作業効率のアップや仕事の創造性の向上のススメ

3月号 失敗しない! 自分でできるオフィスづくり − 第6回 配線のコツ! −

前回までのところで、家具やパーティションのレイアウトについて解説してきました。
このとおりにレイアウトを作れば仕事ができる!!…というわけではありません。
今回は、家具の配置と密接に関係する「配線」について、ご説明していきます。

1 配線するものの種類

・電源ケーブル…あらゆるもの
・電話ケーブル…電話機やFAX、銀行の端末やセキュリティ機器など
・LANケーブル…パソコンやプリンタ、複合機など

オフィス内で配線をするケーブルは、主にこの3つがあります。
どれもなくてはならないものですね。

電源タップ・電話ケーブル・LANケーブル

丸電源ケーブル

基本的には家電屋さんで販売されている延長ケーブルでほとんどまかなえます。
長いもの、口数の多いもの、抜け防止機能のついているものなど、いろいろな種類があります。
ひとつのケーブルに機器が集中しないように、できるだけ分散させましょう。
特に複合機やエアコン、電子レンジなど、大きく電気を消費するものは分けてつなげるようにして下さい。
根本的な幹線工事を行う場合は、電気業者による作業が必要です。
デスクトップパソコンを使う場合、一人の机に最低2個は差込口が必要になります。その他、もろもろ必要になることが多いので、一人あたり4口くらいはデスク周りに準備しておくといいと思います。

10個口電源ケーブル・スイッチ付き電源ケーブル

電話ケーブルの配線

ケーブル自体は市販されているので、長いものを購入してきて付け替えれば誰でも配線は可能です。また、中継アダプタというものも販売されていますので、延長することも可能です。
ただし、電話ケーブルを作るには資格が必要です。
電源ケーブルやLANケーブルと違い、挿すところを変えると機能が変わってきますので、注意が必要です。

10個口電源ケーブル・スイッチ付き電源ケーブル

LANケーブルの配線

こちらもケーブルは市販されています。また、工具と資材があれば作ることもできます。LANケーブル用のハブを使うことで、分配することも可能です。
また、無線ルーターを使用すれば煩雑な配線を気にしないで使用することもできます。
ケーブルは、通信速度でランクがあります。
今は市販されている中ではカテゴリー7が一番いいものになりますが、値段は高くなります。現実的にはカテゴリー5くらいを使用することが多いです。
LANについてはいろいろな技術があるので、工夫次第でいろんな使い方ができます。

USBケーブルについて

いろいろ便利なUSBケーブルですが、実は長くなるとデータ転送が不安定になるという欠点があります。
他のケーブルも長くなると不安定になるのですが、USBケーブルは特に長さに対して安定性がどんどん低下していきます。
できれば3mくらいまでにしておくほうがいいですね。

2 配線をきれいにするコツ

一番いいのは、OAフロアがある環境です。
床下のスペースを配線に使うことができますので、配線が目に見えず綺麗に仕上がります。

OAフロアが使えない環境では、ケーブルカバーを利用してケーブルをまとめるほうが見た目の点でも安全性の点でも、いいと思います。
むき出しのままでは、足を引っ掛けたり断線したりと、危険が伴います。
入れるケーブルの太さや本数、床に這わせるか壁に這わせるかで使うケーブルカバーの種類が変わってきます。

3 よくある質問

Q1. 無線LANを使用すると不安定になりますか?

一度つながってしまえば比較的安定して使えますが、突然切断してしまうことがあります。
頻繁に途切れる場合は、ルーターの入れ替えを検討してみてください。

Q2. 線がぐちゃぐちゃなんですけどどうすればいいですか?

まずは、まとめられるものはまとめる工夫が必要です。
OAフロアであれば、配線部分はOAフロアを通してください。OAフロアでなくてもタイルカーペットなどであれば、カーペットの下を通すことで多少ましになります。もちろん、床用のケーブルカバーを利用してもいいです。
ただ、パソコンやモデムの周りはどうしても露出している線が多くなり、ぐちゃぐちゃになりがちです。
まとめられるケーブルは、まとめてケーブルタイなどで束ねたり、ルーターの収納ボックスなどを利用するなどしてぐちゃぐちゃを見えなくする方法もあります。

詳しくはコチラ

Q3. 電力が不足して、ブレーカーが落ちることがある

電力会社との契約は何アンペアになっていますか?この数字が小さいと、例えばエアコンとレーザープリンターを同時に立ち上げた時にブレーカーが落ちたりします。
また、契約の電力は足りていても、ひとつのコンセントから集中して電源をとっていると、やはりブレーカーが落ちます。
可能であれば、離れた別のコンセントからも分散して電源を取るほうが安全です。