水やりについて

わかっているつもりでわかっていなかった!?水やりだけで劇的に植物の生育が変わります。植物の水やりの基本やちょっとしたコツをご紹介します。実は『水やり3年』という言葉があるほど、水やりは難しくて奥が深いのです。水やりは人間の食事と同じ。合い言葉は、「乾いたら、たっぷりと♪」

水やりについて

水やり三か条

植物の水やりには、苗木自体の生育のための水分補給の他にも土壌内にたまった不純物を押し出す役割、新鮮な酸素を根に送り込む役割、表土に撒いた肥料分を土壌内へ浸透させる役割なども果たしています。何のために与えるのかを考えると、最も良い水やりの方法がわかりやすいのではないでしょうか。

乾いたかを確認

まずは土の状態をよ〜く観察して、本当に乾いているかどうかを確認します。表面が乾燥していても、土の中は湿っていることがあります。少しばかり面倒かもしれませんが、土中に指 (もしくは乾いた棒や竹串など) をさしてみて、湿り具合を確認してみるのがよいです。

落葉樹やバラ苗など、冬の植物は置き場所によっては一週間ほど乾かないことがあるので、乾いていなければ、水やりは控えます。

春から夏は早く乾き、冬は土はほとんど乾きません。日当たりほど早く乾き、日陰や半日陰は乾くのが遅いです。

春から夏は水切れしやすく、冬は水切れしにくいですが、根腐れしやすいです。

日当たりの方が早く乾き、日陰は乾くのが遅いです。

日当たりの方が水切れしやすく、日陰は水切れしにくいわけです。

かわいているか確認

与えるときはたっぷりと

メリハリが大切です。よくありがちなのが、植えた苗木が可愛くて可愛くて早く元気に大きくなってほしいから、毎日毎日少しずつ水をあげてたら、だんだん葉っぱが茶色くなってきて・・・といった失敗。かまいたくなる気持ちはよ〜くわかりますが、霧吹きなどで表面を湿らせる程度の水やりでは、土の深くまで伸ばした勢いのある根っこが水を吸い上げられずに枯れてしまう原因になってしまいます。水やりの予定をしっかりと決めて、いっきにドボドボと鉢底からこぼれるくらい豪快にあげましょう。

表面を湿らせるだけの水やりは、植物に取っては『ストレス』になってしまいます。

たっぷりと与える

受け皿に水を残さない

こちらもよくありがちなのですが、受け皿に水を溜めておけば、水やりの回数も減らせるし下から水を吸い上げられて植物も嬉しいはず・・・!なんて思っていたら大間違いです!!受け皿に水がたまっていると・・・

1.上から下へという水の基本的な流れが止まってしまい、鉢の中の水はけが悪くなり、新鮮な空気が土壌内へ行き届かなくなります。(根ぐされの原因に)

2.植物は土壌の下にたまった水を吸い上げる力は持っていませんので、受け皿にたまったままの水が腐り、ボウフラが湧いてしまうことも。余計な湿度がこもり、病害虫の原因異もなってしまいます。

3.特に夏場は太陽の光と気温で温められた水がお湯になり、熱気で過度の湿気が鉢底で滞留し、根腐れや病害虫の原因になります。(湿気と熱気で、「苗の傷み」や「病害虫を誘引」)

水やりの後に受け皿に水をためたままにしていても、苗の生育上イイことがありません。水やりの後少し立ってから受け皿の水を捨てるよう心がけましょう。

たっぷりと与える

意外と多い!?冬の根ぐされ

根ぐされというくらいですから、根が腐るのです。冬は食べ物も日持ちがして腐りにくいので、 根ぐされのイメージがありませんよね。では、冬の根ぐされはどうして起きる?

冬の根ぐされのメカニズム
冬の低温の中では植物は休眠しますので、 水も肥料もほとんど吸収しなくなります。(まったく水を欲しがらないのではなく、最小限の水しか欲しがりません)特に落葉樹は水分の出口である葉を落としている時期は水分の出口がないのです。そんな時期に必要以上の水分を与え続けると、根から吸い上げた水分が根の中で滞留し腐り始めます。

冬場の水やりについて・・・
気温が低く土が乾燥しにくく、植物も水を欲しがらないので、水やりの頻度は少なくなります。地植えや外での鉢植えなら、ほとんど雨水だけで大丈夫なのです。鉢植えの場合は、凍結を避けるため、気温が上がってくる午前中にあげるようにしましょう。

▲ ページ上部へ戻る




→ 鉢の選び方

→ 果樹苗の植え方

→ 苗木部 トップへ戻る