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■セラの遊び■



セラはキュービックスと同じく子供のためのおもちゃで積木です。
キュービックスより後で出来たこの作品はキュービックスの応用編とありますが
遊びそのものの応用編というよりは作者自身の分割の応用編のような気がします。
パーツ数は全部で9パーツから構成されており、キュービックスと同じく
100mm角の立方体から分割したものですが、その分割がキュービックスとは
異なります。

分割の考え方。

まず100mm角の立方体をご想像ください。この立方体の一つの角を基準と
して、それにつながる3面に対して10mmずつ面に対して平行に切り込んで
いきます。
すると90mm角の立方体が生まれます。
同じ要領でまた90mm角の立方体から切り込むと80mm角の立方体、次に
切り込むと70mmの立方体が出来上がります。
同じ作業を最初から数えると8回行うと最後に20mm角の立方体になります。

ここでひとつ疑問が生まれます。
『何故10mmの立方体まで切らないんだ?』
(これはすぐあとで解決できると思いますので少しお待ちください。)
で、この合計9パーツがセラの構成であり、作者であるペア・クラーセンの分割の
応用なのでしょう。
(注意!これはあくまでもがりとん的解釈です。)

大人目に見るとキュービックスよりもっと手ごわい物体の登場となりますが
ここでもひとつ冷静に見つめてみましょう。

1.基本の『き』みたいな積み方。
キュービックスと同じように机と平行においてみます。
 とか、 です。

  上に乗せてみました。
 とか、 になりました。

  斜めにおいてみました。


  上に乗せてみました。
 頭に帽子をかぶせたような感じです。

  さらに、キュービックスとの違いはこの3面の中心に位置する角のへこみに
あります。

  10mm角のこのへこみ。

 へこみ同士をあわせると・・・、

 こんな乗せ方が可能です。

  ここでお気づきの方も多い事と思いますが、そうなのです。セラの分割で
  一番最後に残った20mm角の立方体がどうして10mm角まで切らないのか?
  10mm角に迄してしまうと、この10mm角の角のへこみにすっぽり入って
しまうため見た目に面白くないからなのでしょう。たぶん・・・。

  ちょっと休憩。
 セラのパーツは9個ですがグラデーションは5色です。何故か?
  箱を作ってみるとなんとなくわかります。
  大きいものから2個一組で箱をつくってみると・・・、
 このように5個作れます。

   箱の上に箱が乗ったりして・・・。

2.セラは本当に難しいか?
  キュービックスでも同じ事にふれましたが、セラにも同じことがいえます。
  一般的にそれまでの経験を基に《出来る。出来ない。》を分別できる子供
  から大人の感覚でみると突如目の前に現れた不可思議な物体はどうしても
  《難しい物体》と処理してしまう傾向にあるようです。
  確かに造形的に優れた作品であるため、造形的な《作品》を作ろうとすると
  ちょっとやそっとじゃ作れないから確かに《難しい》のかもしれません。
  かと言って《何歳くらいから》などと言ってしまうと、きっちり
  『何歳からのもの。』になってしまい、その結果せっかくもっと小さい時期に
  渡そうと思っていた親の気持ちを躊躇させる原因になってしまいます。

  そこで《ちっちゃい子向け》セラの遊び方を考えてみました。

3.さらなるいないないばあ遊び。
  セラはキュービックスの中に入れる小道具よりも更に大きなものが入れられ
ますので、身の回りにある子供の興味を引きそうなものの選択肢が広がります。
  一番小さいものはこのくらいで

  一番大きいものはこのくらいです。

  キュービックスに比べるとセラは閉じたとき完全に近い《箱》になりますので
  開けやすく、『箱の中から何か出てきた!』なんてことが分かりやすいかと
  思います。

4.つながる?遊び。
  ご用意いただくのはセラのパーツすべてです。
  100mm角の立方体にしていただきますが一番小さい立方体を基準と
  して、常に見た目に立方体であるようにかぶせて立方体を作っていきます。

  すると見た目にただの立方体の箱が完成しました。

  ここからスタートです。
  1個ずつたまねぎの皮をむくようにゆっくり剥がしていきましょう。
  剥いても剥いても同じ形。金太郎飴のようにいつまでもいつまでも
  立方体なのです。

  この剥く遊びはいろいろ組み立てのパターンを変えることにより
  見た目が変わり楽しめると思います。


他にもパーツ同士のつながり、箱同士のつながりなどいろいろ工夫してみてください。

キュービックスでも同じことが言えるのですが1歳くらいのお子様でも掴み
やすいのでしょうか?がちゃがちゃ遊んでいます。
別に積んでいるわけでもなく、並べるわけでもなく・・・。
基本的には塊からばらばらになる事の変化が楽しいのでしょうね。
ちょっと大きい子供はよく部屋の間仕切りの代わりにしてお人形さんごっこ
したりしています。

規則正しく並べる遊び。法則を作って積み上げる遊び。遊んでいる子供
本人にしか分からないけれど順列と組合わせを確実に用いてひとつずつ
ゆっくり確かめながら組立てるのです。

これらの遊びはいわゆるかっこいい積み方からはとんでもなく外れていますが
私はこれらの子供が開発する遊びは素晴らしいと思います。
確かに見た目にかっこよくはないけれど間違いなくセラの遊びなのです。

■□■
商品名:セラ Cella
[赤/青/白木/モノクロ]
作者:ペア・クラーセン Peer Clahsen
メーカー品番:9608
製作年:1979
サイズ:h.100mm w.100mm d.100mm
パーツ数:9ピース
材質:木(カエデ)/紙箱入

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まだまだネフにはいろいろあります。
 

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