。早い時期に収穫される。甘い香り。
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金谷・菊川・小笠 |
菊川
元祖深蒸し茶。日照時間が長い環境で育った茶葉は肉厚であり、
その旨みを最大限に引き出すため、深蒸し製法が編み出される。
渋みと甘味の強い骨太なお茶。形状より味を重視。二煎、三煎もおいしいお茶。
金谷
日照時間が長い環境で育った茶葉で濃厚。渋み・苦味が強め。
小笠
日照時間が長い環境で育った茶葉で濃厚。
このあたりは優良な土壌でありコクと甘味が強く、渋み・苦味は控えめ。
その他
浜岡は早摘み茶で知られる。榛原や相良は上記と同様の特徴を持つ。
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島田・藤枝・岡部 |
岡部
朝比奈川上流は屈指の玉露の産地、また県内唯一のてん茶(抹茶)産地。
藤枝
味は控えめ。深い緑色に大きな特徴がある。
ブレンド時に他のお茶の味を邪魔しないお茶である。
島田
濃厚な味。渋み・苦味あり。 |
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