用語解説 ワーム
<重さ>
・ キャストウェイトなどの微調整の参考にしてください。
同じような大きさと形状の商品で比較した場合
・ 重いワームほど塩が多く含まれ、比重が高く飛距離が出て、
沈みやすいのが一般的です。
・ 水中でできるだけフワフワ浮かせたい場合は軽いワームに
軽いフックを組合わせます。
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比重の高いワームをお湯で数分煮ると塩を溶かし出して比重を軽くすることが出来ます。
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「ワームの比重」とは…
基本的には素材に練りこまれている「塩」の量できまります。
「塩」が多く練りこまれているほど比重が重く、飛ばしやすく沈みやすいワームといえます。比重が重いワームは手でこすると塩が出てきます。
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ゲーリーヤマモト 4インチグラブ |
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<味・ニオイ>
※ここでは当店が聞き知っていることと商品から感じることを主観を交えて表現しています。
エコギア
エコギアは内部に「味とニオイのカプセル」が入っていて魚が噛むと「味とニオイが出てくる」と言われています。「塩」と同様に製造過程で素材に練りこまれていると思いますが、ワームを裂いてもカプセルを目で発見することはできませんし、「いかにも!」という不快なニオイを発することもありません。
エコギアには魚の「ヌメリ感」をも再現した「ソークオイル(soak:液体に浸す)」というオイルが付着&浸透していて、この「オイルにも魚を誘うニオイが含まれている」と言われていますが、このオイルも不快に感じる強いニオイは発しません。
この特性はニオイの強いワームが苦手な方にはオススメです。
使用時に手にちょっとオイルが付着するくらいで、クセのある「ニオイ」などはいっさいなく清潔感もあるためお子様や女性にもオススメです。
使用すると表面のオイルは落ちてしまいますが、別売りのソークオイルでよみがえります。
※個人的にはエコギアのワームが「ニオイが弱いから釣れない」と感じたことはまったくありません。
エコギアアクア
「ガルプ!」と比べるとやはり日本メーカーのせいか、日本人にはなじみのある和風だし系の香りがします。
あまりにもなじみがありおいしそうなニオイすぎて「ルアー」という感じがあまりしないくらいです。
初心者や女性でも不快感なく使用できると思います。
濃厚な魚介系のニオイで魚よりも人のほうが強く反応しそうなニオイです。
単純なニオイの強さなら「ガルプ!」より臭いかも…
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エコギアアクア |
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バークレイガルプアライブ |
このワームは乾燥するとしぼみ、液体に浸かると膨らむことから、
「ガルプ!」同様にカップ麺のような原理であると思われます。
水溶性のニオイ成分を本体にたっぷりと染み込ませてあります。
『ガルプ!アライブ』は下の『ガルプ!』同様、乾燥すると半分の質量になりますが、
『エコギアアクア』は半分以下になるため、
『エコギアアクア』の素材が集魚剤をより多く吸収できることがわかります。
バークレイ<パワーベイト>
このブランドはそれっぽいニオイがします。
ちょっと使用したくらいではニオイが消えません。素材にガッチリと練りこまれているようで持続性も高いと思われます。
生臭さなどは一切ありませんが、おそらく甲殻系だと思いますがフラットで乾いた感じが濃縮されたようなニオイがします。
バークレイ<ガルプ>
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←乾かすと半分の質量になることから本体の質量の半分が集魚剤で構成されていることが判ります。 |
このブランドのニオイはいわゆる「ガルプ臭」として有名ですが、
決して「生のマキエ」のような「うおっぷ!」となるようなニオイがする訳ではありませんのでご安心を…
「パワーベイト」と比べると、若干酸味を感じるやわらかい感じというか…
ウェットで有機質っぽいニオイがしますが、やはり甲殻系がベースと思われます。
このワームは乾燥するとしぼみ、液体に浸かると膨らむことから、おそらくカップ麺のような原理だと思われます。
水溶性のニオイ成分を本体にたっぷりと染み込ませてあります。
※以前、タックルケースにガルプを入れておいたらパッケージごと鳥に持っていかれました。
鳥をもだます高性能ワームです。
ダイワ
「アミノ酸をベースとした集魚剤を配合」となっておりますが、
人が感じる不快なニオイはいっさい無く、オイルなどが手に付着することもありません。
ほんとにハードルアーのように清潔に使えるソフトルアーです。
『強力甲殻類エキス&アミノ酸集魚剤配合』…とありますが…はっきり言って凄いです!
