ふだん「のし」という言葉を使う際は主にのし紙を指しますが、本来はのし紙の右上にあります熨斗鮑(のしあわび)のことです。
熨斗鮑(のしあわび)とは、四角い色紙を細長く六角形になるようにひだをつけて折り畳み、中に乾燥させて細く切ったアワビを包んだものです。
アワビは古来より長寿をもたらす縁起物とされていたことに由来します。
今日では簡略化されアワビの代わりに黄色い紙が用いられたり、印刷となっています。
お祝い事ののし紙はこの熨斗がついたタイプを使用します。
弔事全般には熨斗は付けません。
上書(うわがき)ともいい、相手に贈り物の内容や贈る意味を知らせるために、のし紙の上段に書く文字のことです。
贈り主を表す名前をのし紙の下段に書きます。
慶事には紅白、弔事には黄白の水引を使用します。
神戸風月堂では何度あってもよいお祝い事には「蝶結び」を、ご結婚や快気など一度きりにしたいお祝い事には「結び切り」と用途によって使い分けています。