2012/13 収穫年度はブラジル、インドネシア、ペルー、パプア・ニューギニアなどいくつかの輸出国で開始されている。この年度の生産見通しはよさそうである。ブラジルではアラビカの2 年生産サイクルの影響で大幅な増産が見込まれている。更に、近年のコーヒー価格の高騰で必要な肥料を十分与えるなどコーヒー農園の手入れが行き届いていることも影響しているようだ。しかし、労務費や肥料価格の上昇が今後の増産の抑制要因になるかも知れない。また、気候条件も生産の良し悪しを決める上での大きな要因の一つである。
世界の消費量は、1990 歴年の89.8 百万袋から2011 暦年の約138 百万袋に53.5%増加した。消費量が大きく伸びたのは新興国(118.1%)及び輸出国(118.4%)に於いてである。新興国の消費量は、1990 年に11.3 百万袋であったものが2011 年には24.7 百万袋になった。輸出国の国内消費量は、1990 年の19.4 百万袋が2011 年には42.4 百万袋に増えた。しかしながら、既に成熟している伝統的輸入国の消費量は、1990 年の59.1 百万袋から2011 年に70.8 百万袋へ僅か19.8%の伸び率に留まっている。
2000 年から2011 年の期間の世界消費市場の伸長率は2.5%であり、1990 年から1999年の伸長率は1.8%だったので、消費の伸びは特に最近の12 年間で大きかったということが言える。この期間、輸出国と新興市場は夫々4.4%、4.3%の伸び率を示しているが、伝統市場では1%伸びたに過ぎない。伝統市場で年平均伸び率が最も高かったのはカナダ(3.8%)で、英国(2%)、米国(1.5%)が続いている。その他の伝統市場での伸長率は相対的に低い。
世界の消費の伸びが最近12 年間と同じ率で伸びるとすれば2020 年には世界の消費量は170 百万袋を超えることになるであろう。