パッケージ内にはニオイのベースと思われる粉末状の「具?(上記画像左)」も一緒に入っているので
ニオイについては最強ではないかと思います。
ただし「生エサ」のような「生臭さ」はまったくありません。
よく「ガルプ」のニオイが強いと言われていますが、個人的にはこちらの方が良くも悪くも上回っていると思います。
しかも、ちょっと使用した程度ではニオイは消えません。
この商品はソルトウォーター用ですが、バスにもかなり効くのでは?…
<胴体部体高>
この数値をフックの<ゲイブ幅>と照合してベストなフックを選ぶ際の参考にして下さい。
詳しくはこちら ≫ワームとフックの組み合わせ方へ
<浮力特性>
ルアーを使用する時は、ラインやフックなど釣り人それぞれの戦略によって多彩にセッティングしますので、
特にソフトルアーはルアー本体だけで「浮く」「沈む」を語るのはナンセンスかもしれませんが、
水中での状態やフォールスピードなど、実釣イメージの構築に役立てていただければ幸いです。
■テスト状況について
温度センサーを水中に入れて水温管理しながら作業いたしました。
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各商品から2~4カラーをセレクトしており、
全色テストはしておりません。
カラーによる個体差、および製造誤差より
結果が変化することがありますので、
あくまで目安とお考え下さい。
水質、塩分濃度の状況で結果が変化することがあります。
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■個体差について
●補足●
上の画像は「エコギアだけがカラーによる個体差がある」いう意味ではありませんので、誤解のないようお願いいたします。
「パワーベイト」にもしっかりカラーによる個体差があります。
「サスペンド」や「スローシンキング」などは、ルアー本体の比重だけでなく水温や塩分濃度など、とても微妙なバランスで成り立っているため、それを安定させ量産するのは非常に困難であると思います。
「ダイワ全般」や「ガルプ」のように浮き沈みがハッキリしているものは、あまり個体差は感じませんでした。
例えば、同じ「カサゴ職人でも」浮力特性は3種類あります
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■エコギアの「パワーワーム」について
エコギアには「フローティングマテリアル」「シンキングマテリアル」「レギュラーマテリアル」の3つの素材があります。
・「フローティングマテリアル」は淡水、海水ともフローティング。
・「シンキングマテリアル」はワームによりフォールスピードに差が
ありますが、淡水、海水ともシンキング。
・「レギュラーマテリアル」はサスペンド(浮きも沈みもしない状態)に
近いようですが、水温、水質により特性が変化したり、同条件でも
各ワームごとに特性が異なり一定ではありません。 |
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■バークレイの「パワーベイト」について
「パワーベイト」のほとんどの商品は「エコギア」にあてはめると「レギュラーマテリアル」に近い浮力特性です。
一部「ベビーマイクロクローラー」は極端なシンキングですが…
←バークレイパワーベイトシリーズ
右がヘビーマイクロクローラー |
■これって体積変動率…??
「水温が下がるとルアーの浮力は増す」とお考えの方へ…
フィッシングスクエアで調べ実験したことなので、
間違っているかもしれませんのでご了承ください。
一般的に水は4℃が最も密度が高まり比重が高くなるので、
「水中の物体は水温4℃の時に最も高い浮力があたえられる…となると思います。
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したがって、サスペンド特性のルアーの場合は4℃でフローティング、25℃を超えればシンキングになるだろうと、私は勝手に思い込んでいました…
しかし、結果はまったくの逆でした(笑)
結果はサスペンド特性のルアーは4℃でシンキング、25℃でフローティングとなりました。
これは、おそらく「ルアーの素材」や「中に含まれている空気」も熱により体積変動するからだと思います。
約13℃の環境に放置したサスペンド特性のルアーを約25℃の水につけると直後は沈みますが、だんだん浮いてきます。
約13℃の環境に放置したサスペンド特性のルアーを約4℃の水につけると直後は浮きますが、だんだん沈んでいきます。
これは、「ルアー本体の温度」が水温に近づいていく過程で体積変動し、浮力も変動していくからでは…と思います。
温度変化した時の「水の比重(体積)変化」よりも、
「ルアーを構成する素材の体積変動による浮力の変化」の方が大きいために、
当初の予測とは違った結果になったと思われます。
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●補足●
■ハードルアーは?
ダイワ メタリックピーナッツⅡにウエイトをプラスしサスペンドに近づけて試しましたが、さすがに硬質ボディ!
ソフトルアーと比べると釣りのレベルでの水温変化の範囲では、水温の影響はごくわずかで、ほとんど変化しませんでした。
※空気を多く含む大型のハードルアーの方が変化が大きいかもしれません。 |
■「水とプラスチック」「水と塩ビ」
液体と固体の体積変動率を比べる資料が残念ながら探せませんでしたが、
「水」は温度による比重変化が少ない部類の液体のようです。
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■シャルルの法則?
ネットで偶然見つけたスキューバダイビングの浮力の話で、ルアーに関係ありそうな話がありました。
「ダイバーは水温が高いと浮力が高くなる」という話でした。
この文面を見たときも「逆では?…」と思いましたが、「シャルルの法則」というらしく、「空気(空気を多く含むもの…ここではダイバー)は温度が上がると浮力が増す」とのことです。 |
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※このテストを行いあくまで個人的な感想としては、
浮力特性については、「浮き・沈み」の特性が強くハッキリしている素材意外は、
あまり細かいことを気にしても…という気がしました(笑)←あくまでも個人的な意見です。
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