機材の魅力をアーティストが語るPower DJ'sスペシャルインタビュー第一弾。

現在のクラブシーンを支えるDJソフトRANE serato SCRATCH LIVE。

DJ KENTARO氏もSCRATCH LIVEを愛用するDJの一人。
今回はSCRATCH LIVEを中心にプライベートスタジオから現在のクラブシーンの現状についてまでDJ KENTARO氏が今何を考えて音楽と向き合っているのか、Power DJ's楽天市場店長市原とPowerDJ's渋谷店長佐俣がお話を伺ってきました!

今年も熱い戦いが繰り広げられた世界最大規模のDJバトルの日本大会"DMC JAPAN FINAL 2009"で、2002年にこの大会の世界チャンピオンとなったDJ KENTARO氏が特別ゲストとしてヒューマンビートボクサーのAFRA氏とのコラボレーションライブを繰り広げた。

生声のビートボックスをSCRATCH LIVEでその場でサンプリング(録音)し、その音源ですぐさまミックス、スクラッチ、ジャグリングで調理するという、斬新かつオーディエンス驚愕のターンテーブリズムを披露。

いったいどんな風に作り出したのでしょうか?


RANE serato (セラート) SCRATCH LIVE SL3

「とんでもない物作ってしまったな」…SCRATCH LIVEについて

佐俣:KENRAROさん、今日は宜しくお願いします。
本題のAFRAさんとのセッションの話しの前に、まずはSCRATCH LIVE使用方法について伺っていきたいのですが、普段使用されているSCRATCH LIVEの再生モードはabs(アブソリュートモード)とrel(レラティブモード)のどちらを使われていますか?


abs(アブソリュートモード)
通常のレコードの回し方と同じ操作性。
頭出しをしたければ、レコードの頭に針を落とせば曲の頭に行きます。もちろん針飛びもします。
rel(レラティブモード)
レコード針をどこにおいても前に針を上げた場所からスタートとする、すなわち針を置くのと上げるのがスタート/ストップの役割をします。
通常再生中はもちろんスクラッチやバックスピンもできますし、針飛びもしません。
relモードの時は1デッキで最大9個のループ機能や、1曲につき最大5箇所のキューポイントに音を飛ばすことが出来るなど、通常はCDJでなければ出来ないことも可能になります。

DJ KENTARO(以下KENTARO):今はrelモードのみですね、その都度マーキング付けてやっています。

市原:マーキングがずれたりはしないですか?

KENTARO:そうですね、頭を合わせれば殆ど大丈夫ですね。
もともとアナログでも「ひとつ」しかマーキングを付けないタイプなので。

市原:各曲の中にCUEやループのポイントは仕込まれていますか?

KENTARO:CUEは結構付けますね。曲によって自分の好きなCUEポイントを入れておけば、ある意味レコードのマーキングシールと一緒です。それと同じ感覚でSCRATCH LIVEの場合はその作業が楽に出来ますよね。
しかもワンタッチで。
凄いと思いますよSCRATCH LIVE。
ある意味とんでもない物作ってしまったなと。

佐俣:SCRATCH LIVEの出現でレコードの価値が落ちたと言われていますけど、DJが出来る事はかなり広がったと思いますね。
特にKENTAROさんのように海外で活躍しているDJにとってはとても便利なアイテムになりますよね。

KENTARO:まず荷物は減りますよね(笑)。でもやっぱり今でもアナログを1箱は持って行きますね。
そのデジタルとアナログのミックスもまたたまらないですよ。

佐俣:1年位前はSCRATCH LIVEをクラブで使用していると、あんまり好まれている感じのイメージが無かったのですけど、この1年で逆にレコードでのDJのほうが珍しくなりましたよね。

KENTARO:欲しいアーティストの曲でも、レコードでリリースするのが単純に少なくなってきましたからね。
SCRATCH LIVEを使用して間もない時は、曲の音を編集ソフトで調整していましたけど、今はDJミキサーのEQ調整で対応出来ていますね。
ハウリングが無いのもメリットですよね。

市原:ちなみに今使用している音源はMP3ですか?それとも非圧縮のWAVかAIFFですか?

KENTARO:基本はWAV、AIFFですね。
MP3の音源でも320Kbpsの物でしたら使用する曲もあります。

市原:違いは分かりますか?

KENTARO:多少あると思いますが、もともとの曲のクオリティが低ければ、AIFFだろうが音は悪いし、逆に音が元々良い曲であればmp3でも十分満足の音が出ますね。
大きい音で聴き比べるのが良いとは思いますが、中型位のクラブなどが一番分かりやすいと思います。



DJ KENTARO

DJ KENTARO
プロフィール

「若干20歳にして世界最高峰のDJバトル "DMC DJ CHAMPIONSHIPS 2002" において、16人のジャッジ中15人が1位をつける脅威のダブルスコア(2位:UK)をつけ、全DMC史上でも今だ最高得点というギネス付きで、アジア人初の世界チャンピオンに輝く。
その類い稀なターンテーブル・スキル、独創性はもちろん、"NO WALL BETWEEN THE MUSIC" = 音楽の壁を取り払い刺激し合おうと訴えた彼の強いメッセージは、日本を含め世界各国様々なジャンルのフロアに"FRESH" で "POSITIVE" な空気を送りこんだ。
現在も地球上を飛び回るdj KENTAROは、唯一無二の存在として、この細分化された世の中で様々な生き方の人間から絶大な支持を受けている。


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