人体に有害な溶接ヒューム
   
 
 
溶接アークで発生するヒュームやガスには人体に有害な物質が含まれています。

白い煙の正体

物質によっては、極微量であっても重大な影響が出るもの、
あるいは、短期間では何ら変化が見られないが、
長期間吸引すると症状の現れるものがあります。

また、人体に現れる症状も溶接ヒュームに含まれる物質によって様々です。
単純に有害度を比較することはできませんが、あえて、
物質ごとにどんな害が、どれほどあるのかを述べます。

 

  溶接ヒュームに含まれる物質と吸引により人体に現れる症状  
 
酸化鉄
 
   
 短期間で肺機能が損なわれることは少ない。また、肺結核や、肺ガンの直接の原因になることも無いが、酸化鉄には珪素酸化物(シリコン)が合体していることが多く、有害な粉塵のひとつである。
 
 
珪素酸化物(シリコン)
 
   


 珪素酸化物が肺の中に入ると、リンパ組織、気管支、血管などに集まり、次第に肺胞まで入り込む。
慢性の気管支炎、リューマチ性疾患、球菌肺炎などを引き起こす原因となる。

 
 
カーボン(炭素)
 
   


 カーボンの粉塵は、比較的被害は少ないが、多量に吸入する炭坑労働作業などでは肺着色(黒色)になる可能性が高い。

 
 
酸化アルミ
 
   
 アルミや酸化アルミによって短期間で肺系統が害されることは少ない。しかし、一般的にアルミ合金には、マンガン、マグネシウム、シリコンなどが含まれており、溶接ヒュームにはこれらの酸化物も含まれることになるので、有害な粉塵といえます。
 
 
 
   
 銅の酸化物を吸引すると、金属ヒューム熱や、繊維症を起こす。銅ヒュームは甘い味がする感覚があり、吐き気、嘔吐、下痢、などを起こす。
 
 
ベリリウム
 
   
 ベリリウムの酸化物は、内臓疾患を引き起こすが、最も重要なのは、肺への影響である。
呼吸困難、食欲減退を引き起こし、肺炎を併発する。
 
 
カドミウム
 
   
 カドミウム酸化物のヒュームは、せき、胸痛、頭痛、めまい、などを起こす。
また、内臓にも障害が起こることがある。
 
 
クロム
 
   
 酸化クロムは、水蒸気と反応して重クロム酸をつくります。
酸化クロムのヒュームは皮膚に潰瘍を起こし、また、ヒュームを吸引すると、けいれん、ぜん息を起こす。
 
 
 
   
 鉛中毒の原因はほとんどが鉛ヒュームの吸引によるものである。
便秘、頭痛、筋肉痛、吐き気、などを起こす。
 
 
マグネシウム
 
   
 マグネシウム酸化物のヒュームは、発熱の原因となりますが、肺機能に対する害は少ない。
 
 
マンガン
 
   
 マンガン酸化物のヒュームは特に有害である。
過酸化マンガンのダストを30mg/m以上の濃度で数ヶ月吸引すると、神経を侵され、幻覚症状に陥ったりする。
 
 
ニッケル
 
   
 ニッケル化合物は、発ガン性が強く、有毒であると去れています。
しかし、溶接ヒュームには含まれるニッケル化合物は少ないため、溶接作業従事者に症例は少ない。
 
 
亜鉛
 
   
 亜鉛酸化物のヒュームを吸引すると、発熱、悪寒、筋肉痛、頭痛などの症状を起こす。
 
 
弗化物
 
   
 低水素系溶接棒には、弗化カルシウムが含まれている。弗化物のヒュームは、寒気、発熱、咳、などを伴う肺細胞刺激を起こす。
 
 
アスベスト
 
   
 アスベストとは、鉱物性珪酸塩の総称です。
長さ20ミクロン〜50ミクロンのアスベスト繊維を長時間吸入すると、呼吸困難を伴う肺繊維症を起こす発ガン性の高い有害物質です。
 
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人体に有害な溶接ヒューム
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最終更新日 : 2003/02/08.