もしもに備えてカビの対処法を知ろう


当店のベテラン従業員が教える万が一に備えてのカビの対処法です。
しかし、一度生えてしまったカビの根絶は難しく、プロでも完全には元に戻りません。
あくまでも生えてしまった場合の応急処置としてご覧ください。


1.カビの処置の前に!必ず守って欲しいこと   2.家具のプロが教えるカビ対処法

ベッドのすのこに生えたカビ
1)天気の良い日に、十分な換気をしてから

天気の良い日に、十分の換気を行ってから作業をして下さい。
かびの胞子は細かいものなので、湿気の多い日に行ったり、換気をせずに処置を行うことは、逆効果です。
特にアトピーやアレルギーの症状が有る人は注意が必用です。

2)服装にも注意!

作業にはマスクの着用をお薦めします。
汚れてもいい服装で、エプロン、手袋などを着用されるとさらに良いでしょう。
カビの胞子を吸い込まないように気をつけてください。

3)乾燥させる場所にも注意

乾燥する時は、できるだけ陰干しで行いましょう。
風通しのよい、日陰で干されるのがベストです。
直射日光の紫外線には殺菌作用があり、カビ退治にはいいのですが、日焼けによる色落ちや色あせ等の原因になってしまいますので、干す時間に注意が必要です。

4)道具の後始末までがカビ退治

掃除機を利用した場合は、掃除機の中のごみは必ず捨てましょう。
カビ退治の時に使用した掃除機の中にカビの胞子が入っていますので、そのままお部屋の掃除に使用するとカビを撒き散らしてしまいます。

5)薬品を取り扱う場合は注意と換気を

薬品系のカビ取り剤を使用する時は、換気に注意してください。
有害な塩素ガスを発生する物も有りますので、特に注意が必要です。

では、準備が整ったところで、実際にカビの駆除に取り掛かりましょう。

 

すのこに生えたカビ

桐のスノコの場合、湿気を吸いやすいのでお部屋や、敷き布団の調湿にはいいのですが、湿気を吸い込んだまま放置して置くと黒い斑点みたいなカビが発生します。
木部に発生したカビは、根が深く、表面をきれいにしても奥まではなかなか除去できません。

比較的手軽な対処法としては、
1.お天気の良い日に直射日光の当たらない場所でしっかりと干してください。
2.目の細かいサンドペーパーでカビの部分を擦り落としてください。

※目の荒いサンドペーパーをご使用になったり力を入れて強く擦ると大きなキズになりますのでご注意ください。
※すのこは長時間直射日光で干すと変色、ひび割れの原因になりますのでご注意ください

この方法ですと、カビは完全に取り除くことは出来ませんので、カビのできたところに黒い点々が残っていると思います。
しかし、干すことでカビの菌は死滅しますので、ご仕様には差し支えありません。


しっかりとカビを除去したい場合

もう少し、しっかりとカビを落としたい場合は、
市販の漂白剤やカビ取剤などで除去する方法があります。

漂白剤やカビ取剤などを薄めの溶液(約30倍くらい)にして霧吹きなどで、たっぷり染み込ませるように吹き付けます。


【ご注意】
この方法だと、かなり奥のカビまで除去できますが、
乾燥後に溶液が粉状となって表面に付着していますので
そのまま使用されると溶液が、お布団や衣服に付着して、思わぬ被害に合うことがあります。
必ず、真水をたっぷり霧吹きで吹き付け雑巾などで拭き取るようにして下さい。


しっかりと、薬品を拭き取ったあとは、完全に乾燥をさせてください。
尚、干す場合は風通しの良い日陰干しで必ず干してください。
※すのこは長時間直射日光で干すと変色、ひび割れの原因になりますのでご注意ください。

その後、スノコの表面を目の細かいサンドペーパーなどで少し磨くと仕上りはきれいになります。
これで駆除は完了です。


しかし、この方法の場合、もうひとつ問題があります。
それはこの作業を『どこ』でするか・・です。
使用する薬品系のカビ取剤には、有害な塩素ガスを発生する物も有りますので、締め切ったお風呂場などは危険です。
ベランダや、外の駐車場など風通しのある場所で行いましょう。
もし、薬品を使用中に気分が悪くなった場合は、直ちに中止してください。


カビの対処方法をお話ししましたが大変な作業です。
いかに予防が大切かお分かりになると思います。
折角、カビの駆除をしても、以前と同じ使用方法では、またカビの発生が起きる可能性が有りますので、カビ対策にはやはり、『予防策』をお勧めします。

