コンブのグルタミン酸、カツオ節はイノシシ酸、シイタケはグアニル酸、貝はコハク酸など、うま味に関わるニュークレオタイド類のアミノ酸や核酸がからんでいるのです。ノリからはこれらのすべてが検出されると同時に、他にも甘さのアラニンやグリシン、苦甘さのアルギン酸、酸味のアスパラギン酸が含まれいて、数十種のアミノ酸が微妙にミックスされています。
そして海苔でもう一つ不思議なのは、どれだけ長期保存しても味が落ちない点。
魚の干し物を空気にさらすと、不飽和脂肪酸が酸化していやな匂いを発し、もちろん味も落ちてきます。ところが海苔はいつまで経っても油焼けを起こさず、悪臭も発生させません。純天然産品の海苔の中に、酸化防止をする天然の抗酸化物が入っているのです。だから気をつけるのは防湿だけ。一度湿らせた海苔は味が劣化し二度とうま味は戻りません。いわゆる風邪ひき海苔になってしまいます。
一帖ずつ帯をかけて裸で売っていた昔と違い、湿気を遮断した袋や缶売りが一般になった最近では、感触と香りが確かめられないので、色の見分け方が決め手になってきます。単純にいえば粗悪なものは色が薄くて、つやがありません。佐賀の有明海産の極上品は、赤味のある飴色がかった漆色をしています。
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