故郷 イギリスでも大きな注目を集めるウィッチフォード社のテラコッタ。
2008年のチェルシーフラワーショウのブースにもたくさんの人々の姿が見られました。
ガーデニング誌「BISES」でも大きく特集が組まれ、日本国内においても高い支持を得ています。
ウィッチフォード社製品の大きな特徴は、「全ての工程がハンドメイドで行われている」ということ。
手間がかかり、大量生産もできないハンドメイドにこだわる理由は2つあります。
ひとつは、ひとつひとつの鉢に個性が生まれ、世界に2つと同じ鉢がないこと。
ウィッチフォード社のポッター(陶芸家)たちは、それぞれ独自の作風を持っています。例えば鉢の縁やくびれにこだわったり、少し背を高くしたり、どっしりとした重みを出したり…。また、ろくろを回すときの鉢の内側の線、鉢の装飾時にできる指のあと、はけによってできる線、そして鉢を作る際にできるたくさんの指のあと、といったそれぞれのポッターによって生まれる模様にも価値があります。こうしたポッターの好みや手作りによって生まれる偶然の模様によって、同じ鉢でもそれぞれの違いが出てきますが、そのひとつひとつをウィッチフォード社のオーナー ジム・キーリングは尊重し、受け入れ、あまり型にこだわることはありません。
もうひとつの理由は、ハンドメイドによって育まれる、心の豊かな社会です。
一人一人のポッターが心を込めて自分の作品に責任を持ち、常に自分の力を試しながら、他のメンバーの姿からも学んでいきます。それがウィッチフォードポタリーの世界です。ポッターの過程は、ロングトム、ハーフポット、シードパンなどのトラディショナルなスタイルのものから始まり、装飾によってごまかされることのない“鉢本来の姿”、“伝統的なもの”がどんなものであるかを簡単に理解できる仕組みとなっています。
ウィッチフォードの研修生はクラフトというものがどういうものかをさまざまな角度から学び、基礎課程4年、さらに3年の研修を経て、最大級のポットを作るようになります。そしてその後7年の研修を経て、ようやく一人前のポッターとなります。
ウィッチフォード社製品の価格が高い理由、そして値引きができない理由はここにあります。
全ての工程を手作業で行うため大量に生産することができず、希少性が高いこと。
さらに、現在英国において伝統的な鉢を作り続けているのはウィッチフォード社のみで、その技術を修得した職人たちの手によってしか生み出されないため文化的価値も高いこと。
当店では、ウィッチフォード社製テラコッタを呼ぶ際に「憧れのウィッチフォード」という言い回しを使います。
気品漂う佇まい、彫刻のような美しい装飾、その存在感は芸術品そのもの。
見た目だけでなく耐霜性にも優れ、さらに底穴を大きくして植物が元気に育つよう配慮されているのもウィッチフォードならでは。
高い品質と美しい姿には、全ての工程において妥協を許さない職人の誇りが表れている様です。 |