八千代伝酒造(八木酒造)の焼酎一覧
蔵元訪問記 ■八木酒造合名会社
■垂水市新御堂鍋ケ久保1332-5番地
<坂の下から>
<八木酒造猿ケ城蒸溜所>
<猿ケ城蒸溜所内部>
<猿ケ城蒸溜所麹室>
<焼酎造りの研究>
<甕壺貯蔵所>
<八木酒造敷地内の池>
垂水市市街地から高城川をさかのぼっていくと新御堂に八木酒造猿ケ城蒸溜所があります。
八木酒造は1928年(昭和3年)の創業ですが途中で休業を余儀なくされ、3代目である八木栄寿社長が2004年(平成16年)再興しようと蔵発祥の地・垂水できれいな水と空気を探し求め、たどり着いたのが猿ケ城の山中だったそうです。
森に溶け込むように蒸留所は立っています。
小さな山が蒸留所の敷地といった感じで、入口から急な坂を登っていくと事務所や貯蔵庫などがある建物があり、そこからまた坂を登っていくと蒸留所の建物があります。貯蔵タンク群は更にその上にありました。
もともとの自然を残した敷地内は よく手入れされ、小さな泉や流れもあり公園のようです。
空気も澄んでいて 都会の方だったら1日いても飽きないかも・・と、思えるくらいの自然環境です。
蔵のすぐ近くに おおすみ自然休養林に指定されている「猿ヶ城渓谷」があります。
照葉樹林で知られる高隈山系の「猿ヶ城渓谷地下伏流水」を汲み上げ、蔵では仕込み水・割り水に使用しています。
原料となるサツマイモは地元の芋農家に契約して栽培を委託しているそうです。
蒸留所の中も、外の環境に負けないくらいきれいで良く手入れされています。
麹室から仕込み用の甕壺、貯蔵用の甕壺、蒸留機・・と整然と配置され醸造全工程が見学できるようになっています。
蔵の焼酎造りを担っているのが名杜氏・吉行正己氏です。
見学コースの陳列コーナーに吉行杜氏のお孫さん(小学生)が書いた夏休みの研究課題「焼酎つくりの研究」という作品が展示されていました。なかなかのものです。
お孫さんは、夏休みに 長期間醸造所に通い、焼酎造りを観察したのだそうです。
ところで、蔵の裏手にギザギザの山頂をいただく岩山が見えます。
「刀剣山」という山です。その昔、大猿「ましら大王」が猿の一団を従え、刀剣山を根城にしていました。その名残で、ここ一帯は「猿ヶ城」と呼ばれるようになったそうです。
【スタッフの蔵訪問短評】
山深い立地に存在する八木酒造。門から工場までのアプローチには木々が生茂り手作りの池等を楽しむことができます。
工場内はワンフロアーに整然と甕、蒸器等が並べられ焼酎作りの流れが一目で分かるようになっています。ここでも手作りの案内板、それに見学者のサインなどがあり、皆さんで蔵を大切に作り上げていこう、食品を扱う仕事らしく人との繋がりを大切にしようとする気持ちが伝わってきます。
また杜氏のお孫さんが夏の自由研究として作った「焼酎の造り方」・「蔵元マップ」は必見です!