アートの分類

形態や厚みによって分ける

アートは形態や厚みによって平面、レリーフ、立体の3つに分けることができます。

■絵画・タブロー 一般的に絵画は洋画や日本画などによく用いられる呼称です。

一方現代アートにおいては時代とともに様々な表現方法やいくつかの技法を混合したような作品も生まれてきており、一口に今までの解釈での絵画とは呼べないような作品も数多く出現しています。

ですがそれらの新しい様式を表わす適当な言葉がまだ一般的になっていないため、当店では一点ものの平面作品(水彩、素描などは除く)のことを絵画またはタブローと呼ぶことにしています。

なお、タブローとは板や立札を意味するフランス語です。

■版画 版画は平面作品の一つです。絵画・タブローが一点ものであるのに対し、版画は同じ作品を複数枚数摺ります。

多くの場合作家自身が(時には作家監修のもとに版画工房が)色ごとに幾つかの版を作った後、版ごとに何回にも分けて作品を摺っていきます。

制作枚数(刷り枚数)はおよそ30~50部程度が一般的です。なお、作品ごとに作家のサインと刷り番号が入っています。

また、版画の種類は制作技法により木版画(凸版)、銅版画(凹版)、リトグラフ(平版)、シルクスクリーン版画(孔版)などに分かれています。

■レリーフ 絵画・版画は布や紙の上に描かれる(刷られる)ため平面とも呼ばれます。

また、オブジェ・彫刻などは立体とも呼ばれます。 当サイトでは作品の厚みが数センチから数十センチ程度の平面と立体の中間的な壁掛け用の作品のことをレリーフと呼んでいます。

レリーフは素材により木、布、ガラス、金属、樹脂、陶など各種のレリーフに分かれます。

■彫刻・オブジェ 石や木を彫ったり削ったりして制作する石彫や木彫の他にステンレスや鉄などの金属を加工するものもあります。

また土などを使って下から盛り上げていく塑像などもあり素材、表現方法により各種の彫刻があります。

また、室内の床や棚に飾る比較的小さい彫刻作品をオブジェと呼んでおり、上記素材の他に陶芸やガラス製の小作品なども同じくオブジェと呼ばれます。

■書・墨象 書は書道とも呼ばれており主として和紙に墨で書く作品のことです。

また墨象とは書の抽象とも呼ばれ、書道の一つですが漢字の書き方に捉われずに文字や形を絵画的に表現する技法です。

歴史的な視点で分ける

アートは、生まれた国や時代によって日本画・洋画・現代アートの3つの様式に分かれます。日本でもっとも歴史があるのは日本画で、次に明治維新後の輸入された洋画、そして日本では1970年頃にポピュラーになった現代アートと続きます(1900年初頭に西洋で誕生)。

■日本の伝統を紡ぐ  ~日本画~ 写実が基本の日本画は、奈良時代・平安時代に生まれた「大和絵」が祖となります。
中国や朝鮮半島から伝わった技法・様式をもとに、独自の日本伝統の文化として築かれています。

■西洋文化と日本文化の中和  ~洋画~ 明治維新後(1870年代以降)に主にフランスから輸入された様式として広がった洋画は、当時西洋で人気だった印象派の影響を強く受けています。
その後、130年以上もの年月の中で日本のスタイルへと変化を続けています。

■これからのアートを牽引  ~現代アート~ 日本画・洋画は人々によく知られる様式で、多くが写実となっています。
風景や人物、静物など、私たちのまわりにある対象物、即ち「意味のあるもの」が題材として描かれています。

それに対して「意味が取り去られた」アートが現代アート。
色・線・形によって表現される美しさが重要になっています。

中には意味のあるものが描かれた作品もありますが、それらはデフォルメされたりシンプルな線と形に分解されたり、作家の自由なイマジネーションによって新たなコンセプトが加えられています。

「ものを写実する」ことから解放された現代アートは、自由かつ美しい表現によって美術界の主流となってきています。

豊富なジャンルの現代アート

現代アートは絵画(版画)だけではありません。彫刻や陶芸、書にも広がる様式です。また、日本画や洋画の中にも現代アート系という様式があります。

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