佐島・三次郎丸の釜揚げしらすの作り方


「これを食べずしてしらすを語るなかれ」 

昔ながらの製法でつくる、三次郎丸の釜揚げしらす。しらす干しは
知っていても、「釜揚げしらす」をご存知の方は少ないのでは??

こんな風に釜揚げしらすを作っています。これで美味しくない訳がない。
1. 今水揚げした、獲れたてのしらすを水で洗い、細かい木屑や海藻などを取り除きます。鮮度が命ですから、手早く、しかもやさしく身が傷まないように細心の注意を払いながら、何度も何度も水を入れ替えていきます。もちろん、自分の船で獲ってきたしらすです。
(10:40)
2. これが洗い終えた生のしらす。このまま生姜醤油で食べるとむちゃくちゃうまいんですよ!!できればこの状態でも販売したいのですが、すぐに傷んでしまうのでお届けができないんです・・・。
朝とって、その日の午後になるとちょっとエグミが出てきます。
(10:50)

3. どうです、この羽釜!昔ながらのこの釜でぐらぐらと茹でるんです。 昔は薪でしたが、いまは釜の下に巨大なガスバーナーを仕込んで加熱しています。
(10:55)

4. 沸騰した釜に、塩を入れてからいよいよしらすを入れます。その日のしらすの大きさや量などによって微妙に塩加減を変えていきます。このあたりは、長年の勘と経験がものをいいます。もうすでにいいにおいがあたりに立ち込めてきていますっー。原材料はしらすと塩のみ。新鮮だからこれだけで美味しいんですよ。
(11:00)

5. 塩加減、茹で加減で味が決まります。三次郎丸の岩崎政雄さんは約4分前後茹でます。同じしらす加工業者でも、茹で時間をこの半分ぐらいで出しているところもあるようです。
なぜ???→ 茹で期間が短いと身が縮まず水分も多く残るので同じ量のしらすでも重量が稼げる → 結果儲かる・・・うーん。でも岩崎さんは味にこだわっていますから4分なのです。

(11:02)

6. 4分で茹で上がり。この状態でもつまみ食いさせていただきましたが(笑)、あつあつ、シットリ、たまりませんっ。表現が稚拙ですが、いい言葉が見当たらないのですよ。とにかく「旨い!」
(11:04)
7. 順次釜から茹で上がったしらすを取り出します。真っ白でふっくらと茹で上がっています。
(11:15)
8. すぐ目の前の浜で天日干し。といっても釜揚げですので茹で汁を蒸発させる程度です。茹で汁がついているとすぐに傷んでしまうので干すのは天候にもよりますがこの日で約20分程度。そして再度海藻などが混じっていないか丹念に端でチェックしていきます。シャコの子どもなんかも混じり、これも食べられますが「食感が悪くなるから」といってこれまたご丁寧に取り除きます。(11:40)


ごはんと同量ぐらい、山盛りでどうぞ。
優しい塩分だから、たくさん食べられます!


これに味噌汁があれば、あとは一切不要 → 手抜きもできちゃう。



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