マット/お布団などに生えたカビ

スノコと違い、布商品にカビが発生した場合、薬品系のカビ取剤は生地を痛める場合が有りますので、薬品は使用しない事をお薦めします。

対処としては、中性洗剤をお湯で薄めたものを、タオルなどにつけ、硬く絞ってから、拭き取っていきます。
その後、消毒用エタノールなどでよく拭き取れば、効果があります。
ふき取り後は、風通しのよい、日陰干しで乾燥させれば終了です。

※天日干しは生地を痛める可能性がありますので、日陰干しでの乾燥をお勧めします。
もし、天日干しをされたい場合は、両面で1時間以内を限度とし、その後日陰干しを行い、十分に乾燥させてください。
※消毒用エタノールを使用した場合も十分に乾燥を行ってください。消毒用エタノールの中にも水分がありますのでそれがカビの原因となる場合があります。


中の方までカビが生えている場合


もし、表面だけではなく、中の方までカビが生えている様であれば、掃除機を使いましょう。
掃除機を掛けて、中のカビ胞子を吸い出します。
バイブ機能が付いている掃除機であれば申し分ありません。

注意しなければいけないことが有ります。
掃除機の排気口から、吸い込んだカビの胞子が出てきて室内に舞ってしまうかも知れません。

排気口を、室外に向けて作業をして下さい。
エアコンのスイッチも切っておきましょう。


掃除機を掛けた後は、外に干してよくブラッシングしてください。
中までカビが生えている場合は、日光に当てることで殺菌作用があるので、天日干しをされたほうが、よろしいかと思いますが、
長時間の天日干しは、上記で記載しましたとおり、生地を痛めてしまいますので、両面で1時間以内を限度とし、その後日陰干しを行い、十分に乾燥させれば終了です。

この方法は、発生初期の白っぽいカビの場合、効果がありますが黒っぽいカビの場合には、布団の丸洗いまたはクリーニングに出す事をお薦めします。


布団の丸洗いを依頼する場合


布団の丸洗いも、早い処置が大切です。
放置していると、中までカビが入り込み、自宅では除去できない様になってしまいます。
カビを発見した場合、即時に布団をクリーニングに出して、出来るだけ早い段階で除去する事が大切です。
クリーニング店も、できれば専門の布団丸洗いクリーニング店に出すのをお薦めします。
ただ、必ず除去できるわけではないので、クリーニング店さんとよく相談されてから、依頼をお願いしましょう。

い草製品に生えたカビ

いぐさは植物(農産物)です。
特に新しい『いぐさ』は、まだ水分がいくらか含まれていますので、取り扱い方法によってはカビの発生が起きやすいかもしれません。

対処法として、まず掃除機で吸い取ってください。
先にブラシの付いた物で、畳の目に沿って掃きだすように、こすりながら吸い取りましょう。

もしブラシつきの掃除機がない場合は、先に天日干し(1時間程度)で干してください。
※短時間でしたら色あせはしませんので日光に当てていただいても大丈夫です。
十分に乾かしたあと、日光に当てることでカビは死滅してますので、ブラシでい草の目に沿って払ってください。
そのあと、同じように掃除機でしっかり吸い取ります。

掃除機でカビを吸い取る時は、排気口を室外に向けて作業をして下さい。
エアコンのスイッチも切っておきましょう。

十分に吸い取った後、消毒用のエタノールなどでよく拭き取ります。
拭き取った後は、風通しのよい、日陰干しで完全に乾かしてください。
※消毒用エタノールを使用した場合も十分に乾燥を行ってください。消毒用エタノールの中にも水分がありますのでそれがカビの原因となる場合があります。

尚、注意しなければならないのは、水拭きです。
水拭きは絶対に避けてください。
いぐさの目の中にカビが入り込むのと同時に水分を与える事になり、いつまでもカビ退治は出来ません。
い草のお手入れは乾いた雑巾で拭くようにしてください。

また、もし水や、ジュースなどをこぼしてやむおえず、水拭きをしなければならない時は、しっか水拭きをして汚れを拭いた後に、乾いた雑巾でしっかりと水分を拭き取ってください。

その後同じように日陰干しで完全に乾かしてください。

い草商品は、濡らしたままにしたり、強く拭いたり、拭くのが遅いと、シミ、色落ち、カビ発生の原因となりますので、素早く水分を取っていただいて、よく乾燥させていただくようにしてください。
また、薬品系のカビ取剤はいぐさを痛めますので絶対に使用しないで下さい。

 

カビが発生した時の対処法について、いろいろお話してきましたが、
カビが発生した時の対処は、とても根気のいる作業です。

やはり、一番大切なのはカビを生やさないように注意することです。

お部屋の湿度の高くなる季節、梅雨時期や、冬は特にこまめにケアしていただいて、
日頃からお部屋の湿気対策をおこなう事でカビの発生予防を心がけて、快適な生活を送りたいものですね。

 
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