新平酒造の焼酎一覧
蔵元訪問記 ■新平酒造株式会社
■曽於郡大崎町横瀬2366番地
<新平酒造>
<art of shouchu>
<醸造所内部>
曽於郡大崎町の白砂青松の「くにの松原」の近くにある新平酒造は1896年(明治29年)創業の伝統のある焼酎蔵です。
平成17年 ワイナリーのような瀟洒(しょうしゃ)な造りの手造り蔵「art of shouchu」を竣工し、こだわりの焼酎造りをはじめています。
「art of shouchu」は、外も中も凝っています。
外壁の赤レンガはベルギーから輸入したものだそうです。
内部は焼酎つくりの見学コースになっていて焼酎造りの全工程を見学できるようになっていますが、見学者が利用する廊下は何と!畳敷きです。
廊下と焼酎をつくる現場とを仕切る仕切りも襖が多用されています。
とても綺麗で美術館のような雰囲気です。
「清潔であることが一番大事」というのが社長の信念だそうで、清掃は徹底しておこなっているそうです。
「art of shouchu」でつくられている焼酎は、現在「金計佐」と「大金の露」の2銘柄ですが、造りも建物に負けないくらいこだわっています。
原料のサツマイモ「黄金千貫」は自社農園で、蔵近くにある「愛生」(福岡の岩田屋の関連会社)の障害のある方々が栽培した、その日の朝収穫した芋を仕込みます。
両銘柄とも、麹は「麹室」で「モロ蓋(麹蓋)」を使い手揉みで麹をつくっています。
甕壺で仕込むまでは一緒だそうですが、木桶蒸留機で蒸留し甕壺で貯蔵熟成したものが「金計佐」、通常のスチール釜で蒸留しタンク貯蔵したものが「大金の露」だそうです。
蔵の更なるこだわりは木樽蒸留の工程で「錫蛇管(すずじゃかん)」を使用していることです。
蒸留器内で蛇がとぐろを巻くように配管され冷却水槽につづく蛇管は通常ステンレス製のパイプが使われていますが、蔵では昔使われていた錫(すず)製の蛇管を使用しています。
手づくりで手間とコストのかかる錫蛇管ですが、錫の触媒作用で味がやわらかくなるそうです。
蔵では新しい焼酎にも挑戦中とのお話をうかがいました。
楽しみです。
【スタッフの蔵訪問短評】
工場がとにかく凄い!
焼酎作りが行われる蔵はヨーロッパのワイン蔵を思わせる外壁にベルギー産のレンガを使用したで外観で中に入るとうって変わって和の世界!
中は博物館を見学しているような環境で、実際にこの中で焼酎作りが行われているのですから驚きます。
新平酒造の焼酎作りへのプライドがひしひしと伝わります。
見学の最後には蔵で作られた焼酎が試飲できます。
いや、ここではテイスティングと言った方が似合うでしょうか。